「ぐふぉ!おのれディケイドォ!!」
「鳴滝さん!」
ひょんなことからプリキュアになってしまった少し気弱な女子高生アツコとディケイドが大嫌いなプリヲタのおっさん鳴滝は敵の襲撃を受けていた。
今しがたまで二人とも熟睡していたところを
第8回放送で起こされ、さてこれからマスコットを探しに行こうかと相談していた矢先の出来事である。
「一体誰なんですか!あなたは!」
アツコは突然の襲撃者に呼びかける。
「我[オレ]の名は残響死滅《エコー・オブ・デス》。貴様のような雑種が我が名を耳にできた事、僥倖と思え
先程の放送で我[オレ]がこの世界で唯一愛し、我[オレ]をこの世界で唯一愛してくれた弟――杉崎鍵の名が呼ばれた!
弟が死んだ……弟がいない世界に意味などない!俺をこの世界を否定する!この世の全てを滅ぼして消し去ってくれる!
まずは貴様共からだッ!雑種!」
アツコは確信する。こいつはキチ○イであると。
「アツコくん!プリキュアに変身するんだ!」
いつの間にか安全そうな木の陰に隠れていた鳴滝がアツコに指示を出す。
「ええ……でも……(恥ずかしいし……)」
「躊躇っている暇はない!敵はさらに攻撃してくるぞ!」
自分は安全圏から指示を飛ばす鳴滝。そして目の前のキ○ガイを相手にしてアツコも引くに引けなくなった。
『チェインジ・プリキュア・ビートアップ!』
その掛け声とともにアツコのは光に包まれ、手足、胴体と光が弾けるとともに灰と黒色のプリキュアの衣装(ハートキャッチプリキュア風のもの)が纏われていく。
「光とか……正義とかの使者……キュアノービス(仮)!……です」
「フン、何だその中途半端な変身は。その程度の力で我[オレ]が倒せるとでも思ったか。
光の使者とやらに教えてやろう。漆黒の闇より出でし、最も強く、最も凶なる騎士の力を!」
残響死滅《エコー・オブ・デス》がそう言った瞬間、地面から無数の刃がキュアノービス(アツコ)に向かって放たれた。
「きゃあああああああ!」
防ぎきれずに吹き飛ばされるキュアノービス、反撃に転じようと殴りかかったが残響死滅《エコー・オブ・デス》には余裕で避けられてしまう。
「戯れにも飽いた……我[オレ]の真の能力、『死を操る能力』で貴様を葬ってやろう」
キュアノービスを弾き飛ばし、残響死滅《エコー・オブ・デス》は傲岸に宣言した。
(そんな……私、死んじゃうの?
やだよ、まだ何もしてない、まだみんなとも会えてない、それなのに……)
少女の瞳から、恐怖の涙ではない、口惜しさの涙が一雫こぼれた――
「くそう、こんな時にマスコットがいてくれたら……プリキュアも真の力を発揮できるのに!」
木の陰で、鳴滝も無念の涙を流していた。
もう希望は無い。光は潰えた。そう思われたときだった。
「お困りのようですね。マスコットを探しているのですか?」
「汝が矮小な雑種が、我が能力によって葬られることを名誉として逝くがいい!残響死滅【エコー・オブ・デス】!!!」
「させぬ!」
残響死滅【エコー・オブ・デス】の能力は謎の力によって打ち消された。
「何ィ!?」
「ディケイドの回し者め!どうせ貴様もディケイドの仲間だろう!もうお前は終わりだ、このマスコットが来たからにはな!」
今まで隠れてたくせに急に強気になった鳴滝の声で、半ば意識を失っていたキュアノービスことアツコは顔を上げた。
すると鳴滝の隣に、奇妙なマスコットらしき人物(?)が浮いている。
仏教の童子っぽい姿に頭に鹿の角を生やしている、彼の名は――
「せんとくん!」
アツコは思わぬ救世主の名を叫んでいた。
「大丈夫ですか。もう心配はありませんよプリキュア」
そうアツコに優しく呼びかけてから、せんとくんは厳しい顔で残響死滅《エコー・オブ・デス》に向き直った。
「群魔外道を覆滅し、人々の安寧を護る……これも御仏の意に適うことでしょう……
その為ならば!この身この力、喜んでプリキュアに捧げましょう!活!!」
そう唱えた瞬間、せんとくんの体はリンクルンに吸い込まれ、同化した。そしてリンクルンに鹿の角が生えた。
「今だアツコくん!もう一度プリキュアに変身するんだ!」
「えっ、でも……」
「大丈夫だ。マスコットの彼を信じろ!」
せんとくんの気高き覚悟を目にして、アツコの胸に戦う決意が生まれていた。
「わかりました!やってみます!『チェインジ・プリキュア・ビートアァァァァァァァップ!!!!!』」
その掛け声とともにアツコのは光に包まれ、手足、胴体と光が弾けるとともに、赤と青色のプリキュアの衣装(ハートキャッチプリキュア風のもの)が纏われていく。
そしてその頭には鹿の角っぽいものが生えている!
「光と!正義と!安らぎと!平城遷都1300年祭の使者・キュアディアー!性根腐った群魔外道よ、とっとと地獄に帰りなさい!」
「な……なんだこの気迫は……今までの雑種とは違う……」
慄く残響死滅《エコー・オブ・デス》とは対照的に、鳴滝は感動の涙をぽろぽろと零していた。
「ついに……ついにプリキュアが真の姿に!」
「クッ!雑種がどう変ろうと同じだ!残響死滅【エコー・オブ・デス】!!!」
残響死滅《エコー・オブ・デス》が放った必殺技を回避し、キュアディアーは敵の顔面めがけて連続パンチを繰り出す。
「はぶらっ!!」
顔面を崩壊させて吹き飛ぶ残響死滅《エコー・オブ・デス》。その体はビルの壁にめり込んだ。
「今だプリキュア!必殺技を使うんだー!!」
鳴滝の言葉で、キュアディアーは体中のエネルギーを集中させる。そして――
「プリキュア!『奈良平城遷都1300年でも祝えばいいんじゃないかなぁ!』アターーーック!!!」
球状にしたエネルギーをバレーボールのアタックのように残響死滅《エコー・オブ・デス》に撃ちつけた。
「バ、馬鹿な……この残響死滅が……この残響死滅が光の戦士ごときにいいいいいいいいい!!」
光の球に包まれた残響死滅《エコー・オブ・デス》はそう絶叫しながら消滅した。
○
「あの、ありがとうございます。助けていただいて」
アツコはおずおずと鹿角の生えたリンクルン……の中にいるせんとくんにお礼を言った。
『いやいや、このバトロワを止めるためにこれからも力を合わせて戦いましょう!』
「え!まだこの変身を続けるんですか!?」
「その通りだキュアディアー!」
そう応えたのはプリキュアの活躍が生で見られて喜色満面の鳴滝だった。
「そのキュアディアーって……」
「マスコットがせんとくんで変身したら鹿の角が生えるからキュアディアー。どうだ、間違っていないだろう」
「はぁ……マスコットはこのまませんとくん……さんがやってくれるんでしょうか……?」
『せんとくんで構いませんよ。そして無論協力しますとも!この殺し合いを止め、みんなが平城遷都1300年を祝うことのできる世界を取り戻すために、頑張りましょう!』
「はい……」
実はアツコ、マスコットというからには「ひこにゃん」のような可愛らしいのを想像していたのである。
しかしせんとくんはどう見ても可愛くない。かっこいいかもしれないけど可愛くはない。
そう、アツコはもっと可愛いマスコットがほしかった。
もちろん命の恩人であるせんとくんにそのような失礼なことは言えないし、そもそも彼女の性格上そんな文句は絶対に言えない。
「実はこのバトロワもディケイドという悪魔の仕業なんですよ」
『なんと!では其奴を覆滅せねば!』
アツコの心の葛藤をよそに、鳴滝とせんとくんの話は盛り上がっていた。
「だがディケイドに挑む前にもう一人のプリキュアを探さねばならない!」
そう宣言する鳴滝。半ば呆れながらアツコは尋ねた。
「それ、本気で言ってたんですか鳴滝さん」
「無論だ。やはりプリキュアはふたりでプリキュア!5人や3人+1人もいいけどやっぱりふたりがいい!
ハートキャッチだってそうだろう!?」
「はあ……」
鳴滝の熱意にアツコはすっかり気圧されてしまった。
『わかりました、外道覆滅の旅をしながらもう一人のプリキュアを探しましょう。アツコさん、これからお願いします』
「あ、いえ、こちらこそ……」
せんとくんに礼儀正しく言われておもわずアツコはお辞儀で返していた。
それにしても……このマスコット、可愛くはないが正義感があって礼儀正しく頼りになる、アツコは思わず微笑みながら
「よろしくお願いしますね。せんとくん」
と語りかけていた。
【アツコ@みなみけ】
【状態】健康、キュアディアー
【装備】リンクルンWithせんとくん@フレッシュプリキュア+ご当地キャラ
【道具】支給品一式、不明支給品
【思考】基本:知り合い(南春香、マキ、保坂、速水優先)を探す
0:プリキュアとして困ってる人を助けたりすればいいんじゃないかなぁ!
1:鳴滝と行動して二人目のプリキュアを探す
2:ひこにゃんのほうが良かったなんて口が裂けても言えない
※プリキュア(キュアディアー)になりました。
※マスコットを得たためにプリキュア本来の力が出せるようになりました。
※なんか知らないけど、服のベースがハートキャッチプリキュアのものになったみたいです。
【鳴滝@仮面ライダーディケイド】
【状態】健康
【装備】不明
【道具】支給品一式、不明支給品
【思考】基本:ディケイド(門矢士)を倒す
0:おのれディケイド!
1:アツコと行動する
2:プリキュアの勇姿をその目に焼き付ける
3:もう一人プリキュアを見つける
※次元を操作できる能力は制限されているみたいです(少なくとも遠距離移動は不可能)
※世界融合をディケイドの仕業だと思っています。
【せんとくん@ご当地キャラ】
[状態]:健康、リンクルン@フレッシュプリキュアと融合
[装備]:不明
[道具]:支給品一式
[思考]基本:悪人を倒し、この無益な殺し合いをやめさせる
1:アツコに協力する
2:ひこにゃんより私のほうがかわいい
○
「それにしてももうひとりのプリキュアって何処にいるんでしょう?」
『さあ……しかし、案外すぐ側にいるかもしれませんよ』
その言葉になぜかビクッとしてしまったマキ(ずっとアツコを盗撮していた)だった。
【マキ@みなみけ】
【状態】健康
【装備】カメラ
【道具】支給品一式、不明支給品
【思考】基本:とりあえずアツコの活躍を盗撮する
0:いま寒気が・・・・・・
1:あのマスコットキャラキモッ!
【残響死滅《エコー・オブ・デス》@生徒会の一存 死亡確認】
最終更新:2010年03月18日 00:39