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「あ゙ああ゙ぁあ゙あ゙あ゙ぁああ゙あ゙あ゙あ゙あぁあ゙あ゙あ゙あぁあ゙ああ゙あ゙あ゙あ゙ぁあああ゙あ゙あ゙ああ゙ああ゙あ゙ぁ!!!」

八雲紫によって次元の隙間へ幽閉され、永遠の苦しみを受け続けていたノトーリアスDECO。
いっそ、死ぬことが出来ればどれだけ楽だっただろう。
だが、DECOが得てしまった蓬莱人の不死の力―――不死の呪いは、DECOにそれを許さなかった。

「あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙ああ゙ぁあ゙ああ゙ぁあ゙あ゙ああ゙ああ゙………あ゙?」

生き地獄さながらの時間を、どれだけ過ごしただろうか。
ノトーリアスDECOは異常に気付く―――DECOの周囲の風景が変わっているのだ。
自分以外に何も存在していなかった隙間空間から、よくわからない機械類が整然と並んだ基地のような空間に。
DECOには知る由もないことだが、これはパサランの死に激昂した主催者・昏き海淵の禍神が、
帰還スイッチを押したり押さなかったり紙芝居だったりまあ色々あった結果である。
そして、DECOが何処へ脱出したかというと―――。

「だれだあ゙、お゙前?」
「……何故、参加者が此処に居る?」

主催サイドの大本陣太陽基地―――それも、最後の主催者・昏き海淵の禍神の目前だった。

「私はこのバトルロワイアルの主催者、昏き海淵の禍神だ。……それで、貴様は何だ?」
「じゅ゙さい゙?」

主催者という単語に反応するノトーリアスDECO。
怪物の脳の、まだ辛うじてまともな部分は思考する。
目の前の怪物は主催者、主催者を殺せばバトルロワイアルは終わる、バトルロワイアルを終わらせたなら―――

「私が……め゙だてる゙?」

次の瞬間。
ノトーリアスDECOの巨体から伸びる無数の触手が、昏き海淵の禍神に向けて放たれた。

「む、貴様まさか―――」
「め゙だぢでえ゙ぇえ゙え゙え゙ええ゙え゙え゙ぇええ゙え゙えぇええ゙え゙え゙え゙え゙ぇぇ!!!」

とっさに禍神も自身の触手を動かして対処するが、一手遅い。
手際良く禍神の触手を押さえ込みつつ、DECOの触手は禍神を少しずつ包みこんでいく。

「私を吸収する気か……この昏き海淵の禍神を」
「ごれで私も゙え゙いゆ゙ゔだああ゙あ゙ぁぁ」

目立ちたい。空気と呼ばれたくない。決して揺るぐことのないその意思が、
ドス黒く濁りきっていて、しかし同時に何よりも純粋でもあるその想いが、
ノトーリアスDECOに限界を超えた力を引き出させ―――
そして、ついに。
昏き海淵の禍神の全ては、ノトーリアスDECOによって飲み込まれた。

「や゙っ゙だ、じゅ゙さい゙じゃ゙を゙だお゙し『所詮、この程度か』…………え゙?」

飲み込まれた……はずだった。
にも関わらず、未だ何処からか聞こえてくる禍神の声に、勝利を確信していたDECOは戸惑う。
吸収された振りをしてどこかに潜んでいるのかと、DECOは巨大な目玉をギョロリと動かして周囲を窺うも、禍神の姿は見当たらない。

『私をその身に取り込もうとするとは大した奴だ……しかし、貴様ごときにやられる私ではない』
「どごだ、どごにい゙る゙!!」
『はは、わかるぞ……貴様、今恐怖を感じているな? 声はするのに、私の姿を見つけられないのが怖いのだな?』
「ゔる゙ざい゙!!!」

並の人間ならば、聞いただけでショック死しかねない叫び声をDECOは上げる。
その叫びは、禍神の言葉を否定するというよりは、むしろ自分自身に言い聞かせているようでもあり。
こうなれば、デコレーザービームで基地ごと吹き飛ばしてやる!とややヤケクソ気味にデコにエネルギーを収束させていく。

「姿を゙隠じでい゙でも関係な゙い゙。
 ぜん゙ぶ、私のれ゙ぇ゙ざぁ゙で消しどばす!」
「そうはさせん。まだ、この要塞には利用価値があるのでな」
「……え゙?」

何が起きたのか、ノトーリアスDECOは理解できなかった。
突如として、デコに集まったエネルギーが霧散したのだ。
動揺しながらも再びエネルギーを充填しようとするが、それも出来ない。というか身体の自由もきかない。
目も口も、それどころか触手の一本一本に至るまで、動きが封じられている。
けれど、DECOが何よりも理解できないことは―――

(どうして、私の……)
「どうして、私の口から昏き海淵の禍神の声がするのか、とでも?」
(!?)

そう、禍神の言葉は、他ならぬDECO自身の口から発せられていた。
禍神はただ取り込まれたわけではない。内部から逆にDECOの肉体を乗っとる為に、敢えてDECOに吸収されたのだ。
ノトーリアスDECOはバトルロワイアルの中で数多くの参加者を喰らい、その力を自らのものとしている。
主催者の一人ゆえ、当然その情報を把握していた禍神は、ならばDECOが得た力をそっくり頂こうと考えた。
結果その企みは成功し、禍神は見事ノトーリアスDECOの身体の支配権をDECOから奪い取った。ついでに弱点だった炎への耐性も得た。

「最早、喋ることもできないだろうな。この肉体から貴様の意思が完全に消失するのも時間の問題だ。
 そして、私は貴様を取り込み遥かなる高みへと昇りつめる」
(嘘……こんなの……嘘よ……)

【ノトーリアスDECO@テラカオスバトルロワイアル 吸収】




「ふむ、こんなものか」

ノトーリアスDECOを吸収した昏き海淵の禍神。
新たに得た力のほどを確認し終えると、禍神は体中の触腕を要塞のあちこちへと伸ばしていく。

「ここまで力が増したのだ、もう協力者など必要無い……。
 人間ごとこの要塞を喰らって、私の力の糧としたら―――次は新惑星の番だ」

彼の心を占めているのは、偏執的な愛情を注ぎ続けてきたペットを失ったことによる、深い悲しみ。
そして、ペットを殺した不届き者と、ペットを守れなかった『役立たず』達への、強い憎しみ。

「もうバトルロワイアルなどどうでもいい……私自らが、この世界を滅ぼしてやろう!」

【昏き海淵の禍神@世界樹の迷宮Ⅲ】
【状態】健康、ノトーリアスDECO吸収
【装備】無数の触腕
【道具】無し
【思考】
1:ケセランパサランを喪ったことによる怒りと悲しみ
2:要塞を取り込んだ後、新惑星へ侵攻
※ノトーリアスDECOを取り込んだことで炎に耐性ができました。でも分身に対しては相変わらずです
※触手の数が減る度に弱体化していきます
最終更新:2010年07月01日 00:43