「えー、それではカオスロワ主催緊急会議を行いたいと思う。
細川幽斎は現在秘密の作戦を実行中なので議長を務めるのも私だ。
神でもマガツさんでも好きに呼んでくれ。では始めるぞ」
太陽主催本部の巨大な会議室。
そこには最後の主催昏き海淵の禍神と無数の戦国武将、彼らに協力する者が集まっていた。
議長席に座る禍神も武将を纏めるために陣羽織と刀を装備中である。
しかし禍神は元々無数の従属を従えるだけのカリスマを持つ。
武将達もしっかり話を聞いている様子だ。
「諸君らも知っての通り、このたびの騒ぎの全てがクライシス帝国の謀だと判明した。
つまり、君達の敬愛する武将や同胞が殺されたのも奴らの仕業と考えていい」
ざわ‥‥ざわ‥‥
「私個人の意見を言わせてもらうと……私はハラワタがあれば煮えくりかえっている。
諸君らはどうだ?」
「「腹立たしいに決まっているじゃないですか!」」
武将は異口同音に同じ言葉を並べる。
その眼は、モブの武将とは思えぬ程の炎を宿している。
「うむ、皆考えは同じようだな。打倒クライシス帝国だ!
しかし、忘れてはならない。私達の本来警戒すべき敵、ロワの破壊を狙う対主催連中もいることを。
そこでまずは、こちらの陣営の状況と敵陣営の状況を把握すべきだと思う。記録班!」
「はっ! 現在、我々の陣営は……壊滅状態です。
主催者でまともに戦うことが出来るのは禍神様だけ、幹部も軒並み討たれ、秀吉様と元親様とも連絡つかず。
そして幹部直属の武将&忍者軍ですが……
以前進入を許したすごい漢と汚い忍者の二人に徳川武将隊が全滅させられています。
続いて敵陣営に移ります。
主だった警戒すべき対主催は吉田の放送で列挙され、大量の参加者に追われる身となった模様。
しかしあの放送で挙げられたのも全てではありません。
我々がちょっと調査をしただけでも、高速兵組、妙なマスコットの使い手、マザコン男、固ゆで卵がいました。
おそらく調査を重ねれば対主催のその数は更に増すことでしょう……」
調査結果の報告に、再び武将達がざわめいた。
「ご苦労。では、私からも発言させてもらおう。
いま言われた対主催の存在だが……正直、私一人で相手にできる連中ではない」
「「ちょ!? 何弱気なこと言っているんですか!?」」
「仕方がないだろう、私の苦手な攻撃使える奴が多いんだから」
「何が苦手なんです?」
「そうだな、まずはチャージ+メテオのコンボ使ってくる奴。この世界だと変態or変人の連中がそれにあたる」
禍神がリモコンのスイッチを入れると、スクリーンに映像が映し出された。
「こいつらの隕石の発生源は一本の杖だが、大抵この手の道具は複数人が同時に持てば術も同時に発動する。
それにくわえて、このキングベヒーモスもメテオが使えるらしいではないか。
つまり最悪メテオ5連打なんて大王ペンギン涙目なことになる。シュートまでされたらもっと危険だ。
次の映像に移る。続いて私の嫌いな、というか弱点の氷の技を使う奴。この世界だと焼玉葱討伐隊がそれにあたる。
こいつら、討伐隊というだけあって戦力がかなり揃っているのだ。
特に警戒すべきは山岡士郎! 幽斎が造ったデビルガンダムを一撃粉砕する程の力を持っている。
次、同じく私の弱点である雷を操る
杉下右京。その洞察力も高く厄介極まりない男だ。今泉は知らん。
次、異様に高い攻撃能力を持つ連中。仮面ライダー組、孫悟空、最終防衛システムがそれにあたる。
純粋に高いステータスの連中は、私の回復速度が追いつくかどうかの保障がないのだ。
まだ続くぞ、続いて私がさっき直に味わった恐怖の直死の魔眼使い、両儀式。
共に行動する仲間まで異様にタフな吸血鬼に烏天狗、時を飛ばす全裸男と強敵揃いだ。
戦闘力は無いが当然探索者である黒桐幹也も要警戒だ!
まだまだ! 続いて藤原妹紅! 炎はなんとか克服したが……
奴の持つ不死の能力、そして出会った者を高確率で死に導くフラグビルダー能力が怖い!」
「「ほとんどの対主催が苦手じゃねーかっ!!!」」
ずらずらと自分の苦手な攻撃と警戒すべき敵を並べていく禍神に武将達のハモリツッコミが炸裂した。
でも仕方がない。初登場時は何故か禍神の弱点は火だけにされていたが、実際は氷と雷にも弱いんだから。
そもそも攻撃形態時は防御力そのものがかなり低いから、高威力な連続攻撃にも弱い。
そしてロワ会場で新たに発見した魔眼の恐怖と死亡フラグの存在。
だが、実はそれらも『あること』に比べたら些細な問題に過ぎなかった。
「なに勘違いしてるんだ……」
「え?」
「まだ私の発言フェイズは終了していないぞ!
今まで挙げた連中はまだましだ! こいつらこそが史上最低最悪最狂な連中!すごい汚い忍者どもだっ!!!」
禍神が叫ぶと同時に、スクリーンだけでなく、床と天井にまで忍者の映像が流された。
「最重要警戒人物! その名は不破刃にストライダー飛竜! 奴らこそ私が最も嫌いな連中だ!」
「「これは納得せざるを得ない!」」
息を荒げ、触腕で机を叩き割る禍神に、武将は揃って納得してしまった。
映し出された映像の忍者達は、外道コンボでナーシェン率いる竜騎士軍をゴミ屑のように殺している。
そしてその映像を見た武将達は、悪夢が蘇った。
かつてこの本部に侵入された際も、仲間が凄い勢いで虐殺された、その悪夢。
さらには主催幹部の羽柴秀吉の首を容赦なくへし折り、ライトセーバーを強奪する鬼畜ぶりである。
「私が元いた世界でもな、シノビ……つまり忍者は群を抜いて汚かった!
あの日、奴はたった一人で私の元を訪れた……確かに私は攻撃パターン固定で油断していたかもしれんが……
奴は、忍者は! 分身して私の最大HPの2倍近いダメージの超オーバーキルをなんの躊躇いもなくやってきたのだ!」
「「忍者汚ねぇ!?」」
これぞ禍神が忍者を嫌う最大の理由。
圧倒的な攻撃力と生命維持能力を持つ禍神は、ガチンコ勝負を挑むと凄まじく強敵であり
HP500前後の敵に10000ダメージを与えるカオステンタクルなどいかれた威力の技などを持っている。
火、氷、雷、高威力の技が確かに苦手とはいえ、敵がそれを使う前に潰すことも禍神には可能だ。
だが、忍者はそれを許さない。禍神が本気を出して発狂モードに入る前に殺してしまうのだ。
(余談だが、その忍者に王子か王女が加わるとさらに悲惨なことになる。
禍神第一形態、触手が一本も減っていない、他の職業の者ではとても破れない鉄壁の触手の壁を……
忍者はごり押しで突破できてしまう。そして高値で売れる刀の材料と経験値のために禍神は狩られ続ける)
「私が戦った忍者は5人の分身を使ってきた。奴のあの時のレベルは推定で60ちょいだ。
さて諸君、ここで問題だ。このすごい汚い忍者、不破刃のレベルと、出せるであろう分身の限界数は?」
『うおおおおおおおおおおおおおおおおおおぉぉぉぉぉぉおおおおぁぁぁぁぁ!』
武将達は皆黙りこくってしまった。この映像でもすごさが滲み出ている男のレベルが60以下などありえない。
少なくとも100は超えていることだろう。
そして何人かの武将はこの男の操る流影陣が、百八式まであることを知っていた。
ふと見れば、禍神は全身の触手から涙を流していた。震えてもいるようだ。
「だ、大丈夫ですよ禍神様! 俺たち戦国武将が……」
「ここで諸君らに絶望的な事実を伝えよう……私が不破刃だけでなく、ストライダー飛竜も汚いと言ったのはな……
こいつ、名前のない雑魚敵ならスライディング一発で殺せるんだ……」
「「……」」
会議室を重苦しい空気が包み込んだ……
【昏き海淵の禍神@世界樹の迷宮Ⅲ】
【状態】小ダメージ(回復中)、ノトーリアスDECO吸収、第二防御形態、決意
【装備】特大陣羽織、天羽々斬×8
【道具】無し
【思考】
0:幽斎……お前の最後の手段だけが頼みの綱かもしれん……
1:ロワの主催者としての意地を見せる
2:ケセランの仇とクライシスは確実に殺す
3:とりあえず本部取り込みも保留
※氷と雷の弱点は攻撃形態時のみです
【モブ将達@戦国時代】
【状態】健康、消沈、クライシス帝国への怒り
【装備】なし
【道具】無し
【思考】
0:せめて俺達に名前があれば……
1:正直生き残れるか不安
2:幽斎様ー!はやく最後の手段をつかってくれー!
最終更新:2010年07月08日 00:30