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「まいったね、どうも……」

東京都某所にて、大げさに首を振ってため息をつく男がいた。
そう、ハーレムまであと一歩というところで手を拱いているマーラ様の人その人である。

「ゆーちゃんは俺の顔見るなりまた気絶しちまうし……
 しかしなにより不味いのは主催者本部を潰されたことだよなあ……」

マーラ様の人も最初は上機嫌だった。
主催者側につけば、思う存分暴れられるし、ゆたか達も守ってもらえ、春香も手に入る……

「そんなふうに思っている時期が俺にもありました」

だが、現実は非情だった。
彼が主催者本部に移動した時には既にストライダー飛竜を筆頭とする対主催連合が本部の大部分を制圧。
そして目撃した。織田信長が数の暴力により無へと帰すのを。

「俺が言うのもなんだが、ありゃ外道だね。
 容赦の無さ具合はもうてつをと同レベルだよこの野郎!
 それにこのままじゃ、ロワが終わってしまうじゃあないか」

一般的なパロロワの結末は大きくわけて2パターン。
参加者の全滅か、主催者の死亡だ。
だがカオスロワは現在進行形で参加者がどこからともなく迷い込んでくる世界。参加者の全滅なんてまずありえない。
そして当然の如く、優勝なんて無理である。
となると残るのは主催者の死亡……これが現在の状況でもある。
厳密にはまだ秀吉と元親、あるいはまだ出ていないだけかもしれない戦国武将はいる。
主催者が複数の時は、その全員が死亡するまではロワは続く。
(極悪マーダーや第3勢力の存在によっては主催者全員が死んでも続くが)

「でもあいつら、絶対に放送しないよな」

だが、本部が壊滅したのは事実である。
そして生き残りの武将は現在戦っているか、そもそも放送なんて興味のないやつのみ。
放送がいつまでもなければ、鈍い参加者でも主催者に異変があったことぐらいわかる。
そこから一気に参加者が対主催、脱出派にまわると不味い。
ロワの終わりが見えてきてしまう。

「させるかっての。俺はカオスロワを終わらせないように暗躍してきた男だぜ?
 まだ手はあるんだよ。……55/!」

マーラ様の人が指を鳴らすと、彼の前にレプリカが一体現れる。

「こいつは戦闘力こそ皆無だが、モノマネだけは上手いからな。
 よし、55/、織田信長の真似をして放送をしろ。
 死者のリストはさっき本部からぱくってるが、禁止行為云々はいじれないからそのままでいいや」

マーラ様の命を受け、レプリカは口を開いた。
き~んこ~んか~んこ~ん♪


「是非も無し。
 やあやあ放送が遅れてすまなかったね参加者の諸君。こっちも色々忙しいのだ。
 さて、遅れた分たっぷりと死者の名前を呼んでやろう。

 野比玉子野比セワシ、やらない夫、リューク、セワシ、神龍ニアラ、俺
 盗撮戦闘員、再生マグニスさま、キメラボーイ、吉田、超鳥人……
(省略されました)ナーシェン、ヴァルター、クマ吉……以上じゃ!喉痛いわっ!
 しかしどいつもこいつも欲望に忠実じゃのう。まだここまで殺す気力があるとは。
 あーもう、疲れた。めんどいから禁止行為は前回と一緒でいいや。
 それでは諸君、次の放送までせいぜい生き残っておくのだな」


「さすがだな55/。俺でも本物の織田信長の声にしか聞こえなかったわ。
 ……さて、これで主催者本部が壊滅していることはしばらくは知られないはず。
 次は、俺達が暴れることが出来て、ゆーちゃん達も保護してくれそうな奴を見つけるとしますかね」

三日目・22時20分/東京都某所】
最終更新:2010年09月08日 00:25