「なあ、これっておかしくないか?」
鷹の爪に感銘を受けていたもの達から、一人が立ち上がり、彼らに向かって言い放った。
皆一斉に彼に顔を向けた。
怪訝な顔をした者や、あっけにとられた者、様々な人々に男は語りかける。
「なんで主催が倒れたのに殺し合いが続いているんだ?」
「はあ!? それはマーダーどものせいだろ!」
「「「そーだそーだ」」」
彼の言葉に次々と人々は反発していく。
しかし、彼の口から放たれた次の言葉によって、彼らは動揺する。
「じゃあなんで首輪は外れないんだ? 鷹の爪のやつらが主催倒したんなら、
そいつらが首輪を解除してくれるじゃないか」
「「「え?」」」
確かに男の言うことは一理ある。
主催を倒したのなら、鷹の爪は主催の本部を知っているはずだ。
トップは主催者と相打ちになったらしいが、それを伝えることができるのならば、
他の団員も主催本部に乗り込んでいると考えた方がよい。
「大体今放送された数人程度の被洗脳者のマーダーが殺し続けたところで、
みんなが殺し合うことが続くのはおかしい!」
数人が殺戮を行ったところで、彼らと関わっていない者達までが殺し合いをする道理はない。
ならば鷹の爪が放送すべきことは、『殺し合いは終わっていない』のではなく、
『今、名前を挙げた人物達から逃げ延びよ』と考えるのが自然だ。
「そ、そういえば鷹の爪のやつらは首輪については一切触れなかったな・・・・・・」
「そうだ、いくらなんでもおかしいぞ!」
人々の中で鷹の爪への疑惑は強まっていく。
だが、どよめきの中で悲鳴が上がった。
「きゃぁぁぁぁぁぁ!!!!!」
今まで人々を説得していた男が溶けて無くなってしまったのだ。
背後から、蜘蛛を模した怪人が現れ、かつて男だった溶解物を払いのける。
『お前達は知ってはならんことに気づいてしまったようだな。
考えなければしばらくは長生きできたものを』
人々は散り散りとなって逃げ出そうとするが、
蜘蛛男は彼らには目もくれず、赤と白のツートンボールを地面にたたきつけた。
『マルマイン。 だいばくはつ』
ボールの中から出てきたのはより大きくなったツートンカラーのボール。
蜘蛛男の命令により全身が発光し始め、直後爆風が民衆を、そして彼自身を包んだ。
こうして、鷹の爪の量産した怪人による役目は終わった。
【名も無き人々@モブ 死亡確認】
【量産型蜘蛛男@仮面ライダー 死亡確認】
【マルマイン@ポケモン 死亡確認】
爆心地から離れたところで、何人かの男女が膝をついて倒れていた。
突如現れた怪人が、ポケモンを出して自爆したのだ。
それにより、実に多くの同志の命が奪われた。
運良く生き残れたことをほっとする人々だが、直後、彼らの身体は震え出す。
彼らは鷹の爪という組織の実態を知ってしまった。
だがしかし、彼らがやることは変わらない。 これまで通り鷹の爪を応援し続けるだけだ。
逆らったところでどうなる。 殺されるのが席の山だ。
彼ら以外にも、多くの人々が鷹の爪に疑惑を抱いている。
だけど彼らは鷹の爪を信仰するしかない。
"マーダーとして"放送された人物達のように力が無いのだから。
彼らのような強靭な精神を持っていないのだから。
そうすることでしか生き残ることができないのだから。
だから彼らは今まで通り、叫び続ける。
「「た~か~の~つ~め~」」
【名も無きモブキャラ@】
【状態】鷹の爪に対する絶対的な恐怖
【装備】不明
【道具】支給品一式、その他不明
【思考】 1:鷹の爪に逆らわない。
最終更新:2010年10月06日 00:18