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東京都の片隅に転がる猫型怪人、タマの遺体。
そんなタマの遺体が、むくりと起き上がった。


「リメイクキターーーッ!!!!」



だが、タマの口から放たれたのは別の存在のもの。
そう、コロッケにされてタマに食われてしまったラグナ神のものだった。
タマが死んだことで肉体の支配権を得たらしい。
それにしてもこの神、ハイテンションである。

「そりゃ当然!なにしろ私がラスボスのサガ3がリメイクされるのだからな!ああー、どれほどこの日を待ったことか!本当に待っていたぞ!
思えば、長い長い苦難の連続、GBの頃から私は苦労し続けてきたなぁ……
GBサガ三部作、一作目の魔界塔士のラスボスは『かみ』だった。シルクハットのイケメンだった……
正真正銘の神に喧嘩をふっかけ、当時の子供達は神との怒闘に燃えた。激しい全体攻撃と復活能力の前に心が折れる。
そんな強い神が何故かチェーンソーでバラバラになってしまうインパクトは子供達の後世にも影響を与えるほど……
二作目の秘宝伝説のラスボスは『ぼうえいシステム』だった。まさかの特に悪いことはしていないメカだった……
突然のメカラスボスに子供達はきょとん顔、しかしモーション付きで放たれる必殺技と同時に変わる熱いBGMに感動を覚えた。
下手をすれば一撃で消し飛ばされる……そんな敵を一人で食い止めた女神に子供達は憧れた。
そして三作目、時空の覇者のラスボスがこの私『ラグナ』だった。最大体力は三人の中でダントツだった……
そう、私は三部作の集大成。最も強いラスボス。子供達を泣かせてGBを壁にぶん投げさせる程に強烈なラスボス……
それが、当然、ものの、どおりというもの、自然の、流れだった、はずだ。だが、現実は……
『なーなー、サガ3のラスボス倒した?』『あ、ごめん買ってないや』
もっと根本的問題だった。そもそも3だけ妙に知名度も人気も低かった。数少ないプレイヤーがいても
『なんだこの地味なラスボス……』『じゃがいも?』『なんかてきとーにかくばくだん投げたら勝てた』だの……
『あ、ステスロスの攻撃で死んだ』『なんかこいつマグマしか使ってこない……』『曲短すぎる……』だの……
いじめレベルの貶され具合だからな……子供って時に残酷。大人もだがな……
そう、私はあの頃から負い目を感じていた。ラスボスなのに、がっかりされるあの屈辱。
ならば、突き抜けて、ネタラスボスの道を歩めばいいとも思った。だが、それも出来なかった。
『神様がチェーンソーでバラバラになったw』『防衛システム七支刀一発で沈めたぞw』『ソール神変態だろw』←
だが、気が付けばネタキャラポジションさえも憎きソールに奪われていた。
『もっと私にダメージを!もっとダメージを与えるのだ!もっと!もっとだー!グヘッ… いかん いしきが…』
……仮にも兄弟だが、私はこんな変態じみた台詞は吐けぬわ!おかげで私よりソールのが人気だ!」

ぜえぜえと荒い息を吐き、ラグナ神は一回呼吸を整える。

「だが、そんな長い私の苦労が、やっと終わる!報われる!リメイク!ヒャッハァー!
防衛システムがあれだけ強化されて究極合体!!までしたのだ、このラグナもきっと超強化されるに違いない!
そうだな、きっと神よりもイケメンで、かっこよくなるかもしれぬな!」
「でも必殺技が単体攻撃だったりただのマグマやメーザーだったら結局地味
「黙れ外道!」ジュッ!

【タケシ@カオスロワ】ラグナ神のメザをくらい死亡

「甘いぞ!防衛システムに新技インフィニティーバーストが備えられたのだ。私にもラスボスらしい必殺技が実装されるさ!
そう、それこそ銀河や時空をまとめて破壊できるような超奥義が!やっべテンション上がるわー!
もー本当にスクエニ様々だね!君らなら私の素晴らしさを理解してくれると信じていた!
そうだ、お礼に粗品でももっていこう!さすが私、気前がいい!」

ふんふんと鼻歌を歌いながら、タマの肉体でスキップしてスクエニ本社へ向かうラグナ神。
だが、彼の目的地はすでに……

三日目・23時45分/新惑星・東京】

【ラグナ神@Sa・Ga3時空の覇者】
【状態】健康、肉体はタマ
【装備】なし
【道具】支給品一式、粗品のじゃがいも、北海道バター
【思考】基本:この世界の神として君臨する
1:まずはスクエニ本社にお礼と粗品を届ける
最終更新:2010年10月08日 00:17