古びた街灯が照らす薄暗い空き地
子供の遊び場であったろうその場所は、今や恐怖と支配の緊張感で支配されていた
「な、中島なにかの冗談だろ?そ、そんなもの下ろせって、なぁ…」
「磯野はバカだなぁ~。あんな大声で身内を呼ぶなんて、ははは」
坊主頭の少年はその場の雰囲気に押しつぶされるように地面にへたり込んでいる。
へたり込む少年に向かってボウガンを構える眼鏡の少年。
「無力で怯えた小学生がここにいますよーって、言ってるものじゃあないか。まぁ、昔からバカだっけ」
「わ、わかったからさぁ…僕がバカで構わないよぉ。だからそれを下ろせってなっなっ?」
なぜこんなことに?中島は僕の親友で、よく野球をして、一緒に怒られて…
でもっ…これがあの中島っ?
怖い…なんで僕に弓矢をむけるの?とにかく怖いっ!!!!!!
「ふはは、それが同級生に見せる態度かい?なっさけないなぁ~」
「よぉし、長年の付き合いだ一つチャンスをやろう」
中島が眉間に狙いを定めていたボウガンが宙を向ける
「え?チャンス?助けてくれるのかい?中島っ」
「だっから!単なるチャンスだって言ってるだろう、磯野っ」
「ぐはっ!」
助けてくれると思ってすがりついた中島の足が大きく振られ、顔面に勢いよく蹴りが入る
「ぶっ、ぶばぁ…なじで?ながじばぁ…」
大量の鼻血が噴きだす、呼吸ができないっ
「僕の言うこと聞いたら助けてやるって言ってんだよぉぉおおお、分かるかい磯野ぉぉぉおお!」
「な、なじをずればいいの?、なんでぼするがらぁ~~!」
うまくしゃべれない、歯も折れているかもしれない…
中島は返り血を浴びないように、一歩下がりながら悠然と話し続ける
「磯野っ、
サザエさん殺してよ。君もここにお姉さんが来てるの知ってるんだろう?名簿にあったもんなぁ」
「ヴェ?なんでねぇさんを?」
「僕は優勝したいんだ、そのためには出来るだけ無傷で参加者を殺さなければならない」
「弟の君相手ならサザエさんも油断するだろう?」
僕に姉さんを殺せだって?
なんてことを言うんだ…中島の眼が、眼鏡が光って見えない
眼を見たい、そんなの冗談で言ってるんだろう?中島…
「なぁんだ、出来ないのか磯野?いっつもサザエさんの悪口ばかり言ってるのに、日頃の恨みを晴らすチャンスじゃないか?」
「ぞ、ぞんなごといっでも…姉さんは姉さんだじ…」
「じゃあ、用無しだな…死ねよ、磯野っ」
ガチャリという音とともに中島がボウガンを眼前に構えなおす
僕はもう死ぬんだ…姉さん、お父さん、お母さん、ワカメ、タラちゃん、タマ……えぇと……えぇと…マスオさんっ
自分を狙うボウガンを直視できずに頭を抱え伏せる
もう…だめだ
「チェエストォォォーーーッ!!」
突然、上空から奇声が降ってくる
「ぐあっ!ぼ、僕の腕がぁぁぁあああ」
坊主頭に何かが滴り落ちる、抵抗のない地肌を伝い、顔を流れる
血?誰の?
恐る恐る見上げるとそこには、片腕を落とし鮮血を流す中島がいた
そして、中島に向かい合う形で長髪の優男が光る剣を構えている
「バトロワの重力の井戸に引き込まれるのは
ごめんだ、そうだろ少年っ?」
「え?は、はいっそうでずっ」
何を言われたのかサッパリ分からなかったが、何故か心から同意する自分に驚いた
「上空から不意打ちだとぉぉ?卑怯なっ。しかし僕の武器は飛び道具だ、さらに僕には野球で鍛えた反射神経がある!」
片腕を失いながらも冷静な中島が、俊足で植え込みに駆け込んだ
「さらにっ!!その光る剣失敗だったなぁ!死ねぇ、ロン毛野郎っ」
ビンッ!!!
矢の放たれる音が空き地に響く
「あぶばいっ!…」
「案ずるな少年っ、そこぉっ!!」
ブーゥゥン、ビインッ
暗くて全然見えなかったのに、ロン毛の男の人はいともたやすく矢を弾いてしまった
「ちなみに言わせてもらうが、これは近接戦闘だけができるわけではないらしい」
光る剣を繁みに向けると、不意にその刀身が光線となって発射された
「ぐぅああああああ…」
「そういうことだ、すまないな中島」
僕のことを助けてくれたのはシロッコさんという人らしい
確かに名簿にも名前があった
話を聞くと僕が大声で姉さんを呼んでいたときから、頭上の木の枝に隠れていたらしい
「少年、いやカツオ。君はお姉さんのことを随分と信頼しているらしいな、どんな人物か教えてもらえないか?」
「姉さんですか?普段はおっちょこちょいで怒ってばかりなんですけど、本当は一番の家族思いで…」
「で?」
「面白くってみんなのことをグイグイ引っ張って行ってくれる町内の人気者です」
「そうか、カツオわたしは人類をより良い方向へ導けるのは優れた女性だと思っている」
「はぁ…」
「ふふふ、分かったふりをしなくても良いのだよ。まずは君のお姉さんを探しに行こうか」
「は、はいっ!」
はっきり言っておかしい人かもしれない
でも、いちお助けてくれたし、姉さんを探してくれるとなったらついていくしかないっ
それに…なにかひきつけるものがあるんだよなぁ、この人
【H-4 空き地 1:30】
【
磯野カツオ@サザエさん】
[状態]:顔面軽傷
[装備]:ボウガン(元中島の支給品)
[道具]:支給品一式
[思考]1:サザエを探す
2:シロッコについていく
自分の支給品の確認はまだです
【H-4 空き地】
【シロッコ@Zガンダム】
[状態]:健康
[装備]:ライトセーバー@スターウォーズ
[道具]:支給品一式
[思考]:1:優秀な女性を探し、生き残らせる
2:サザエという女性に魅力を感じる
3:主催者打倒の可能性を探る
最終更新:2007年02月24日 13:34