嗚呼、今私は脳髄に呪術の鼓動を感じている
今宵の私は此迄の私とは違う
麗しい雨の中を歩き
世界は私を中心として廻っている
◇
何もない空間に、突然3人の少女たちが現れた。
「はぁ……、はぁ……、こ、これでもう安全ですの」
そう言いながら肩で息をする少女は白井黒子。学園都市の風紀委員(ジャッジメント)であり、能力者レベル4の空間移動(テレポート)の使い手である。
「何度もテレポートを繰り返しましたから、もう私たちの位置はわからないはずですの……」
「白井さん、大丈夫?」
頭に花飾りをつけた少女……初春飾利が心配そうに話しかける。
「大丈夫ですの。これしきの事でへこたれていたらお姉様に叱られますの」
「それにしても、アレは一体なんだったんでしょう」
「イヤ……イヤぁぁぁぁぁぁ!!」
初春がその話題を出した瞬間、長髪の少女……佐天涙子が悲鳴を上げた。
「佐天さん!?」
「佐天さん!落ち着いて!」
「いやぁぁぁぁ!!」
狂乱状態の佐天涙子を他の2人は必死に落ち着けようとする。
彼女たちは数分前、ある男に出遭った。
超能力者の集まる学園都市で日常生活を送っている彼女たちは、大抵のものを見ても驚かない。
だが「あれ」は……彼女たちの前に現れた「あいつ」は……
2人に宥められて少し落ち着いた佐天涙子は、しゃくりあげながら叫ぶ。
「あれは悪魔よ!化け物よ!人間じゃないわ!」
「確かに、私は人間ではない」
少女たちの動きが止まる。
闇の中から声が聞こえた。全身の血が凍りつくほどのおぞましさを湛えながら、何故か心に奇妙な安らぎを与える声が。
「そんな……なんで……」
闇の中から男が姿を現す。黄金の髪、巨躯を包む黄と黒の衣装、心臓を象ったマークの額当て。
先ほど遭遇し振り切ったはずの男が、今少女たちの目の前に立っていた。
「ありえない……私は空間移動で……」
「ふむ、自分や物質だけでなく人を連れてテレポートする事も可能なのかね。君の能力は
他のお嬢さんたちはどんな力を持っているのかな?」
誰も声を出すことができなかった。彼女たちはこの男と遭遇して戦闘となり、今必死の思いで逃げてきたのだ。
それなのに……なんでこの男がここにいる?
「こんな嵐の中にいたのでは体が冷えてしまう。どうかね、暖かい場所でワインでも飲みながらじっくり話をしないか
もしも君たちが私の同行者になってくれるのなら……」
そう言いながら男は片手に持った眼鏡をかけた主婦の生首を見せる。
生首は口を開いて喋りだした。
「のオオオオオびぢゃんににににぉゆううううぁんをづぐらなぐじゃああああ」
その首は生きていた。首輪の下から全部を失いながらも、屍生人(ゾンビ)にされて男の同行者として生かされていたのだ。
「もうこんな醜いものは必要ないんだが」
男はその首を地に捨てるとトマトのように踏み潰した。
まるで止まっていた時が再び動き出したように、佐天涙子が絶叫した。
それとほぼ同時に、白井黒子は自分の足元の地面を可能な限り男の頭上へとテレポートさせる。
そして一番近くの建物までテレポートすると、その建物の壁を丸ごと男が生き埋めになった土の上に落とす。
「これで……どうですの……?」
「君以外の2人は戦闘に関する能力を持っていないのか?」
背後から声がした。有り得ない。
「無駄な足掻きはやめることだ」
咄嗟に黒子は地面に転がっている瓦礫を触り、男の頭と心臓部にテレポートさせる。
男の頭が裂け、胸から血が噴き出す。これで死んだはずだ、人間ならば。
「無駄なことはやめろ……私は無駄が嫌いなんだ。無駄無駄ァ」
肉体を再生させながらこちらに歩いてくる男を見て、黒子は思う。
また逃げるか? いや、逃げ切れる保証はない。
ならば一か八か、この化け物が再生することすら叶わないほどの速度でこいつの体を粉々にするしかない。
そのために一旦距離をとろうとした次の瞬間、黒子の目の前に男の顔があった。
ズキュゥゥゥン!!!
初春飾利と佐天涙子は唖然としていた。
戦っていた白井黒子が、いつの間にかあの男に唇を奪われていたのだ。
あの一瞬でどうやって間を詰めたのか、瞬き一つせずに戦いを見守っていた彼女たちにも分からなかった。
そして永遠とも思われる接吻の後、男は黒子の唇から離れた。
「やはり乙女の生気は良い……」
男から解放された黒子はその場に崩れ落ちる。
「白井さん!」
「大丈夫!?」
初春と佐天が駆け寄ろうとした時、黒子が顔を上げた。その顔は
「DEATHNOOOOOOOOOOOOOOOOO!!!!!」
元の愛らしい顔とは似ても似つかない、まるでB級ホラー映画の世界から抜け出してきた怪物のように変貌していた。
「ーーーーーーーーーーーーっ!!」
声にならない悲鳴を上げる2人を見て、男は楽しそうに言う。
「さあ、お前の友達だ。お前の好きにするがいい」
屍生人(ゾンビ)化した黒子が(食事的な意味で)友達2人を喰らっている様を眺め、男は満足そうに笑う。
今回以前のバトロワにも、彼と同じキャラクターは参加していた。
だが彼は今まで出てきた彼とは異なる世界の存在だった。
彼は体を張って笑いをとる、愉快な吸血鬼のおじさんではない。
かつて彼が人間だった時にある男が言った。こいつは生まれついての悪だ、と。
彼が世界を支配する力を手に入れた時に彼の信奉者たちは言った。貴方こそ闇の救世主です、と。
「食い終わったのなら行くぞ」
新たな手下の屍生人を従えて男は目的の場所へと進む。
「ここは日本のオキナワと呼ばれる場所……私の記憶が正しければ米軍の基地があるはずだ
そこを制圧すれば面白いものが手に入るかもしれない。この戦いを有利に進められるものがな」
【一日目・1時00分/沖縄/天候・嵐】
【DIO@ジョジョの奇妙な冒険】
【状態】吸血鬼、邪悪の化身
【装備】スタンド『世界(ザ・ワールド)』
【道具】支給品一式、その他不明
【思考】基本:世界の支配
1:米軍基地へ行く
※七期とは別人です。
※「
善人化バーゲンセール」に登場したDIOとは別人のようです。
【白井黒子@とある科学の超電磁砲】
【状態】屍生人(ゾンビ)
【装備】不明
【道具】支給品一式、その他不明
【思考】基本:DIOに従う
※空間移動(テレポート)は通常通り使うことができます。
【初春飾利@とある科学の超電磁砲 死亡確認】
【佐天涙子@とある科学の超電磁砲 死亡確認】
【
野比玉子@テラカオスバトルロワイアル 死亡確認】
最終更新:2011年01月29日 00:47