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「バトルロワイアルか……面白い欲望だ」

街のあちらこちらでビルが溶け、人が死ぬ世紀末な世界。
その中に、革ジャンをハードに着こなすクールガイがいた。
男の名前はウヴァ。八百年の眠りから蘇りし、人の欲望から産み出された怪物・グリードの一人だ。

ウヴァは逃げ惑う人々を、品定めをするかのように冷静に観察する。
いや、事実ウヴァがしているのは品定めに他ならない――どの人間が、最も強い欲望を持っているのかを、ウヴァは見極めようとしているのだ。
ウヴァ達グリードは、人間の欲望からヤミーと呼ばれる生命体を作り出すことができる。
バトルロワイアルのルールの一つ、二人以上三人以下での行動義務を遵守するため、彼は誰よりも欲望にまみれた人間からヤミーを作ろうとしていた。

「わっ! ご、ごめんなさいっ!」

そして、程無くしてウヴァは求めていた人材を発見する。
小柄なツインテールの少女が、蹴躓いてウヴァにぶつかった。
おとなしそうな少女だったが、ウヴァにはわかる。目の前の少女は、人並み外れた欲望を内に秘めている、と。
ウヴァは何処からともなく銀色のメダル――セルメダルを取り出すと、不安そうにウヴァを見つめる少女にそれを向ける。

「その欲望、解放しろ」
「え?」

途端、少女の脳天にメダルが吸い込まれ――少女の小さな体躯を二つに割き、中から包帯を全身に纏った怪物が姿を現した。

自分が産み出した醜悪な化け物に、悲鳴を上げる少女。それを承けて愉快そうに笑うウヴァ。背景で人知れず殺されているタケシ。

そして。






少女――小早川ゆたかは、幼い頃から病弱だった。
貧血などで倒れたことは何十回あるか見当もつかないし、入院だって幾度と無くしてきた。
危うく命を失いかけたことだって、一度や二度では無い。

故に、彼女にとって『死』とは身近なものであり。
彼女はずっとそれを恐れ、そして思い続けていた。

『死にたくない』と。






足元に散らばる、数百数千枚の銀色のメダル。
僅かに緑色のものも混じったそれは、自分に『何かをした』男の成れの果てだ。

自分が産んだ怪物は、そのまま目の前にいた男に襲いかかると、胸を貫き、腕を割き、足を割き、首を有り得ない方向へ捻って殺してしまった。
恐らく男は人間では無かったのだろうけれど、人間であろうと無かろうとこれではもうお仕舞いだろう。

男を殺した怪物は、私が見守る中、少しずつその容貌を変えていっている。
あの男は私に言っていた。欲望を、解放しろと。
それなら……いや、仮に男が何も言っていなかったとしても、本能としてわかる。
この子は――私の欲望そのものだ。

『死にたくない』という、私がずっと孕んできた欲望。

私の欲望が、あの男を殺してしまったのだ。

怪物の変化が止まる。
なんとなく予想していた通り、そこにいたのは『私』だった。





ねえ、ゆいお姉ちゃん。こなたお姉ちゃん。……みなみちゃん。
私はさ、死ぬのが嫌だった……ただ生きたかっただけなんだ。
けど、その私の望みが、私の欲望が、他の誰かを殺してしまうのなら――

――私は、死んだ方がいい人間なのかな?



【ウヴァ@仮面ライダーOOO 死亡確認】
【タケシ@ポケットモンスター 死亡確認】


【一日目・0時20分/東京/天候・嵐】

【小早川ゆたか@らき☆すた】
【状態】健康
【装備】
【道具】支給品一式、その他不明
【思考】基本:死にたくない


【ゆたかヤミー@らき☆すた feat.OOO】
【状態】健康
【装備】
【道具】
【思考】基本:???

※姿はゆたかと同一です。
最終更新:2011年01月29日 00:50