「けど、真冬的には球磨川×上条なんですけどね」
きっかけは、椎名真冬のその一言だった。
ぴたり、と真冬の前を歩いていたひよりは足を止め、
「はあ?」
修羅のごとき形相で真冬に向き直った。
腐った方々にとっての天下分け目の戦い、カップリング戦争の幕開けである。
「上条さんはどう考えても攻めじゃないっスか! 受けなんて有り得ないっスよ!」
「上条さんが受けなんて有り得ない、その弱い考えをオールフィクションです!
強気な上条さんを球磨川さんが屈服させるのがいいんじゃないですかっ!」
「それこそ幻想っス! 上条さんのヒーロー体質にたじたじになった球磨川を上条さんが××××××××!」
「上条さんは絶対に責められると弱いタイプです、いくら田村さんでもこれは譲れません!」
「いい度胸っス、表に出ろッ!」
「ここが表です!」
聞いているだけで頭が痛くなるような言い争いだったが、当の二人はますますヒートアップするばかりだ。
荒れ狂う嵐も、戦火を交える二人の頭を冷やすことはできない。
そんな彼女たちに、忍び寄る魔の手があった。
「盛り上がっているところ悪いけど、少しいいかしら」
セーラー服に身を包んだ少女が、ひよりと真冬の前に現れていた。
もっとも、少女なのは外見だけ。その正体は、二人の汚れた欲望に目をつけた怪物だ。
人の欲望を糧にして成長するグリードの一人、メズール。
「貴女たちの望みは、何……」
「どっちっスか!?」
「……はい?」
「あなたは球磨川×上条派か、上条×球磨川派かどっちですか!?」
しかし、今回は相手とタイミングが悪かった。
「死にたくなければ早く答えるっス!」
「死!? え、ええと……ちょっと質問自体が意味不明なんだけど」
「……田村さん。この子」
「……ああ、カタギのようっスねえ」
「えっと、さっきから何を」
「けど真冬、このままじゃ収まりがつきません」
「私もっスよ……。あんまりカタギを巻き込むのは好きじゃないけど……やむをえないっスね」
「あの(ry」
「「教育して、その上でどちらのカップリングが上か決めさせるっス(ましょう)」」
*
十分後。
「さあ、無事に教育も終わりましたし」
「あとは実際に二人の絡みを見てみるだけっスね!」
「私が眠っている間に、こんな素晴らしい世界が生まれていたなんて……」
立派に染め上げられたグリードの姿が、そこにはあった。
【一日目・0時55分/宮城県/天候・嵐】
【田村ひより@らき☆すた】
【状態】健康、上条×球磨川
【装備】不明
【道具】支給品一式、執筆道具、ネタ帳
【思考】
基本:生き残って同人を書く
1:各地でネタを集める(主に
やおい関連)
2:上条×球磨川…そういうのもあるんすね
【椎名真冬@らき☆すた】
【状態】健康、球磨川×上条
【装備】不明
【道具】支給品一式、ノートPC
【思考】
基本:ひよりについていく
1:各地でネタを集める(にやおい関連)
【メズール@仮面ライダーオーズ/OOO】
【状態】健康、人間態、カザリ×アンク
【装備】不明
【道具】支給品一式、不明
【思考】
基本:ひよりについていく
1:新たな世界を堪能する
2:皆は無事かしら
最終更新:2011年01月30日 01:58