「国立国会図書館……。日本で発行された書籍が全て所蔵された、まさに日本の『知』の象徴……。実に興味深い」
「……同じ事を10分おきに呟かないでください」
ここは国会議事堂のご近所、と言うかすぐ横、国立国会図書館。
仮面ライダーWの片割れであるフィリップは、このロワで出会った綾瀬夕映という少女と共にここで嵐が止むのを待っていた。
「僕の中には地球のほとんどの情報が記録されているが……あくまでそれは僕の世界の地球だ。
さすがに異世界の情報まではない。
この図書館には、僕の世界には存在しなかった本もあるようだ。ゾクゾクするねえ」
仏頂面の夕映を尻目に、フィリップは悠々と喋り続ける。
「僕の世界に存在しなかったのは、本だけじゃない。君に支給されたそのカードデッキもそうだ」
そう言いながら彼が指さしたのは、夕映の小さな手に握られている黒いデッキである。
「僕の世界には、ガイアメモリ以外で仮面ライダーに変身できる道具は存在しなかった。
いや、仮面ライダーオーズがいたか……。まあ、あれもこのカードとは明らかに別のシステムだからよしとしよう。
とにかく、この世界には僕の知らないものが満ちあふれている。面白いと思わないか?」
「たしかに知的好奇心をそそられる状況ではありますが……。殺し合いの真っ只中ではそれどころではないのです。
フィリップさん、あなたは知り合いがどうなっているか不安ではないのですか?」
「僕は……」
フィリップが夕映の疑問に答えようとした、その時。二人の耳に第1回放送が届いた。
◆ ◆ ◆
「犠牲者の数を考えれば、安心するのは不謹慎なのでしょうが……。
やはり知り合いが誰も呼ばれなかったのには、安堵を覚えるのです」
「こっちも知っている名前は呼ばれなかったね。翔太郎も亜樹ちゃんも照井竜も、頑張っているようだ」
そして、放送終了後。読み上げられた死者の名前の中に知っているものがなかったのを確認し、二人の表情がわずかに和らぐ。
「そうそう、さっきの話の続きだ。僕は仲間の心配は、たいしてしていないよ。
なぜなら、彼らはこんなくだらない殺し合いで死ぬはずがないからだ。
きっと、殺し合いを止める手段を見つけるために頑張っているはずさ。
最後にはみんな揃って自分たちの街に帰れる。僕はそう信じている」
「……その強い信頼、正直言ってうらやましいのです」
「ありがとう、と言っておこうか。さて、天候はいくらか回復したようだね。
そろそろ行こうか、綾瀬夕映。探索を始めよう」
手にしていた本を棚に戻すと、フィリップは微笑を浮かべながらそう言い放った。
【一日目・2時05分/東京都・国立国会図書館/天候・雨】
【フィリップ@仮面ライダーW】
【状態】健康
【装備】なし
【道具】支給品一式、不明支給品
【思考】
基本:バトルロワイアルを止める
1:この世界の情報を集める
※7期とは別人です
【綾瀬夕映@魔法先生ネギま!】
【状態】健康
【装備】リュウガのデッキ@仮面ライダー龍騎
【道具】支給品一式
【思考】
基本:バトルロワイアルを止める
1:フィリップに同行する
2:知り合いを捜す
最終更新:2011年02月02日 00:56