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「うーん……これはなかなか、常軌を逸した光景ですぞ……」
その部屋の中を見て、毛むくじゃらの赤い雪男は言葉を失った。
「ちょっとムック、そんなもん見て平気なワケ?」
顔をしかめて『それ』から目をそむけるのは、やや特徴的な服装をした小学校高学年くらいの少年。
彼らの視線の先にあるのは惨殺された女の死体だった。幼い少年が怖がるのも無理は無い。

ちなみにここはとあるイベントホールである。コロシアムが併設されているのが特徴だ。
ガチャピンたち同僚を探していたムックは知り合いが多く働いているこのイベントスタジオに手がかりをもとめてやってきたのだが、
そこには知り合いの姿は一人もなく、それどころかカオスロワンアイドルとかいうイベントの最中だから中には部外者は入れられないという。
背後に何かあると感じたムックは同行者の少年とともに不法侵入を試みた。
そして中を調べていたら、一室で女が殺されていたというわけだ。

(これは一体、何のマネですぞ?)
ムックは少年とは対照的に、その光景に目を釘付けにされた。
子供に夢を与える仕事をしているものとして、こんな残虐なことをした殺人者に対する怒りも確かにある。
だが同時に、その殺害現場の異様さもムックの興味を引いた。
(なんで犯人はこんなことを?)
「ねえムック、ここどう考えてもヤバイよ? 早いとこ逃げ出そう? ここにキミの知り合いもいそうにないし……」
「そうですなあ……しかしガチャピン、こんなことをした人間を放置するわけには……」
「もうムックまたその名前で呼ぶ!! ボクはガチャピンじゃなくてがちゃっぽいどって名前なんだよ?」
「ああ、そうでしたなあ。すみません、どうしても声があまりにもそっくりなもんですから」
ばつがわるそうに頭をかくムックを見てがちゃっぽいどは苦笑する。
「まあいいけどね。それにしてもそこまでボクと声がそっくりって言うなら、ボクも一度会ってみたいよ」
少年の言葉にうなずいたムックは、真顔に戻ってもう一度殺害現場に目を向ける。
(それにしても、犯人はなんで……被害者にハローキティーの格好をさせた上に腹をキティちゃん型にくりぬき、
さらに死体の皮膚中にキティちゃん型の判子を押したりまでしたんですか?)

一方でがちゃっぽいどは心中である疑念を抱いていた。
(この、遺体や殺害現場に執拗にハローキティー関係のものを残す殺害方法……まさか、あの子が?
いや、あの子はそんな人じゃ……でも、確かここ最近起きた似た手口の殺人事件の犯人もあの子だって噂あったし……
あの子ほどハローキティーが好きなヤツも他には多分いない……まさか……)


【一日目・4時45分/東京・カオスロワンアイドルセカンドステージ会場/天候・雨】
【ムック@ひらけ!!ポンキッキ】
【状態】健康
【装備】不明
【道具】支給品一式
【思考】基本:ガチャピンやコニーちゃんたち共演者を探す
1:がちゃっぽいどと行動する
2:犯人を見逃すわけにもいかないが……

【がちゃっぽいど@VOCALOID】
【状態】健康
【装備】不明
【道具】支給品一式
【思考】基本:ムックの知り合いと自分の知り合いを探す
1:まさかあの子が?
2:ガチャピンって人には会ってみたい

※もちろんガチャピン@ひらけ!!ポンキッキとは別人です

【主人公子@P3P  死亡確認】

6/は控え室で文庫本を読みながら第二回放送を聴いた。
やはり今度もただ聞き流しただけだ。いちいち注意を払ってもいられないし、特に気を引くようなものも無かった。
それからしばらくして、控え室のドアがノックされた。
「おー、勝手に入ってくれ」
ドアノブを回して入ってきたのは、全体的に黒くてかつ露出度の高い服装をした少女――ブラックロックシューターだった。
「なんだよ、さっき戦ったばかりなのにもう来たのか?」
「ええ。先ほどはどうも……」
「つーかこの季節にその格好は寒く無いのか?」
「そりゃまあ少しは……いえそんなことはどうでもいいでしょう。
それより今回はちょっとご相談したいことがあって来ました」
ブラックロックシューター(以下BRS)は居住まいを正して6/の向かいに正座する。
「さっき小耳に挟んだのですが、この会場内で殺人事件が起こったそうです」
「む……そうか。しかしまあそもそも外じゃ殺し合いなんかが起こってるわけだし、ある意味当然だろう」
「問題なのは、殺されたのはこのカオスロワンアイドルの審査員の一人だったということです」
「なっ……」
6/の顔にも衝撃が走る。それが意味する所に一瞬にして思いが至ったからだ。
「このことが関係者に知れ渡ればこの企画は遅延、最悪中止されるかもしれません。
さらにもし同様の殺人事件が繰り返されるなら企画の続行は絶望的でしょう」
「わかってる!! わかってるよそんなことは!!」
6/は頭を抱えてうずくまる。そんなことになれば『アイドルとなってロワを引退する』という目標は頓挫、
またあの混沌の殺し合いの中に逆戻りだ。
「やはり……あなたもまた、このカオスロワンアイドルに並々ならぬ執着を抱いている者のようですね」
「ああ……ワケありってヤツだ。深くは話せないがな」
「私もまたこの企画での頂点を目指しています。あなたとは不倶戴天の敵同士というべきですが……
この企画そのものが白紙に戻ってしまっては元も子もありません。私は事態が拡大する前に今回の殺人事件の犯人を見つけるつもりです。
そこで、この際あなたにもご協力をお願いしたくてうかがいました。幸いあなたの次の試合はまだ先ですし、敗者復活戦もいつになるのかわかりませんから」
そう言って頭を下げるBRS。
「なるほど、今に限っては俺たちの利害は一致しているわけだ?」
「はい。先ほどの私との試合で、あなたの戦闘力が並々ならぬことは骨身に沁みて実感しました。
この企画の参加者の中で最も信頼のおける方であると判断させてもらいました」
BRSのオッドアイをじっと見つめること数十秒、6/はため息をついて言った。
「ま、いいだろう。この企画がポシャる事態だけは避けたいからな。
それに、探偵ごっこに興じるというのもなかなか新展開っぽくて悪くは無い」
そう答えると、BRSは喜びに顔をほころばせた。
(な……なんだ、笑えばなかなかかわいいじゃないか)
初めて見せた少女らしい仕草に思わずドキっとする6/。
「それでは早速ですが、私が聞いた現場の情況を説明しますね。それがどうにも奇妙な話しなんですが……
殺害された人はハローキティーの服装を着せられた上にお腹をハローキティー型にくりぬかれ、さらに体中に
ハローキティーのスタンプを押されていたそうです」

【一日目・4時45分/東京・カオスロワンアイドルセカンドステージ会場/天候・雨】
【6/氏@テラカオスバトルロワイアル】
【状態】疲労(中)、カオスロワ参加者として引退中
【装備】カオスロワンアイドルの番号札、万年筆
【道具】支給品一式
【思考】基本:カオスロワのアイドルの頂点を目指す。
1:殺害事件の犯人を捜す
2:二回戦も頑張る。
3:新必殺技が……………?
〔備考〕
※今までのカオスロワや他のロワの登場、活躍を全て知っている6/氏です。

【黒衣マト(ブラックロックシューター)@BLACK★ROCK SHOOTER】
【状態】健康
【装備】★Rock Cannon
【道具】不明
【思考】基本:アイドルになる
1:殺害事件の犯人を捜す
2:全面的に6/氏を信頼

「ふふふ……私のかわいいキティちゃん……ふふふふふふ」
イベントスタジオ内の某所で、ハローキティーのぬいぐるみに頬摺りをしている少女がいた。
頭にはハローキティーを模したかぶりものを被り、手にはスピーカーをつけ、尻からは尻尾まで出ている。
そこまでならなかなか愛らしい光景なのだが、彼女の服には返り血がこれでもかとついていた。
熱狂的なハローキティーファン、猫村いろは。
しかしそのキティーちゃんへの愛は、殺害した遺体にキティちゃんの意匠をほどこす快楽殺人犯として結実してしまったのである。
「あーあ……さっきの殺しはイマイチだったなあ。死体の体中にキティちゃん型の傷をつけるのはもうやったし、
キティちゃんの気ぐるみに上下さかさまに詰め込んで窒息死させるのももうしたしなあ。次はどんなのにしようかなあ?
うふふふふふふ、キティちゃんのすばらしさをわからない人には死んででもわからせるしかないよねえ?」


【一日目・4時45分/東京・カオスロワンアイドルセカンドステージ会場/天候・雨】
【猫村いろは@VOCALOID】
【状態】健康
【装備】キティちゃんグッズ一式、他に凶器とか
【道具】支給品一式
【思考】基本:キティちゃん最高!!
1:キティちゃんのかわいさをわからない奴らは殺す
最終更新:2011年02月07日 00:50