「う~……」
主催者本部にて、メイド服を着た元・神龍が呻き声をあげていた。
視線の先には、自分をこんな目に合わせた脱衣拳が。
彼女からすれば、人間にまんまとやられるのは非常に屈辱的だった。
当然このまま黙っているわけがない。
「やっぱり
我慢できない! 出でよ我が666のしもべ達よ! あの奇人を屑肉にして喰らってやりなさい!」
「「了解!!」」
ニアラが号令をかけると同時に、どこからともなく部屋の大きさを無視して屈強なドラゴンが現れる。
いくらか能力を失ったが、召喚系は残っていたらしい。
だが
「はいはい美女化マシン乱れ撃ちー。ついでに南斗脱衣拳ー」
「ちょっ!?」
哀れ、666体のドラゴンは全て美少女化マシンの餌食となり、服も残らず切り裂かれた。
さらに元々幼かったドラゴンに至っては赤ん坊になってしまっている。
「「「!?」」」
「こ、このケダモノ! 服はもうほとんどないのよ!?」
「やっべぇー、やっぱスカイツリーいいわー」
「話を聞きなさいよ! 少しは雄の反応しなさいよ! あーもう、お前達はもうさがっていいから! 服は我慢!」
何人か割りと大人のボディを手に入れた者が、小さい元・ドラゴンを抱えてそそくさと撤退する。
しかし脱衣拳は無反応。モニターに映されたスカイツリーに夢中である。
667人の美少女の中にたった1人の男。前期シャア総帥なら最高にハイになったであろう状況。
だがそれにも無反応なのが脱衣拳。なぜなら彼にはゲイの(ry
(変態は散々見てきたけど、もしかしてこいつが一番なんじゃ……
それよりも、東京タワーと別行動、スカイツリー発言……浮気なの? そうなの!?
って、そんなことはどうでもいい。こいつ、恐ろしいくらいテキトー臭がする!
あの馬鹿(???)もいないし、私が主催者としてちゃんと仕事しないと……)
色々あきらめ、ニアラは椅子にこしかけて思考を巡らせた。
◆
私が一番気がかりなのは、アンチ連盟の存在だった。
主催者の名の下、断言するわ。『アンチ連盟は私達主催者とは無関係』。
仮に同盟関係だったとしても、首輪は外してやっている。
一体何のために、前期の参加者とオリジナルを狙うのか?
オリキャラ撲滅を掲げときながら、全滅(略)の母を生み出すのはいいのか?
疑問は尽きない。けど少なくとも言えるのは、連盟もいずれは滅ぼさねばならないということ。
仮に前期参加者が全滅した場合、連中が8期の参加者の援護にまわる可能性も否定できない。
それはつまり、自分達の命を狙いにやってくる参加者も増えるということで。
神龍の時なら普通に相手できたんだけど……この状態で戦うのは正直分が悪いとかいうレベルじゃない。
特に、いくら私の天敵だった
変態達が全滅したとはいえ……
正直、あのグラハムとかいうレンチ男が素で恐い……
壊されそう。もう色んな意味で。この姿だと性的な意味でも。あの男のは絶対に嫌だ。
どうせやられるなら、まだあの騎士のグラットンや夫の大根でやられた方がずっといいと思う。
いやもうロリコン総帥やいい男のでもいい。もう死んでるしこっちにいるのは別人だけど。
そう思うぐらいにあのグラハムという男は嫌だ。すごく……大きいレンチ嫌過ぎる。
あとネオアームストロングサイクロンジェットアームストロング砲組も。完成度高すぎ。
……って馬鹿言ってる場合じゃなかった。
とにかく、部下まで使い物にならなくなったこの状況をなんとかしなくては。
アンチ連盟に注意が向いてると思いきや、ハムレンチ野郎やネオ(略)の3人組は普通にこっちを狙っている。
そして前期主催者、信長と禍神も対主催になってる。前者はともかく後者は何考えてんのよ。
こちらも戦力を早急に用意しないと即お陀仏だ。
まずはアンチ連盟の正体を探りつつ、戦力の補強が最優先事項かしら。
……今、私はがらにもなく恐怖している。
前期でマスタードラゴンを吸収したおかげでドラクエの知識も手に入れた私。
その中に、今の私と似たような状況のものがあった。
プラチナキングが現れた! ▽
あんこくまどうが現れた! ▽
→まじんぎり まじんぎり まじんぎり まじんぎり
プラチナキングは逃げ出した! ▽
このあと、全力で叩き斬られるはめになるあんこくまどう……それが今の私だ。
この世界に前期の参加者を集めた張本人が正体を明かす前に逃亡した……
そんなことがばれれば、まさに私の運命は過剰死だ。
最悪、また症候群を発症して、9期でも10期でも延々と殺され続ける無限地獄まで叩き落されるかもしれない。
そして部下達も今や人間。忌み者にされる可能性もある……!
「スカイツリィィィィィ!!!」
……こうなったらやるしかない。今、脱衣拳の頭の中はスカイツリーで染まっている。私が頑張るしかないのだ。
自分達の身の安全の意味もあるが、さすがの私も家畜……いや、人間に同情してしまう。呼ぶだけ呼んで放置とは……
面白そうだと???の言葉に乗ったのが失敗だったか……そもそもあいつの名前も聞いていなかった。
とにかく、経緯はどうあれ、今の私は主催者。
参加者にあがき抵抗する権利があるように、主催者にも義務がある。
立ち向かってくる参加者に全力で応え、返り討ちにする義務が。恐くないと言えば大嘘だが。
「いいだろう! このニアラ、姿は変われど神なり! 逃げはせぬ!」
「スカイツリー愛してる!」
【一日目・5時30分/某所・主催者本部/天候・不明】
【脱衣拳@TCBR】
【状態】健康、主催者
【装備】美女化マシン その他不明。
【道具】不明
【思考】基本:主催の人気アップ、認知度上げるために頑張ってみよう。
1:主催だって、まー空気にならないように頑張る。
2:しばらくスカイツリーをモニター越しに愛でる
※浮気疑惑が浮上しています
【ニアラ@TCBR】
【状態】健康、主催者、美少女 、メイド服、グラハム(レンチ)に嫌悪感
【装備】不明
【道具】不明
【思考】基本:主催を全うする。逃走だけはしない。
1:アンチ連盟の正体を探り、壊滅させる
2:主催者陣営の戦力補充
3:そういえばドラゴン耳ってなに?
4:この場に東京タワーを連れてきたらどうなるんだろう
※美女化したため、色々と変わりました。
※ちなみにドラゴンっ娘です、つまり龍耳、尻尾というわけですね。
※アンチ連盟は主催者側とは無関係なようです
最終更新:2011年02月10日 00:53