混沌の世界、テラカオスバトルロワイアル。
この世界はたくさんの死で構成されていると言っても過言ではない。
だが、こんな世界でも生が、新たな命がある。
とある湖で、妙な魚のカップルが今まさに新たな命を生み出そうとしていた。
「やれやれ、僕の前でイチャイチャしないでもらえるかな? すごくイライラする」
だが、突如現れた男の正拳突きにより魚のカップルは粉微塵に吹き飛んでしまった。
新たな命も巻き添えにして……
【バットフィッシュのカップル@現実】死亡確認
「7期参加者バットフィッシュ……制裁完了」
加害者の眼鏡の男の名は右代宮譲治。彼は素早く気絶から回復したのだ。
6/氏を筆頭に、あらゆる恋愛系の存在を憎むアンチ連盟幹部。幹部が溺死とか笑えない。
何故彼がそんな性格になってしまったかはわからないが、多分本編で実は代用品疑惑があがったせいだろう。
あと彼が愛した女性も果たして本当に女性かどうかが明言されてないのもあるか。
大丈夫、全ての真実は闇の中。女だったと本人が思い込めばきっとそれは女だったのだ。
「ねえダーリン?
マグニスはこの世界に来ていないみたいよ?」
「そのようだね。これで俺も安心して君を愛することができるよ」
コキャ!
「彼がいなくても、僕がいるのさ。7期参加者、パルマコスタのリア充とビッチ……制裁完了」
パラソルの下でいちゃついていた人間のカップル達も、譲治の回し蹴りによりその首をコキャられる。
魚だろうが、人間だろうが、等しく罰する。それがこの世界の譲治のポリシーだった。
【パルマコスタのリア充とビッチ@テイルズオブシンフォニア】死亡確認
「……本部の報告以上に7期の参加者とカップルが多いな。
まさか、ハッキングされた時に7期参加者リストまで書き換えられたのか?
まあいい。そちらは曹長が解決してくれるだろう。僕は僕の仕事をするだけだ」
静かに、しなやかに、素早く、確実に。
与えられた仕事をしっかりこなすのがもてる男ってやつさ。 by譲治
「仕事……ああ、くそ! こうしている間にも6/は黒衣マトとのフラグをたてているかもしれないのに……!
あの審査員め……よくも邪魔をしてくれたな!」
だが実際は6/氏とサイモンを討ちそびれた怒りの八つ当たりだった。
一度本部に戻り、装備を整えてからまた向かうか?
そんなことを考えている最中、彼はとんでもないものを目の当たりにしてしまった。
「なっ……!? あれは一体……!?」
ちょっとやそっとでは驚かない譲治も目の前の光景に固まってしまった。
ギシギシ……キューキュー……
モコモコ……ピィーピィー……
それは、俗に言う生殖活動だった。
普通なら別に問題ない。いや、道のど真ん中でやっているのは少々問題だが。
問題なのはその組み合わせだった。
「あれは……金色の、羊? それに、火の鳥?」
賢い譲治も疑問符がとれない。
そう、目の前で合体しているのは人ではなく、羊と鳥だった。
生物学的にどうなっているんだとか、果たして子供は生まれるのかだとか。
仮に生まれたとして、その子供は一体どのような外見で何類なのだろうだとか。
安易に翼で空を飛ぶフライング毛玉を想像したところで、譲治はやっと冷静になった。
「そ、そうだ! たとえ異種の絡みであってもイチャイチャしている奴には変わりない!
イチャ・即・裁 ! 悪いけど死んで貰うよ!」
自らのポリシーに反することはしない。
譲治は、得体の知れないカップルにも容赦なく踵落としを放つ。
今度は例の負けフラグ音も鳴らない。勝った!
その足が、羊の手に、止められていた。
「っ!?」
戸惑いは一瞬。危機を察知し、譲治はバク転でもって距離をとる。
彼の格闘家としての勘が、目の前の羊が只者ではないことを感じ取っていた。
「君……何者だい? 正体を見せてくれないかな?」
「……」
羊が、少し驚いた表情を浮かべた直後、羊と鳥の体を不思議な光が包んだ。
その光が収まると……
「驚いたな。まさか僕達の正体に気づく人がいるなんてね☆」
「……道の真ん中でやってたら、誰でも怪しむ。私達のミス……」
「やっぱり、ただの羊と鳥じゃなかったか……」
現れたのは、全裸の青年とその背中に隠れる少女だった。
言葉から察すると、やはりこの二人が先程の羊と鳥で間違いないらしい。
だが、譲治はすぐさま表情を冷静なものに戻す。
「あれ? あまり驚かないんだね☆ 僕達が人間とモンスターのハーフでも」
「なるほど、そういうことかい。
悪いけど、僕も文鎮が女の子になったり蝶が魔女になる世界の住人なんだ。そのくらいじゃ驚かない。
驚いたのは、君のその身のこなしだよ。あの状態で、よく僕の攻撃をとめられたね? 何者だい?」
喋りつつ、譲治はゆっくりと構える。いつでも攻撃に対処できるように。
「僕はマイス☆ しがない農家、アースマイトだよ。でこっちがトゥーナ。僕の妻さ☆」
「……! まさか、あの基地外ガンダムと相討ちになった彼の仲間か!」
「ああ……先輩、やっぱりやられちゃったんだねえ……」
「…………あの人、甘いところがあったから……」
先輩、ということはやはり譲治の推理は当たっていた。
それと同時に、さらに身構える。
いくら爆撃のダメージがあったとはいえ、インパルスガンダムを生身で撃墜するような男の後輩……
このマイスと名乗った青年も、かなりの実力の持ち主であろうことは容易に想像できた。だが、勝てない相手ではない。
「先輩は確かに尊敬していたけど、所詮はのんきに野菜を育てているような甘い農家だったよ……
だけど僕達は違う☆ 僕達は殺戮のエリートを目指した! 力で全てを破壊するね☆」
「……私達の標準デートコースは、朝の6時30分から深夜24時までのダンジョンのモンスターハンティング……
どっちがより多く倒せるか競い続けてきて……レベルが2000を越えたあたりから数えるのをやめた」
訂正。
譲治には想像がつかなくなった。
ただひとつだけわかったのは、この二人が危険な相手だということだけだ。
「……僕達アンチ連盟は、基本的に8期の参加者に手を出してはならないんだ。
7期の参加者じゃなかったなら謝るよ。それじゃあ気をつけてバトルロワイアルを……」
譲治の言葉が終る前に、マイスが再び金の羊に姿を変えて頭突きを放ってきた。
弾丸の如きそのスピードは、彼らの言葉に偽りが無い証。
「モコモコ、モッコ、モコ!(逃がさないよ、君、久々に楽しめそうだからね☆)」
「何を言っているのか、わからないね!」
荒れ狂う暴虐の拳を、譲治は紙一重でかわし続ける。
だが、相手は人間ではなく小動物。当たり判定そのものが小さ過ぎる。
そして機動性は人間のそれとは比較にならず、譲治もこんなのを相手にしたことはなかった。
おそらく、数分もしないうちに、一撃で致命傷を負わされるだろう。
(強い……! 一撃一撃が本当に必殺の一撃の威力を秘めている……!
それにあっちの女の子も炎を練り上げている……! 回避はできそうにない!
仕方が無い……!)
「……ごめんね」
そして、言葉とは裏腹に、巨大な炎が少女の手から放たれた。
◇ ◇ ◇
「モコ……(残念、逃げられたみたいだ……)」
「どうする……? 探してみる?」
「よっと……いや、最初に彼が言ってたじゃないか。イチャ・即・裁 ! って☆
僕とトゥーナがイチャイチャしてればいつか勝手にまたあっちから来てくれるよ。
それよりも、アンチ連盟か……中々強い人がいるみたいだね☆
主催者もきっと強いんだろうし、どっちから先に戦おうかなあ……
まあ今はさっきの続きをしようか。今度は僕だけ変身して、トゥーナは人間のままで☆」
「う……うん……」
【一日目・7時00分/北海道/天候・雨】
【マイス@ルーンファクトリー3】
【状態】健康、変身中、レベル10000、裏人格
【装備】拳、太陽のペンダント、変身ベルト
【道具】支給品一式、その他不明
【思考】
基本:主催者やアンチ連盟、強い奴と戦ってさらにレベルを上げる
1:右代宮譲治、ガンダムに興味
2:今はトゥーナと楽しむ
【トゥーナ@ルーンファクトリー3】
【状態】健康、全裸、レベル10000、中疲労
【装備】インビジブレード
【道具】支給品一式、その他不明
【思考】
基本:マイスのサポート
1:できれば殺人はしたくない
2:せめて人目につかないところで……
「くそ……この僕がっ! むざむざイチャイチャどもから退かないといけないなんて……
だが覚えておくんだね。君達もいずれこの僕の前に跪かせてあげよう」
譲治はあらかじめ所持していたキメラの翼で本部まで退却していた。
しかし、その表情は非常に険しい。
無理も無い。6/氏を殺害しに向かい、審査員に妨害され……
憂さ晴らしにカップルを殺していたらそのカップルからも退却を余儀なくされて……
かなり高めの、王者のプライドを持つ譲治は内心かなり怒っていた。
「6/もかなりの使い手……王者にこれ以上の失敗は許されない……
こうなったら……クルル曹長、いるかい? 少しお願いがあるんだ」
【一日目・7時00分/アンチ連盟本部/天候・雨】
【右代宮譲治@うみねこのなく頃に】
【状態】健康、落とし穴無効、小疲労、ずぶ濡れ
【装備】黒スーツ、富竹のカメラ@ひぐらしのなく頃に、キメラの翼
【道具】支給品一式
【思考】
基本:自分以外のモテ男を全て殺す
0:クルル曹長にある話をもちかける
1:恋愛フラグ立ててる奴も、イチャイチャしてる奴も殺す
2:サイモンらを殺せるよう、上層部に8期参加者殺害の許可も貰う
※アンチ連盟の一員です
最終更新:2011年02月12日 00:55