「ただいまー」
少しずつ東の空が白みはじめた頃。
泉こなたは自宅のマンションのドアを開け、久方ぶりに我が家へ帰還した。
(久方ぶりって言ってもバトロワが始まってまだ六時間しか経ってないんだけどね。何故かもう三週間近く経った気がするよ)
申し訳ないがメタネタはNG。
ところで、一度死亡したはずのこなたが普通に生きていることに疑問を抱く人もいるかもしれない。
しかしそれは単に前に死んだのが七期の泉こなた、ここにいるのは八期の泉こなたというだけだ。
要するに柊つかさや亞北ネルとかと同じケース。
(それにしてもいいかげんな放送だよね、私が死んだなんて。私が死んだなら、ここにいる私はいったい何なのさ)
だが、一介の高校生に過ぎないこなたが、平行世界の自分が死んだなんて発想に及ぶはずもない。
自身の名前が読み上げられた時は面食らったものの、すぐに同姓同名の別人が死んだか、もしくは主催が適当に放送したのだろうと思い直した。
そんなわけで、友人の名前が放送で呼ばれても、どうせ何かのミスだろうとこなたは楽観的に考えている。
いや。
無意識の内に、楽観的に考えようとしている。
いくらバトロワでも、まさかこんな身近なところで死者が出るはずがない、と。
無理矢理にでも、思い込もうとしている。
非情な現実を、直視することを避けている。
(……靴はあったから、お父さんは家にいるはずだよね。リビングかな?)
あたふたしている父親の姿を思い浮かべながら、こなたはリビングのドアノブに手をかける。
(心配させただろうから、謝らないと)
ガチャ、と音を立ててドアが開かれる。
娘の死に絶望した泉そうじろうが首を吊って死んでいた。
「え?」
【泉そうじろう@らき☆すた 死亡確認】
【一日目・06時30分/埼玉県/天候・雨】
【泉こなた@らき☆すた】
【状態】健康
【装備】
【道具】支給品一式、不明
【思考】
1:え?
※七期とは別人です
最終更新:2011年02月12日 21:38