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一機のMSが、東京上空を飛行していた。
ザンスパイン。光の翼を持つ、GジェネのオリジナルMSである。
そのコックピットには、似たような声の二人が搭乗していた。

「この周辺に、そのアンチ連盟という組織の本部があるのね、ケロロ君」
「尋ね人ステッキによる情報が正しければ、間違いないであります、エリス殿!
 モブ構成員からの情報だと、そこにクルルがいたとかどうとか……」

金髪の少女と、その膝に座っているカエルの軍人。
カエルは言わずと知れた、ケロロ軍曹。
そして、ザンスパインを操縦している少女は、エリス・クロード。
Gジェネシリーズの皆勤オリジナルキャラクター。シリーズにはなくてはならない看板娘である。

しかし……今回の新作『Gジェネレーションワールド』で、大変な事態が彼女の身に発生した。

「……ぐすっ」
「エリス殿、そう気を落とすなであります」
「ううっ……ごめんね、ケロロ君。あなたも友達が死んで辛いのに……」
「辛いのはお互い様でありますよ。我輩も今期でアニメ終了でありますからなぁ……」
「そっちなんだ……」
「いや、もちろんクルルの死も悲しいでありますよ!でも挫けている場合ではないであります。
 さあ!エリス殿も元気出してこー!」

大変な事態。とは言っても、決してエリスがリストラされたわけではない。
ただ……

「たとえ声が変わっても、エリス殿はエリス殿であります!」
「うん……ありがとうね、ケロロ君」

エリスの声が、渡辺久美子じゃなくなってた……

……この判断を下したスタッフは誰だぁぁぁぁ!!!


と、その時。
ザンスパインに、その中のエリスに対し、強烈な殺意が向けられる。

「っざけんなコラアアアアアアアアア!!!!!!」
「!?この敵意……まさか、みんなが!?」

殺気を感じた方角にエリスが振り返ると、そこには見慣れた母艦キャリーベース。
そして、MSの大軍勢がエリスを捉えていた。
ファーストからZ、ZZ、ν、ゴッドにWゼロにストフリからダブルオー、UCから∀に至るまで。
ありとあらゆる歴代ガンダムシリーズの強豪MSが、勢揃いしていた。
これだけの大戦力を揃えられる部隊は一つ。エリスの所属する、Gジェネのプレイヤー部隊だ。

「みんな、無事だったのね!」
「うるさい!!」「いい子ぶってんじゃねぇ、このアマ!!」「もう許さん!!」
「え……え……?みんなどうしたの!?」
「なんかみんな、エリス殿を目の仇にしているようでありますが……」

せっかくの再会の場のはずが、様子がおかしい。
仲間達は皆、エリスに猛烈な敵意を向けていた。

「黙れ!!声が変わったくらいが何だ!!」「こちとら出演すらままならないってのに!!」
「常連の余裕って奴かしら?」「むかつくんですよ!」「ナベクミじゃないお前に用はないわ!!」

ここにいる彼らは、Gジェネへの出演自体が安定しない、非常連組。
Fのみの登場だったり、ウォーズや今回のワールドでリストラされたり、
果ては無印の初代Gジェネで出たきり出番なかったりなど、そんな面々。
毎回登場が約束されているエリスとは違う、日の目を浴びること自体難しい者達なのだ。
そんな彼らにとって、声が変わったくらいで嘆くエリスは許せなかったらしい。

「み、みんなどうしたの!?今は争ってるしてる場合じゃ……」
「シリアス気取ってんじゃねぇよ」「お前普段も一人だけマジだよなぁw」
「あわわわっ!?なんかわかんないけど、落ち着くであります!」
「ちょ、いきなりミンミの真似かよw」「遺憾であります!」「エリスさんがそんな人だったなんて」
「い、今のは私じゃなくてケロロ君の……」
「問答無用です!」「ジャッジメントですの……覚悟しろゴラァ!」「我、攻撃開始セリ!」
「拙者の秘剣つばめ返し、食らわせてくれる!」「私も私もー!」
「君の勇気と熱血を見せてくれ!!」「君のハートも命も、射止めてみせるぜ!」
「みんな……やるしかないの!?くっ、ケロロ君、しっかり捕まってて!」

こうして、プレイヤー軍の嫉妬に狂った総攻撃が始まった。
ありとあらゆるMSの攻撃が、エリスを殺さんとばかりにザンスパインへと集中する。
無茶苦茶な超改造を施された、通常のMSならオーバーキルしまくりのMS軍。
とはいえ、エリスもその戦闘力は自軍最強クラス。ザンスパインも超強化済みだ。
攻撃の一つ一つを回避し、相手をコックピットを狙わないよう無力化していく。
だが、多勢に無勢。さすがの彼女も、徐々に追い詰められていた。

「キィーヤァー!エリス殿ぉー!!しっかりするでありますよ~~!!」
「こ、このままじゃ……うっ!?」

エリスは突如、襲い来るプレイヤー軍とは別の方角から、新たな殺気を感じ取った。
次の瞬間……
今にもザンスパインに止めを刺そうとしていたガンダム達が、一瞬で凍りついた。

「ケロ!?」
「い、一体何が!?」

MS達は次々と、瞬く間に凍りつき、砕けていった。
それは、乗っているエリスの仲間達の命もまた、砕けていくことでもある。
やがて全てのMSが、そしてキャリーベースが砕け散り……ザンスパインだけが残った。

「あ、ああ……そんな、みんながッ……!」
『フン、殺されかけた連中を相手に、とんだ甘ちゃんもいたもんだな』
「ゲロッ!?誰でありますか!?」

男の声と共に、新たなMSが現れる。
デスティニーガンダムだ。しかし、プレイヤー軍のものではない。

「もしや、アンチ連盟の関係者でありますか!?」
「……俺達のことを嗅ぎつけてきたか。だが、ある意味手遅れだったようだな。
 アンチ連盟は事実上壊滅……本部は俺を除いて全滅だ」

デスティニーに乗る男……ジェリド・メサは、エリス達に衝撃の事実を伝える。

「!?どういうことなんですか!?」
「そこをどけ!お前に構っている暇はない、巻き添えを食う気はないんでな!
 それでも邪魔をするなら……」
「こちらは無駄な戦いはするつもりはありません!今はお互いここから離脱すべきです!
 とにかく、後で話を聞かせて貰います!それでいいですね」
「……ちっ!」

暢気に長話をしている猶予はない。今はここを離れなくては。
ザンスパインとデスティニーは、この危険な空域を離脱していった――


【一日目・11時30分/東京都・アンチ連盟本部上空/天候・大雪】

【エリス・クロード@SDガンダムGジェネレーションシリーズ】
【状態】健康、疲労(中)
【装備】ザンスパイン@Gジェネ
【道具】不明
【思考】基本:殺し合いを止める
1:この空域から離脱
2:アンチ連盟の情報をジェリドから聞き出す
3:仲間を探す
※声は渡辺久美子です

【ケロロ軍曹@ケロロ軍曹】
【状態】健康、エリスのザンスパインに同乗中(サブパイロット化)
【装備】尋ね人ステッキ@ドラえもん
【道具】不明
【思考】基本:殺し合いを止める
1:エリスと共に行動し、ケロロ小隊の仲間を探す

【ジェリド・メサ@機動戦士Zガンダム】
【状態】健康
【装備】デスティニーガンダム@機動戦士ガンダムSEED DESTINY
【道具】不明
【思考】
1この空域から離脱
※アンチ連盟の仲間です。


氷漬けとなったアンチ連盟の本部は、静まり返っていた。
本部に残っていた数少ない構成員も、脱出したジェリドを除き全滅していた。
そして、その要因となったムルタ・アズラエルもまた、首輪の爆発により死亡していた。
当然だ。エリスを襲っていたGジェネプレイヤー部隊の全てを凍らせ、命を奪ったのだ。
6人どころではない虐殺。ルール違反のペナルティとして、彼の命は終わりを迎えていた。

アンチ連盟を巡る抗争は、これで終わりを迎えたのだろうか。
否。また、全てが崩壊したわけではない。
もはや僅かとはいえ、構成員は各地に残っている。

本部のある一室で、静かに明かりが灯っている。
明かりの正体は、本部から独立したクルルのパソコンのデスクトップの光だ。
モニターには、デビル四国とデビル初音ミクの姿が映し出されている。

全ては、まだ終わっていない。
戦いは新たなステップを踏み出そうとしていた。


【ムルタ・アズラエル@機動戦士ガンダムSEED 死亡】死因:ルール違反

【フォルテッシモ@ブギーポップシリーズ 死亡】
【アキラ・ホンゴウ@SDガンダムGジェネレーションシリーズ 死亡】
【クレア・ヒースロー@SDガンダムGジェネレーションシリーズ 死亡】
【ケイン・ダナート@SDガンダムGジェネレーションシリーズ 死亡】
【サエン・コジマ@SDガンダムGジェネレーションシリーズ 死亡】
【フローレンス・キリシマ@SDガンダムGジェネレーションシリーズ 死亡】
【ミンミ・スミス@SDガンダムGジェネレーションシリーズ 死亡】
【アル・アルハザット@SDガンダムGジェネレーションシリーズ 死亡】
【ガルン・ルーファス@SDガンダムGジェネレーションシリーズ 死亡】
【その他大量のGジェネオリキャラ達@SDガンダムGジェネレーションシリーズ 死亡】
死因:上記全員氷のフォルスにより死亡
最終更新:2011年02月23日 00:34