「まったく、もう少し危機感を持って欲しいですね。伝説の超サイヤ人である彼の制限が解除されたら、
日本は愚か会場であるあの地球そのものが消滅し、全てが破綻していたでしょう。
マーダーとしても失格、面白くなるかどうか以前の問題です。もう少し考えていただかなくては」
「にゃ~。そんなに怒んないでよ、シュウちゃんってば!」
「フッ……確かに、あなたに言っても仕方ありませんか。
ではジエー博士、黒のカリスマに伝えておいてください。彼はその判断能力を疑われています。
今後このような事態が発生した場合、主催の座から降りていただく……とね」
主催者本部。
ブロリーを葬り本部に帰還したシュウは、主催陣営の一人であるジエー・ベイベル博士に、
現在の主催の運営の甘さを指摘していた。ちなみに乗っていたネオグランゾンは現在格納庫で整備中である。
「ほ~い。でもさ、ほんとにブロちゃん死んだのかな?
いくらネオグラでも、制限解除しちゃったあの超サイヤ人を、一発で倒せるとも思えないけど?」
「フッ、愚かな。ネオグランゾンの前では、伝説の超サイヤ人であろうと赤子同然ですよ。ククク……」
「あひゃ!大した自信!そんなに史上最強・天下無双っていうなら、フォルカだって楽勝だにゃ!
やっつけちゃえば?わざわざ上からの指示を待つことないんじゃない?」
「確かに、フォルカにしろウルトラマンノアにしろ、グランゾンの前では敵ではないでしょう」
ジエーの言葉が皮肉だと感じていないのだろうか。まあ、元々気にするような男でもないが。
「……えーと、OG外伝のラグナロクでフォルカに手も足も出せずボコられてなかったっけ?」
「フッ、元々彼らに討たれることを目的とした戦いです。
本来の力を発揮したネオグランゾンの前では、ノアの力を考慮しても恐れるに足りませんよ」
「ふ~ん……」
「ですが、あなたもわかっているでしょう?彼を倒しても、ウルトラマンノアを討つことには繋がりません。
フォルカが死ねば、彼は次のデュナミストを探し乗り移るだけです……ブギーポップと同じように。
そうなれば捜索は困難になる。ノア本体を討たなければ、事態は何も解決しないのですよ」
「ま、そうなんだけどねー」
ノアの目論見から察するに、終盤に差し掛かるまで、ノア本人が表舞台に出る可能性は低いだろう。
ノア本人を討ち倒すには、それまで待つしかないというのが現状だ。
「全ての参加者を葬れば、或いは燻り出すことも可能かもしれませんが……
彼一人のために
ゲームを破綻させるわけにはいきませんからね」
「大きく出たにゃ~!ネオグラなら参加者皆殺しも造作もないとばかりの口ぶり!」
「フッ……それはそうでしょう」
絶対の自信を感じさせる口ぶりで、シュウは言った。
「たとえ全ての参加者の制限が解かれ、彼らの持ちえる全ての力を結集したとしても……
グランゾンの力をもってすれば、その殲滅など造作もないことです」
(うわぁ~、出たよ。
お約束の決まり文句が。ていうか本気で言ってる?)
「だからこそ、私はこの役目に選ばれたのです……グランゾンの名の示すとおり、カオスロワの戒律として」
「うひょ!さすがは我らのシュウ・シラカワちゃん!そこにシビれる憧れるゥ~!」
表向きはそう称えるジエーだが、この自意識過剰な発言には内心で呆れ返っていた。
果たしてシュウに、どこまで自覚があるのだろうか。
自分の言動が、本来の自分のそれとはかけ離れた、あまりに醜く見苦しいものであるという事に。
「無論、その戒律を破るウルトラマンノアも許すつもりはありませんよ。
このカオスロワを……いえ、何よりこの私を利用しようとする代償は、いずれ支払っていただきます。
この世で私を利用できるのは、私だけなのですから」
(やれやれ……そのノアと全く同じことをしようとしてるシュウちゃんの言えた口じゃないと思うけどにゃ~)
シュウ・シラカワもまた、ウルトラマンノアと同じだ。カオスに魅入られた、愚かで哀れな男。
己の強さと存在感を示したいだけの、ただの目立ちたがり屋さんだ。
彼の発言は必要以上に、何をそんなに必死なのかと問いたくなるほど、自らの力を誇示するものばかり。
なんだかスパロボαの頃を思い出すのは考えすぎか。
(ま、落ち目なのはわかるけどねぇ。こうまで必死だと可哀想になってくるの~)
SFCの第3次スパロボで誇った、後世まで語り継がれるほどの圧倒的強さも今は昔。
その強さも、ゲームシステムが洗練されていなかったからこそ成り立った部分もあることは否定できない。
反撃行動の選択や精神コマンドの整理、キャラゲー方向への強化により、その強さには陰りが見え始める。
第4次では18000の攻撃力&戦闘前に気力ダウンさせる手を使うも、核の一撃で3体まとめて葬られ。
α外伝になると援護防御と精神コマンドで延々と粘る鬱陶しいだけの敵と成り下がり。
OG外伝に至ってはもはやかつての強さは皆無、その前の敵のダークブレインらのほうがずっと手強かった始末。
封印を解くと言って鳴り物入りで出した縮退砲も、失笑もののショボさだった。18000の攻撃力はどこ行った。
もっとも、攻撃力が18000あった所で精神コマンド連発と援護防御等により全く意味はなかっただろうが……
その没落ぶりはかつてのファンからすれば涙を誘うが――結局は時代の流れだ。
キャラゲーとしての側面が強まった現在のスパロボ。ゲーム部分も作業化が進行している昨今。
今後、ネオグランゾンがスパロボで第3次の頃のような圧倒的強さを誇るのは、難しいと思われる。
少なくとも、スパロボが従来のシステムをとり続ける限りは……
そう、シュウもまた、シン・アスカやウルトラマンノアと同種のカオスに囚われた者。
原作の不遇を認めず、過去の栄光に縋り続ける哀れな存在に成り下がってしまっていたのだ。
「それに、このカオスロワの参加者には、ロワを盛り上げるためにもさらなる成長を期待しています。
そう、ネオグランゾンを倒せる力を……この私と戦うに値するだけの強さを得ていただかなくてはね」
(はいはい。格上っぽく匂わせると同時に、負けた時の言い訳も備えとくのね)
「グランゾンの力をもってすればダークブレインも修羅王もデュミナスも敵ではありません。
デビル四国も本来なら、ネオグランゾンなら容易に一撃で消滅させられたのですが……
参加者の皆さんには、あの程度の試練は超えて貰わなければ困るというもの……」
「もういい……もういいから黙るにゃ、頼むから。正直見てて痛々しいにゃ」
今や彼の言動も、なんとも小物臭がきついものに変貌してしまった。
ジエーすらも彼に対し哀れみを覚え、頭を抱えながら彼の惨めな言動を制止にかかることに。
ていうかこの老人が突っ込みに回るという時点で、もはやシュウは末期症状かもしれない。
(おまいは無能な主催のテコ入れに来たんじゃなかったんか~!!)
本来ならば掴み所のない、それでいて妙に人間臭かったりする不思議な魅力の持ち主だったはずなのだが……
シュウ・シラカワ……どうしてこうなった。
【一日目・14時30分/某所・主催者本部格納庫/天候・不明】
【ジエー・ベイベル@スーパーロボット大戦Z】
【状態】主催者
【装備】???
【道具】???
【思考】基本:主催者としてゲーム進行
1:???
【シュウ・シラカワ@スーパーロボット大戦シリーズ】
【状態】健康、真の主催者のエージェント
【装備】ネオ・グランゾン@スーパーロボット大戦シリーズ(現在整備中)
【道具】???
【思考】基本:グランゾンの力をもってすれば造作もないことを皆に見せ付ける
1:造反した参加者を刈る
2:
フォルカ・アルバーグに関して指示を待つ
最終更新:2011年03月07日 00:22