「ちがうのでぃす!! どうしてできないのででぃす!! 何度も教えたではないでぃすか!! 」
私の傍らでは、
シマリスがものすごい形相で怒っている。
私は床に落ちたクルミを拾い集めながらため息をついた。
「いくらなんでも、こんなのできるわけが無いわよ」
「そんなことないのでぃす!! お前はまだまだクルミへの愛が足りないのでぃす!!
クルミを極めてやろうという意思が弱いのでぃす!! 」
そんな意思はもともと無い。
私はシマリスに、クルミの扱いの講習を受けていた。
曰く、クルミは上手く扱えば人の首を刈ることも可能な凶器となる。
・・・・・・それは多分私自身がふざけて書いた設定だった気がしたが、これもまた天罰か。
「もう一度見るのでぃす!! クルミをこう構えて・・・・・・こう投げるでぃす!! 」
シマリスの投げたクルミは、見事な放物線を描いて壁にめり込んだ。
オリキャラ化もいいとこだ。
大体、廃精神病院の一室でシマリスからクルミで人を殺すための講習を受けているというのはどういう状況なのか。
いくらカオスでもあんまりではないか。多分この先もこんな調子が続くのだろう。
しかし早々に脱落するわけには行かない。この状況下で、書き手勢の元来の知識と考察力は脱出派にとって重宝するはずだ。
よって私がすべきことは、早く他の脱出派と接触し、情報を伝達することである。
ことなのだが・・・・・・
「そんな持ち方ではスピンがかけられないのでぃす!! 」
無茶をいうコーチだった。
「さて、私達が今いる場所はこの病院跡だと思うのよ」
ようやく特訓を終えた私は、シマリスと一緒に地図をあらためた。
「なぜでぃす? 」
「周囲の設備や中の様子から見て間違いないと思うわ。それで、このままずっとまっすぐ下ってくと・・・・・・」
そこには図書館や商店街など、パロロワにはお馴染みの設備が並んでいる。
「ここにいくでぃすか?」
「その前に、一つ確認したいことがあるの。この位置は、見ての通り地図の端っこでしょ」
「それは見ればわかるのでぃす。きっと上と右は行き止まりでぃす」
「そうとは限らないわ」
普通、パロロワにおけるマップは四方が行き止まりになっている。
しかし、中にはそうではない、つまりループ構造になっているマップが存在する。
むしろ今回はカオスロワという性質上、その可能性が高い。
「だから、まずはこのマップがループ構造かどうかを調べようと思うの」
「わかったでぃす。その辺の判断はお前に一任するのでぃす」
そりゃどうも、と言いながら私は地図を畳んだ。
「さっそく、こんな辛気臭いところからは出ましょう」
「そう急かすなでぃす」
シマリスは、自分よりも遥かに大きく重いであろうライフル銃を軽々と担ぎ上げる。
もう突っ込まない。
私達は病院の外に出た。月光がかろうじて足元を照らしている。
「でも、お前にはクルミの扱いをもっと覚えてもらわねば困るのでぃす」
「・・・・・・あのさ、やっぱり私がライフルを持って、あんたがクルミを持ったほうがいいと思うんだけど」
「それはできないでぃす。シマリスはまだお前を完全には信用はしていないでぃす。
これはシマリスの護身用として持っておくでぃす。お前がちょっとでも変な動きをしたら撃ち殺すでぃす」
平然と不愉快なことを言うシマリスだった。
「お前ごときのクルミはシマリスは簡単に避けれるから、何の問題も無いのでぃす。
シマリスは何としても生き残って、ぼのぼのちゃんのところに帰るでぃす」
あ・・・・・・そうか。
こいつも、わけもわからずに連れてこられて、何としても帰ろうと思っているんだ。
それも、私がSSに書いたせいで。
そう思うと、かなり申し訳ない気がしてきた。
「それよりお前、もう一回クルミを投げてみるでぃす」
「え? なんで? 」
「さっき教えたことを忘れていないかテストでぃす」
信頼していないという割には、かなり私の戦闘力を上げるのに貢献していると思う。
「ったく、わかったわよ」
私はポケットの中からクルミを一個取り出して、それを右手の指先で握った。
程よい握力、程よい角度。クルミ投げは手裏剣の要領に近い。いや、投げたこと無いけど。
そのまま、シマリスに教えられた通りに腕を曲げて構え、
「撃つでぃす」
その合図に合わせて投げた。
「うわっ・・・・・・」
不覚にも、自分でも驚いた。
それは今までで一番いい出来だった。ヒュウンと気持ちのいい音を立てながら、まっすぐに飛んで暗い森の中に消えていき・・・・・・
「うああ!! 」
「!! 」
心臓が止まるかと思った。クルミの飛んでいった方向から、悲鳴が聞こえた。
「だ、誰でぃす!! 」
シマリスがライフルを構える。
「シマリス、やめなさい!! 」
私が叫ぶと、彼は驚いたような目で私を見上げた。
私は声のしたほうに駆け寄る。
「うう・・・・・・痛いですぞ・・・・・・」
夜の闇の中に、ぼんやりとそのシルエットが浮かんだ。巨大な、赤い影。
「ムック・・・・・・? 」
その毛むくじゃらの男は、私の顔を見るとあわてて逃げ出した。
「ま、待ってってば!! 怪我の手当てを・・・・・・」
声をかける間もなく、ムックは森の奥へと消えていった。
私の眼前は一寸先も見えないような闇に満たされていて、それ後を追うことはできなかった。
【一日目 4時】
【H-1 廃精神病院の外】
【◆6/WWxs9O1s氏@テラカオスロワ書き手】
[状態]:かなり疲労
[装備]:なし
[道具]:クルミ4999個
[思考]:
1:ムックが心配だが・・・・・・
2:てゆうか何この展開、誤解フラグ? 包囲網とかマジ勘弁
3:マップがループかどうか調べる
基本:他の書き手勢・対主催と合流したい
クルミの扱いのレベルが1上がりました
【シマリス@ぼのぼの(その他・漫画系)】
[状態]:健康
[装備]:ライフル銃
[道具]:支給品一式
[思考]:
1:主催者を倒す方法を探る
2:怪しそうな奴は問答無用で射殺 やられる前にやる
3:一応は◆6/WWxs9O1s氏に従うが・・・・・・
【ムック@ひらけ!ポンキッキ】
[状態]:肩を負傷
[装備]:不明
[道具]:支給品一式
[思考]:
1:ガチャピンと合流
2:他の参加者達、特に子供を助けながら脱出方法を探す
◆6/WWxs9O1s氏とシマリスを危険人物だと認識しました。
最終更新:2007年03月04日 12:33