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【壱】

「この様な失態、私としたことが!」

 白髪のボブカットの少女が『orz』こんな状態だ。
 少女の名は『魂魄妖夢』。とあるお家の庭師だ。
 妖夢は気が付いたら、殺し合いに巻き込まれていた。
 何を言っているかわからないと思うが、カオスロワ故致し方無しとしか言えない。
 しかし、彼女はすぐに立ち上がった。

「ええい、ウジウジしていてもしょうがない!
 こうなったら、殺し合いに乗ったやつを片っ端から全員叩き斬るだけだ!!」

 とりあえず、マーダー・即・斬。
 斬れないものなどあんまりない彼女にとってそこいらの人間などその程度なのだ。

「刀か何かは入っていると有り難いが……」

 剣術を扱う程度の能力の彼女。
 本来の得物、楼観剣と白楼剣は手元にはない。
 だから、心底刀の類が欲した! 無くては斬る以前の問題だからだ!

「少々長いが、振り応えは申し分無しと見た!!」

 運がいいのか、彼女には結構上等な日本刀が支給された。
 鞘に刀身を収め、彼女が殺し合いを潰すために動き出した。
 ……のが、数分前の出来事である。

【参】

 拝啓、幽々子様。


 私、魂魄妖夢は今、殺し合いの会場で黒き機兵に追いかけられています。
 ……いや、最初に斬りかかったのは私ですが。
 中に人が入っていそうな機兵を支給するのは流石に卑怯だと思ったんですよ。
 こちらとの会話に対応しそうに無かったので、とりあえず斬ろうとしたのですが……
 固いです、こちらの刀が刃こぼれしそうなくらい固いです。
 こちとら、刀一本で戦ってるってのに、酷い話ですよ、まったく。
 それでも私は生きて貴女の所に帰ります。 


 P.S.台所におやつの茶菓子を用意しときました。妖夢より。

【弐】

 妖夢が最初に出会ったのは黒き幽霊だった。
 その黒き幽霊の名は『ファントム』。
 3メートル級ほどの人型機動兵器だ。
 彼(?)は殺し合いに乗っていなかった。

 『殺し合いには乗らず、仲間を集め、主催者を打倒する』

 彼、本来の持ち主ならばこのように動くと判断したからだ。
 そして、行動を開始した、矢先に出会ったのが、妖夢だった。
 彼としては、まずは敵意が無いか確かめたかった。だが……

「あやしい機兵、覚悟ぉ!!」

 辻斬りまがいの行動を取ってきた。
 その攻撃を左腕プラズマステークに搭載された武器の一つ。
 『グラン・プラズマカッター』で受け止める。

「くっ、ならば、これで!」
「………!」

 妖夢が剣を振るうと、弾幕が張られた。
 だが、妖夢は焦っているのか、ファントムの機動性が優れているのか。
 弾幕はあっさりと交わされた。そして、お返しとばかりに『グラン・スラッシュリッパー』で牽制する。

「踏み込みが足りません!」
「!?」

 しかし、あっさりと切り払われた。
 それはまるでどこぞのエリート兵士のようだった。
 そして、次の瞬間!

「貰ったァ!」

 一瞬の隙を突き、間合いを完全に詰められた。
 妖夢の刀が鋭く走る。だが……


「なん……だと……?」


 鋭い金属音の後、妖夢のまぬけな声が響いた。
 妖夢の一撃はファントムによって普通に防御されたのだ。 
 周囲に深夜の冷たい風が吹く。

「………………」

 ファントムは思う。
 『この少女はこのような場所に連れてこられ、少々興奮状態なのではないか?』と。
 ならば………

「………………」

 少女を落ち着かせるために、ゆっくりと近づいてみる。
 だが、その行為が逆効果だった。

(この機兵の中の人、私を殺す気だ!!
 こ、ここは戦略的撤退だ! 三十六計逃げるに如かずぅぅぅぅ!!)

 妖夢は一目散に逃げ出してしまった。
 マーダー・即・斬というのはとっくに忘れている。
 そして、先程の妖夢の回想に至る。

【終】

「なんで、崖だ!?」
「………………」

 壮絶な追いかけっこが始まって2分後だった。
 とうとう妖夢は追い詰められた。
 ここはよく2時間ドラマのラストとかでよく出てくる崖だった。

 ゆっくりと、距離を詰めていくファントム、
 それに呼応するかのように妖夢もゆっくりと後退りしようとするが、もう後がない。
 だが、次の瞬間だった。 

「あっ」
「………………!?」  

 妖夢は転倒した。
 そして、そのまま、崖下に転がって行き……
 妖夢の脳裏には走馬灯のように今までの人生流れていく。

(幽々子様………妖忌おじいちゃん……)

 そうして、魂魄妖夢の短くも儚い人生は……





 ガンッ!!



 全身に強い衝撃が走った。
 水面に叩きつけられるには聊か早すぎる。

 妖夢の身体とぶつかったのは黒い幽霊(ファントム)だった。

「何故、助けてくれたんですか?」
「………………」 

 妖夢の問いに答えようとしないファントム。
 否、言葉で答えれないのだ、しゃべれないから

「…………先程の無礼は今、謝っときます。
 すいませんでした」
「………………」
「無口な人ですね」
「………………」

 地上に戻り、妖夢は素直に先程に謝る。
 ファントムとしてはとりあえず誤解が解けたようで一先ずは安心だ。

「あのう、貴方は殺し合いには……?」
「………………」

 ファントムはカッターを使い、地面に『×』の印を書く。
 それを見て、妖夢はさらに質問を投げかける。

「私は魂魄妖夢です、貴方の名前は?」
「………………」

 今度は地面に『ゲシュペンスト・ハーケン』と書く。
 これが『ファントム』の本来の名前だからだ。

「ハーケンさんですか、変わった名前ですね」
「………………」
「ハーケンさん、良かったら、私と一緒に来てくれなせんか?」
「………………」

 妖夢としても、主催者を倒すにはもっと力が必要だと感じていた。
 先程の戦いで分かったのだ、自分はやはり半人前だということに。
 ファントムとしてはその妖夢の誘いは願ったり、叶ったりだったので、
 迷うことなく、今度は『○』の印を書いた。

「決まりですね! それじゃあ行きましょう、ハーケンさん!」
「………………」

 こうして、二人は一緒に行動することになったのであった。

【一日目・00時15分/日本・千葉】

【魂魄妖夢@東方Project】
【状態】全身にダメージ(小)
【装備】刀「月の桂」@月華の剣士
【道具】基本支給品一式、不明支給品
【思考】
基本:殺し合いからの脱出および主催者を斬る
1:ハーケンさんと行動し、仲間を増やす
2:知り合いがいたら、合流したい。
※ファントムの中の人の名前をハーケンだと思っています。

【ファントム@無限のフロンティア】
【状態】各部異常なし
【装備】標準装備一式
【道具】基本支給品一式、不明支給品
【思考】
基本:ゲームの破壊・打倒主催
1:妖夢と行動し、仲間を増やす。
2;ハーケン達が入れば合流したい。
最終更新:2011年08月13日 00:56