「な、なんなんですか?ここ、どこですか?
なんであたしここに連れてこられたんですか?」
と、お馴染みの台詞を言いながら
朝比奈みくるはとある事務所の中で怯えていた。
すると事務所のドアが開き、一人の男が入ってきた。彼こそがみくるをここに連れてきた張本人。
ロワでお馴染みの空気男、三沢大地である。
三沢はドアを閉めると鍵を閉めてみくるが出られないようにする。
「な、なんでドアを閉めるんですか?」
「朝比奈みくるさんですね」
「ふぇ?」
戸惑うみくるに対し、三沢は鬼気迫る表情で彼女に詰め寄った。
「俺のヒロインになってくださいッッッ!!!」
「ひぃぃ!な、なんなんですか~!?」
三沢大地は真剣に悩んでいた。
もちろん自分の空気さに対してだ。
毎回毎回よくも飽きないものである。
もちろん今回も脱空気を宣言しようとしたが…毎回こんな初登場では他の住人に飽きられてしまう。
実際8期では初登場して以来一度も書かれていないではないか。
そんな彼の考えた結論は…ヒロインを探すというものだった。
「そうだッ!俺が目立つためにはヒロインが必要だ!
ヒロインと交流し、ヒロインを守り、ヒロインとの仲を深める!
ただ単に闇雲に突っ走るのではなくヒロインを守るヒーローとなる!
読者共はそんな存在を求めているのだッ!!
分かりますかみくるさん?」
「そんなこと言われたって…全然意味が分かりませんよ~」
「つまり、貴方は俺が守るってことですよ。
俺と一緒に主役となって一緒にハッピーエンドを迎えましょう!」
瞳に大いなる野望を燃やす三沢。
が、それと対照的にみくるの表情は暗いものとなっていた。
「む、無理ですよぅ…」
「え?」
「だってあたしはスペック的にはただの女子高生なんです…。
一応未来人という設定がありますけど、そんなもの役に立ったことがありませんし…。
腹黒という二次設定があったって…結局何をしたいか判明せずフェードアウト…。
もう、うんざりなんですよ…」
「みくるさん…」
「それにあたしを守ると言っても三沢君だって、ただの男子ですよね?」
「だ、だがっ俺にはデュエルの腕が…」
「でも今はカードとディスク無いじゃないですか…。精霊もいないし…」
「クッ…痛いところを…」
「無理なんです…あたし達が頑張ろうとしたって主役になることなんて無理なんですよ~」
ふぇぇ~んと泣き始めるみくる。
三沢はそんな彼女に言葉をかけてあげることもできない。
三沢の革命はそこで終わってしまうのか―――。
「為せば成る!!!」
「…ふぇ?」
「先生!」
みくるが大声に驚いて振り向く。
するとそこにはどこから入り込んだのか、褌一丁で腰に刀を差した赤い蜥蜴のマスコットのような生物が事務所の机の上に立っていたのだ。
三沢が先生と呼ぶその生物…否、悪魔のサラマンダー公威(きみたけ)が背景に「ゴゴゴ…」の効果音を纏い、そこにいた。
サラマンダーは自己紹介をせずに、みくるに向かって怒鳴り散らす。
「オンナァ!!」
「は、はい!」
すると三沢の肩に乗り、三沢の片目をこじ開けて剥き出しにした。
その若干グロテスクな光景にみくるは思わず眼を背けたくなる。
「この眼をよぉく見んかァ!!武士(もののふ)の眼ぞ!!」
「ひ、ひぃぃ…」
「腹をくくった武士に不可能なんぞ無い!!」
「は、はいっ!」
「女子供が男の決意に水を差すでないわぁ!!」
「ふぇぇ…すいませェ~ん…」
「よもやオンナ…この漢の中の漢を地味で影の薄い空気か何かと履き違えておるのではあるまいな…」
サラマンダーはそう言うと腰の刀に手をかける。
すっかり気圧されたみくるは必死に弁明を始める。
「そんなぁ…地味で影の薄い空気だなんて思ってませんよぉ…」
サラマンダーは不敵な笑みを浮かべる。
するとどういうことか、先ほどのみくるの弁明が吹き出しとなってこの世に現れたではないか。
サラマンダーが吹き出しを手に持つとその吹き出しは燃え始める。
そしてサラマンダーは『地味で影の薄い空気だなんて思ってませんよぉ…』という吹き出しをみくるの豊満な胸の中へ挿入した。
「ふぁっ、あぁぁぁぁぁぁん!」
「…みくるさん?」
「フフフ…」
みくるのヘヴン状態。しばしの沈黙。
不思議に思った三沢がみくるに話しかけてみるが彼女の口から飛び出したのは…。
「主人公だと思います…」
「え?」
「三沢さんからはヒーローのような気質が溢れています!
私は三沢さんのヒロインに慣れて幸せです…」
みくるの態度の豹変に戸惑ながらも「ああ、これが主人公的扱いか…」と満更ではない三沢。
説明しよう。悪魔、サラマンダー公威の職能は『改革』。
対象が口にした言葉…それが戯言やお世辞、言い間違いだろうと本心にしてしまうことで価値観を変えてしまうのである。
正を否に、好意を悪意に、コメ食をパン食に。
彼の能力をもって覆らない思想・価値観は存在しない!!
「見たか三沢よ…これが我が能力よ。言っただろう?会って話をするだけでお前のメスにしてやるとな」
「じゃ…じゃあ誰からも空気扱いされて枕を濡らすなんてことは無くなるんですね!」
「造作もないこと」
「先生っ…一生ついて行きますっ…!」
泣きながらお礼を言う三沢。
そんな彼を見てサラマンダーはほくそ笑む。
(ルール、補正、フラグ、
お約束…そんなものは糞以下である!!
既存の価値観を破壊し世界を混沌へと導く!!それが我が運命…我が天命(デステネイ)!!)
「まずはこの空気男の望み『主役』を実現させる!!
さあ決起の時だ!立ち上がれ闘士三沢ァ!!」
「うぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!」
こうして漢達の革命は始まったのであった。
「さ、サラマンダーさん!私もヒロインになれるんでしょうかっ!?」
サラマンダーに触発されたみくる。
が、次の瞬間みくるの顔に唾がぶっかけられた。
「話しかけるなメス豚が…」
サラマンダー公威。彼は女性には冷たかった。
【一日目・00時30分/日本・青森県 事務所】
【三沢大地@遊戯王デュエルモンスターズGX】
【状態】健康
【装備】なし
【道具】支給品一式、サラマンダーのグリモア@よんでますよ、アザゼルさん。
【思考】
基本:空気脱却
1:主人公となって殺し合いをとめる
2:有効な武器を探す
3:カードとデュエルディスクを探す
※サラマンダーと契約済み
【サラマンダー公威@よんでますよ、アザゼルさん。】
【状態】健康
【装備】愛刀銘「孫六」(最初から所持)
【道具】支給品一式、不明支給品
【思考】
基本:革命を行い『男尊女卑』の世の中を実現させる
1:三沢を主人公にする
2:女にはとりあえず唾を吐く
【朝比奈みくる@涼宮ハルヒの憂鬱】
【状態】健康、顔に唾
【装備】なし
【道具】支給品一式、不明支給品
【思考】
基本:ヒロインになる
1:三沢大地を尊敬、ついていく
2:何をするんですか~
※三沢に対しての価値観が変化させられています。
最終更新:2011年08月17日 00:38