「風の流れが妙に早いですね」
「…………………」
黒い機体の背に乗り、夜空と同化しながら飛ぶ妖夢。
いつもだったら、自分でも飛べるだが、ここでは何故か飛べない。
それで仕方なく、ファントムの背に乗って移動しているのだ。
「……ッ、ハーケンさん、高度を上げて!」
「………………」
妖夢の声に反応し、ファントムは高度を少し上げる。
次の刹那、妖夢は抜刀し、下から来た『その男』の攻撃を斬り払った。
「………見事」
その男はニヤリと笑みを浮かべ、一言呟く。
そして、空中で一回転し、地面に着地する。
さながら、サーカスのピエロのような身のこなしであった。
「(かなりの手練れの者ですね)
……ハーケンさん、高度を下げてください」
妖夢の指示で高度を下げるファントム。
そして、二人は地面に着地し、妖夢は一人の男と対峙した。
「貴方は……殺し合いに乗っていますか?」
「……拙者は武の極みを知りたい、それだけだ」
その佇まいは武人。さながら侍。
紫色の髪を風に靡かせ、木刀を構える男。
その男の名は、『神威がくぽ』。
◆ ◆ ◆
がくぽは数年前から山に籠った。
武の道を極めるために。そして、修行の日々が始まった。
修行一日目。自前の刀が折れた。
修行
三日目。そこら辺の木から木刀を作る技術を会得した。
修行五日目。熊と死闘を繰り広げ、総計49本の木刀を使い、これを撃破した。
修行十日目。木刀を使い、人間大ほどの大きさの岩を一刀の下で両断した。
修行二十日目。ついには滝をも真っ二つにし、川を二つに増やした。
修行二十一日目。それが原因で水不足になった近くの村の住人が攻め込んで来た。
修行二十八日目。一週間に及ぶ激闘の末。総計32258本の木刀を使い、村長他村民全員を両断した。
修行三十七日目。ついにその山から木が消えた。
そして、それから彼は日本各地の山を転々とし、修行を続けた。
そんなある日、彼は何故か『日本政府』から狙われることになった。
なんでも『森林伐採するな、こらァ!!』という理由だったらしい。
しかし、がくぽはこのお役人達を両断。
まあ、なんやかんやで政府から追われる身になったのだ。
◆ ◆ ◆
「拙者の名は神威がくぽ。少女、名と流派は?」
「魂魄妖夢、流派はしいて言うなら『我流』……かな」
妖夢は律儀にも答える。
だが、その眼はがくぽをしっかりと捉えていた。
「………………」
「ハーケンさんは手を出さないでくださいね
……彼はどうやら、一対一の闘いを望んでいる」
グラン・プラズマカッターを構えるファントムを静止させる。
「ほう、幼いが中々見どころがある少女だ。
だが、拙者が殺し合いに乗っているかもどうかも見極められない、未熟者だ」
「そんなことは……斬れば判る、そして私に斬れぬものなど、あんまりない!」
妖夢は地面を蹴り、間合いを一気に詰め寄る。
異常なまでな早さで、刀を振るうが、がくぽの木刀で受け止められる。
「……ッ!」
「太刀筋に迷いは無いようだな」
「それはどうも」
一撃、ニ撃、三撃……。
互いに斬りあうが、互いの攻撃は互いに躱されるもしくは受け止められる。
技量はほぼ同等であるだが、決定的な差が一つだけあった。
「ハアッ!」
「……クッ」
それは筋力の違いだ。
成人男性くらいのがくぽに対して、10代前半より少し低いくらいの体格の妖夢。
それに加えて、両者の得物の差、木刀と日本刀。
殺傷能力は遥かに日本刀の方が上である。しかし、木刀は軽いのだ。
しかも、振うがくぽの筋力は木刀で岩をも砕くほどのものだ。
例えるなら『常に一撃必殺状態で、尚且つ異常にまで連射が出来るジャブ』
そんな状態だ。
「……これで止めだ!」
デイバックから新たな数本の木刀を取り出し、投擲するがくぽ。
妖夢はそれを見切り、躱そうとするが、あまりにも量が多く捌き切れない。
そして、僅かながら隙を見せてしまった。
「終わりだ!」
「……しまっ――」
木刀が完全に間合いが入った。
が、妖夢には当たることはなかった。
「―――! 何者だ?」
「さぁな、通りすがりの書き手と……」
「ただの雑用係だ」
妖夢とがくぽの間に現れた黒い服を着た女の……
10/の右拳が木刀を真っ二つに撃ち砕いたのだ。
ワープか何か使ったのかと思われるほど一瞬で二人の間に割り込んできたのだ。
ちなみに6/は3人から少しばかり距離を取っている。
「女の子相手に本気とは汚いんじゃないのかな、ラストサムライさん?」
「拙者の真剣勝負の邪魔をするな」
「おおっと、そいつは悪いことをした。……だけどね、勝負はもう付いてる」
「私はまだ……戦える」
「無理言うな、お嬢ちゃん。その右腕あがらないんでしょう?」
「!?」
10/がいう通り、何度もがくぽの怒涛の攻撃を凌いできた妖夢の腕は悲鳴を上げていた。
もう刀を握っているだけで精一杯だったのだ。
「よかろう、拙者とて武人の端くれ、ここは引くとしよう……だが」
「だが?」
「拙者に何か食べ物を……分けてくれないか?」
「いいでしょう」
10/は先程、コンビニから買ってきた食料をデイバックからがくぽに渡した。
それを受け取ると、デイバックに先程投擲した無数の木刀を回収して、その場を跡にした。
(魂魄妖夢、まだまだ荒削りだが光るものを感じたな
そして、あの黒い服の女、一撃で拙者の木刀を破壊するとはな、
飄々としているが、アレは何かを隠しているタマと見える。
さらにここにはまだ見ぬ強者がいそうだ……
ああ、それを考えただけで……拙者の胸が高鳴ってくる!)
侍は一人、夜の道を歩いていく。
ただ、武の道を極めるために。
【一日目・1時10分/日本・埼玉県と千葉県の境辺り】
【神威がくぽ@VOCALOID】
【状態】健康
【装備】自作の木刀
【道具】支給品一式、予備兼投擲用の自作の木刀×1229649本、食料品、他不明
【思考】 基本:武の道を極める
1:強者と戦う
2:妖夢、黒い服の女(10/)と再戦したい。
※8期までのがくぽとは何も関係ありません。
※VOCALOIDとかじゃなく、れっきとした人間です。
※ものすごく鍛えています。
◆ ◆ ◆
「というわけで、仲間になってくれる奴らを探している」
「主催者の打倒ですか……私達と目的と一緒ですね、ねっハーケンさん?」
「……………」
その後、妖夢の治療と情報交換のために近くにあったファミレスに入った、
そこで6/は主催者の打倒のために仲間を集めていることを話した。
……無論、最終的に自分が目立つためとは言わなかったが。
「先程、助けてくれた恩義もありますし……いいですよ」
「………………」
「そうか、ありがとう」
こうして、オブラートに包みつつも6/は仲間を増やしていった。
そして、四人がファミレスを出ようとした時、10/は妖夢に話し掛ける。
「なぁ、妖夢、またあのラストサムライと戦いたいと思うか?」
「……出来れば決着を付けたいですね。
出来ればもう一本刀が手に入れた状態であればいいのですが」
「……そうか、けど一つだけ忠告しておく」
「何ですか?」
「今のままじゃ、君は死ぬよ」
【一日目・1時10分/日本・埼玉県のファミレス】
【◆6/WWxs901sを目立たせる同盟(現在4人)】
【◆6/WWxs901s氏@カオスロワ書き手】
【状態】健康
【装備】なし
【道具】支給品一式、その他不明
【思考】基本:自分が主役になった状態で主催者を倒して目立つ。
1:仲間(手下)を集める。
2:新必殺技が欲しい。
3;恋愛フラグが欲しい。
※今までとは別人ですが、並行世界の自分から電波を受けとったようです。
※無限の胡桃を意図的にオミットしました。
【10/@TCBR】
【状態】健康、雑用係
【装備】なし
【道具】支給品一式、その他不明
【思考】基本:空気を読みつつ、空気になる。
1:6/と行動する
※◆6/WWxs901sを目立たせる同盟の仲間です。
【魂魄妖夢@東方Project】
【状態】右腕にダメージ(大)
【装備】刀「月の桂」@月華の剣士
【道具】基本支給品一式、不明支給品
【思考】
基本:殺し合いからの脱出および主催者を斬る
1:ハーケンさんと行動し、仲間を増やす
2:知り合いがいたら、合流したい。
3:がくぽとは決着を付けたい。
※ファントムの中の人の名前をハーケンだと思っています。
※◆6/WWxs901sを目立たせる同盟の仲間です。(本人自覚なし)
【ファントム@無限のフロンティア】
【状態】各部異常なし
【装備】標準装備一式
【道具】基本支給品一式、不明支給品
【思考】
基本:
ゲームの破壊・打倒主催
1:妖夢と行動し、仲間を増やす。
2;ハーケン達が入れば合流したい。
※◆6/WWxs901sを目立たせる同盟の仲間です。(本人自覚なし)
最終更新:2011年08月24日 01:05