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「パソコンゲームなるものの勉強をしたい」
「パソコンゲーム? どうしたんだよいきなり?」

これはこの殺し合いが始まる、ほんの少し前のこと。
シンケンレッドこと志葉丈瑠が、同じくゴールドの梅盛源太に、そんな相談をしたことがあった。

「いや、今度映画の出演が決定したんだが、それがパソコンゲームのプレイヤーという役柄だそうでな……
 役作りのためにも、一度そのパソコンゲームというものを、よく勉強しておきたいのだ」
「なるほどなぁ……あ、そうだ! それだったら、ちょうどいいイベントがあるぜ」

言いながら、源太は自分の屋台から、一冊の本を取り出してくる。
分厚いそれは、どうやらカタログか何かのようだ。

「これ、コミックマーケット!
 コミケって略されてるんだけどよ、ここではアニメやゲームの本が、たくさん売り買いされんだってさ。
 丈ちゃんの探してるネットゲームの知識も、ここで手に入るかもしんないぜ」
「コミケか……ところで、何故お前はこれを?」
「俺? 俺もここで探したいもんがあるんだよ。
 昔俺が凹んでた時に、プリキュアってアニメのキャラに励まされたことがあってさ……
 そこでこのコミケのことを知って、本を探しに行こうと思ったってわけ。どうよ、丈ちゃんも?」
「そうだな……」

一瞬、考え込む丈瑠。
パソコンゲームそのものでなく、パソコンゲームを取り扱った本のイベント。
それが役作りにおいて、どれほど役に立つかどうかは分からない。
だが、何もしないよりはましだろう。都合のいいことに、イベントの日時も目と鼻の先だ。

「……分かった。俺も行ってみよう」
「よっしゃ! じゃあ開場は10時だから、9時50分くらいに待ち合わせな!」

◆ ◆ ◆

その後、世界はテラカオスバトルロワイアルの開催を迎えた。
世界の秩序は崩壊し、悪党どもが跳梁跋扈し、人の命を奪うようになった。
今の彼の目の前では、怪人達が暴れている。
外道衆とも違う魔物達が、今まさに人々の命を奪わんとしている。

「……このままでは、せっかくのコミケも台無しだな」

静かな声で、呟いた。
既にコミケの開場までは、10時間を切っている。
このままこいつらを野放しにしていては、最悪中止もあり得るだろう。
もちろん、カオスロワが開かれた時点で、コミケもへったくれもあったものではないのかもしれない。
しかし、最後まで望みを捨てるつもりはない。故にここはあることを前提に、目の前の悪党を始末する。
自分の役作りの勉強のために。
何より、人々の命を守るために。

「一筆奏上!」

叫びと共に、ショドウフォンを振る。
虚空に描くモヂカラは、レッドの証たる「火」の一文字。
文字を纏いて力と成し、現れたのは真紅の戦士。

「シンケンレッド、志葉丈瑠――参る!」

侍戦隊シンケンジャー。
そのリーダーたるシンケンレッドが、今戦場へと躍り出た。

しかし丈瑠は、そして回想の中の源太すらもまだ知らない。
丈瑠が勉強のために向かおうとしているイベントは、彼らの想像しているものとはかけ離れた、少し不埒なイベントであるということを。



【一日目・00時13分/東京都・江東区】

【志葉丈瑠@侍戦隊シンケンジャー】
【状態】健康、シンケンレッド
【装備】シンケンマル
【道具】基本支給品一式、不明支給品、ショドウフォン
【思考】基本:人々の命を守るために戦う
    1:怪人達と戦う
    2:コミケに行って役作りのための勉強をする
    3:そのためにも、コミケ開催の邪魔はさせない

【ズ・メビオ・ダ@仮面ライダークウガ】
【状態】健康、怪人態
【装備】なし
【道具】基本支給品一式、不明支給品
【思考】基本:暴れる
    1:シンケンレッドを迎え撃つ

【バットアンデッド@仮面ライダー剣】
【状態】健康
【装備】なし
【道具】基本支給品一式、不明支給品
【思考】基本:人間を殺す
    1:シンケンレッドを迎え撃つ
最終更新:2011年08月25日 00:39