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暁美ほむらは途方に暮れていた。
どう対処したらいいものか、分からなくなってしまったからだ。
数10回目の再会を果たした鹿目まどかは、訳の分からないことを口走っていた。あるいは今までの数10回のように、彼女は既に手遅れなのかもしれない。
しかし、まどかはまだ死んでいない。ならば死んでいないまどかを残して、この時間軸をなかったことにしてしまうのは、身勝手なことなのではないか?
時間を巻き戻してやり直そうにも、本当にやり直していいものなのか分からない。

(私は一体、どうすればいいの……?)

頭を抱え、しゃがみ込むほむら。
ニューヨークの街の冷たい夜風が、ほむらの肌に突き刺さる。

「――そこの君、大丈夫?」

その時、頭上から響いた声があった。
目を開いて見てみると、目の前に何者かの足がある。足元に落ちる透明な水滴は、汗か何かなのだろうか。
呼ばれたからには応えなければ。何者かの声に、顔を上げた次の瞬間。

「っ……きゃああああああああ!?」

ほむらは顔を真っ赤に染めて、大絶叫を上げていた。
簡潔にまとめるとするならば、そこに立っていたのは変態と痴女だ。
ほぼ同い年くらいの少年が、ちょうど駅弁とあだ名される体位で、これまた同い年くらいの少女と繋がっていた。
長い時間遡行の度に心をすり減らせ、年不相応にドライになったほむらだったが、さすがにソッチ方面の経験はなきに等しい。
故に今この瞬間だけは、かつての眼鏡っ娘時代に戻って、体裁もへったくれもなく慌てふためいた。

「ななな、何なのよ貴方それは!?」
「ん? 僕、何か変な格好でもしてたかな……」
「そうじゃなくて、その、それっ! あ、貴方達、人前で、なんて破廉恥なことを……!」
「エリオ君、私もう駄目っ! 私、人前でイっちゃうぅ!」
「うん、僕もそろそろ……ウッ!」
「確信犯なの!? というかそれはいいから、私の話を聞いてえええ!」
◆ ◇ ◆ ◇ ◆

少し落ち着いたほむらとエリオは、ひとまず手頃なところに座り込んで、お互いに話し合うことにした。

「……ということがあったの」
「友達が知らない人のことを、昔から知っていたように話してた、か……確かに変な話だね」
「エリオ、くんっ……それって多分、洗脳か何か、ぁんっ、されたんじゃないかな……」
「………」

無論、エリオと少女・キャロは合体したままで。

「……ねぇ、貴方達は……何故、人前でその……そういう、淫らな振る舞いをしているの?」

このままでは羞恥でどうにかなってしまいそうだった。
故にほむらは思い切って、エリオ達に尋ねてみた。

「ああ、そうだね……僕達は少し前から、こんな感じの関係になってて」
「はぁっ……慣れって、いうのかな……ここが、一番落ち着くの」
「……ひょっとすると、さっきの眼鏡の子に逃げられたのも、これのせいかな」
「結局あの子も、見逃したっきりになっちゃったね……んんっ」

自然と会話する2人を、赤ら顔で見やるほむら。
これはとんでもない奴らにつかまったものだと、ため息混じりに思考した。
やはり2人は自分と同じ、14歳くらいの男女のようだが、それでこの乱れようである。
というか、キャロの大事なところは、そんなに使って大丈夫なのだろうか。緩くなったりはしないのだろうか。

「……念のため聞いておくけれど……私がそれをやめろと言ったら」
「それは無理だよ! キャロとの繋がりを断ち切るだなんて」
「即答!? そんな難しいことじゃないでしょう!?」
「いいや、僕には考えられない。もしやめろというのなら、代わりに君のお●●●を借りることになるよ」
「貸さないわよ私は!?」
「そうだよエリオ君! 私以外の子のお●●に挿入れるだなんて、そんなの絶対駄目!」
「いやそこが問題ではないでしょう!?」

自分の股間を手でガードしながら、思わず大声を上げるほむら。
とんでもない連中につかまったものだ。ため息をつきながら思考した。
親身になって話を聞いてくれたあたり、悪い奴らではないようなのだが。

「……分かったわ。もういいから。私が我慢するから」

いつまで我慢できるかは分からないけれど。内心でそう付け足した。
このまま延々と痴態を見せ続けられていては、いつか変に中てられてしまうかもしれない。

「うん、ありがとう。お礼ってわけじゃないけれど……僕達も一緒に、そのまどかって子に会いに行くよ」
「え? 私は、会いに行くなんて一言も……」
「大切な友達なんだろう? だったら言葉が通じ合うまで、しっかり向き合わないと」
「私達も、ほむらちゃんと同じようなことがあったんだ……だから今度は私達が、貴方の言葉が届くまで、貴方のお手伝いをするから」
「エリオ……キャロ……」

エリオ達の真摯な言葉に、ほむらの目が見開かれていく。
そうだ。私は自分自身の能力に囚われ、肝心なことを忘れていた。
まどかに異変が起きたのなら、元に戻すよう努力しなければ。
言葉が通じないのなら、通じるまで語りかけなければ。
時間遡行の能力は、それでも駄目だった時の最終手段だ。だから、駄目だと決まるその時までは、自分で頑張らなければならないのだ。

「……ありがとう。それじゃあ、お願いするわ」
「うん。お友達を取り戻せるように、一緒に頑張ろう」

素直に人に頼ったのは、もう随分久しぶりのことかもしれない。
エリオから差し伸べられた手を、ほむらは笑顔で握り返そうとした。

「……あ、ちょっと待って! またもう一発出、っ! ……ふぅ……」
「んはぁぁっ! ……はぁ……きもひいぃ……」
(本当、これさえなければよかったのに……)

本当にこんな連中と、まどかを会わせていいのだろうか?
少し前まで抱いていた疑念が、再び湧き上がってくるのを感じるほむらだった。



【一日目・2時04分/アメリカ・ニューヨーク】

【暁美ほむら@魔法少女まどか☆マギカ】
【状態】健康、呆れ、タイムリープ数十回くらい目
【装備】ソウルジェム
【道具】基本支給品一式、不明支給品
【思考】
基本:今度こそまどかと共に生きて脱出する
1:エリオ達と共に、もう一度まどかと対話を行う。場合によっては月島を倒す

【エリオ・モンディアル@魔法少女リリカルなのはViVid】
【状態】健康、キャロと駅弁状態、賢者タイム
【装備】ストラーダ
【道具】基本支給品一式、不明支給品
【思考】
基本:カオスロワを止め、人々を助ける
1:ほむらに協力する

【キャロ・ル・ルシエ@魔法少女リリカルなのはViVid】
【状態】健康、エリオと駅弁状態、ヘヴン状態
【装備】ケリュケイオン
【道具】基本支給品一式、不明支給品
【思考】
基本:カオスロワを止め、人々を助ける
1:ほむらに協力する
最終更新:2011年08月27日 13:06