「美味いな、この饅頭」
先程貰った食料を食べながら、東京の街を徘徊するがくぽ。
彼が歩いた道の街路樹は一本も無かった。
勿論、歩く森林の破壊者、がくぽ兄さんによって木刀に変えられてしまったのだ。
「見つけたぞ、この犯罪者!」
「逮捕だ!!」
「犯罪者? 失礼、拙者侍ですから」
「サムライだぁ……一体どこの江戸時代だよてめ――っ!! 逮捕だ!」
「このバカモーン!!!!!!」
そう言ってきた銃を乱射してきた目が繋がっている警官と年老いたちょび髭警官に木刀を投げて突き刺した。
襲ってきたのは警官だったので、普通に正当防衛だ。
尤も今はバトロワ中、強いものだけが生き残るのが道理なのだが。
【大原大次郎@こちら葛飾区亀有公園前派出所 死亡】
【目ン玉つながりのお巡りさん@天才バカボン 死亡】
「銃は剣よりも強し……それは認めよう。
だが、要は使い方次第、木刀は投擲武器にもなる」
襲ってきた警官の荷物を回収しながら、がくぽはぼやく。
その時であった。
「動かないで」
完全に背後を取られた。
「敵意が無ければ、武器を捨てて下さい」
「(この声はもしや……)よかろう、しかし少しばかり待って頂けぬか?」
「どういうこ……」
がくぽはデイバックに詰めた大量の木刀を頭上に放り出した。
まるで木刀が雨のように二人の頭上に降り注いでいく。
その数に驚愕する襲撃者。だが、冷静に一本ずつ切り払う。
しかし、がくぽはその場を動かなった。
否、動く必要などなかったのだ。
(あらかじめ安置を作っていたの……? いや、有り得ない)
だが、がくぽは全て計算していた。
上空の風の流れ、木刀一本ずつの重さ、最高到達点……。
それら全てを瞬時に判断し、実行したのだ。
生と死が表裏一体の山では一つの判断ミスが死に繋がるのだ。
がくぽはそれを完全に理解していた。
故に彼の状況判断能力と勘の鋭さは山籠もりで常人の域を超えていた。
そして、デイバックからさらに木刀を取り出し、一瞬の隙を突き、襲撃者に突きつける。
「逆王手だ、襲撃者―――いや、弱音ハクよ」
「もしかして、貴方は行方不明になっていたがくぽ兄さん?」
「いや、行方不明じゃなくて、拙者は修行の旅に出ていただけなんだが……」
弱音ハクと神威がくぽは親戚だった。
もっともここ数年ほど顔を合わせることはなかった。
理由としては、まあがくぽが修行の旅に出てたからとしか言いようがない。
なので本当に久しぶりの再会だった。
「久しぶりですね」
「そのようだな、拙者が見ない内に随分と大人びた風貌に変わったな」
「かもしれませんね、がくぽ兄さんは何と言うか……がっちりした体型になって」
「鍛えてるからな」
がくぽにとって知り合いと会話するのは久々だった。
◆ ◆ ◆ ◆
「……私は家族を守るために戦っている」
「では、何故、先程拙者を襲った?」
「あの制服を見たところ、あの男たちも政府の手の者に見えたの……
それで、もしかしたら私『達』と同じように抗っているのかと思ってね」
「拙者を試したという訳か?」
「ええ、そうよ」
しばし、がくぽは考える。
数年ほどまではここまで逞しくはなかった彼女がここまで成長していた。
ここ数年で何か修行をしたと考えていい。その彼女は今、政府に狙われている。
何故か知らないが、政府の人間は
ゲームに乗っている。となると……
「……あのような者たちならば、修行中の拙者を襲ってきたな」
「本当ですか、兄さん?」
「恐らく、拙者を狙った目的はハクを狙っている理由と同じであろう」
ここでがくぽは大きなというより
致命的な勘違いをしていた。
がくぽ兄さんが狙われているのは完全に自業自得であるということであるということに。
その後二人の情報交換は終わり、二人は分かれることにした。
「それでその妖夢って子と黒い服の女の人がそこそこ強くて殺し合いに乗ってないんですね」
「彼女たちは、殺し合いに乗っている様子は無かった。
きっと今もこの殺し合いを止めるために動いているだろう」
「……そういえば、兄さんは殺し合いに乗っているの?」
「拙者は己の武を極めたいだけだ。それ以外には興味がない」
「相変わらず、お固い人ですね」
「ふっ……言うな、では拙者はこれにて……御免」
そして、がくぽはハクと別れた。
己が武を極める戦いを続けるために。
【一日目・3時30分/東京都】
【神威がくぽ@VOCALOID】
【状態】健康
【装備】自作の木刀
【道具】支給品一式×3、予備兼投擲用の自作の木刀×1232764本、食料品、他不明
【思考】 基本:武の道を極める
1:強者と戦いつつ、親族を守る
2:妖夢、黒い服の女(10/)と再戦したい。
※8期までのがくぽとは何も関係ありません。
※VOCALOIDとかじゃなく、れっきとした人間です。
※ものすごく鍛えています。
「がくぽ兄さん、相変わらずだな……さて、私も行こうか」
そして、ハクも歩き出す。
レンや家族を救う戦いのために。
【弱音ハク@VOCALOID派生】
【状態】健康
【装備】オルテガのマスクマント@ドラクエ3、斬鉄剣@FFシリーズ
【道具】支給品一式 、アグ○スの支給品
【思考】
基本:レンや他の家族を救う
1:レンを
狙う者は全て斬る
2:がくぽが言っていた妖夢と黒い服の女に少しの興味。
※8期とは別人
最終更新:2011年08月30日 18:26