「おいアンタ、ちょっと」
「……んー……?」
ゆさゆさと肩に感じる揺れが、少女の意識を覚醒に導く。
重い瞼をこじ開けて、ごしごしと目元をこすってみると、そこには目の細いオヤジの姿。
「……なによ、アンタ……もう始発……?」
スタッフにはいなかった顔だ。故に少女・藤原妹紅は、相手の正体を問いただした。
「俺はこのビックサイトで、レストランのコックをしている者だ。
で、アンタに聞きたいことがあるんだが……さっきの放送は何だ? あの、死者がどうとかいうのは」
「死者……? ……あー、それ、カオスロワ絡みのやつだと思う」
「カオスロワ?」
「今、世界中で強制されてるのよ、殺し合いが……映画のバトルロワイアルみたいに……」
「……なるほどな……分かった、ありがとう。アンタ達も頑張ってくれ」
一瞬思考した素振りを見せると、男はそれだけを言い残し、スタッフルームを後にした。
扉の閉じた音の後には、妹紅のみが残される。
始発組が着くまであとどれくらいだ? ふと、そう思った彼女は、壁の時計に目を向けた。
「げっ……あと1時間ちょっとか」
これは厄介な時間に起こされたものだ。まだ少しばかり間が空くが、ここで二度寝をしてしまうと、今度は寝過ごしてしまいかねない。
「……仕方ない、起きよう」
目覚ましを切り、身を起こす。
観念した妹紅は、手元のジャケットに手をかけると、スタッフルームを後にした。
【一日目・5時06分/日本・東京ビックサイト】
【藤原妹紅@東方Project】
【状態】寝不足
【装備】コミケスタッフの制服
【道具】基本支給品一式、大量の手榴弾、不明支給品
【思考】
基本:コミケスタッフの仕事をする
1:仕方ないから外に出る
スティーヴン・セガールの胸に沸き起こったのは、怒りという純粋な感情だった。
許せない。
今日という日を楽しみにしていた、コミックマーケットの参加者達を、奴らは危険と恐怖に晒したのだ。
今にしてみればあの物音も、バトルロワイアルによる殺し合いの音だったのだろう。
奴らを叩き潰す――その信念を胸にして、セガールはビックサイトを後にした。
「すまないが、うちの娘を知らないか? 誘拐されて、この日本に連れてこられたと聞いたんだが」
そして、その時。
セガールの前に現れたのは、全身を銃火器で武装した、アメリカ人のオヤジだった。
【一日目・5時06分/日本・東京ビックサイト前】
【スティーヴン・セガール@現実】
【状態】健康
【装備】なし
【道具】拳銃、ナイフ
【思考】
基本:カオスロワを叩き潰す
1:このオヤジは?
【ジョン・メイトリックス@コマンドー】
【状態】健康
【装備】大量の武器・弾薬
【道具】基本支給品一式、不明支給品
【思考】
基本:誘拐された娘を救出する
1:このオヤジに聞いてみよう
最終更新:2011年09月19日 01:39