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鳥の囀り。空と大地に吹きわたる風。
岐阜高山のさる公園の片隅。そこでマダオは気を失った美女を見守っていた。
ちなみに現在、バリアジャケット状態は解除されている。
美女、フェイト=T=ハラオウンの気絶の原因がその姿のマダオを見たというのもあるし
このバリアジャケット状態は結構魔力を消費するからっていうのもある。
(まあ、理由としては前者の方が強いわけだが)
フェイトの瞼が、少し動いた。気がついたらしい。

「……あ」
「気がついたみたいだね」
「……」

マダオがフェイトに話しかける。
同時に、フェイトは自分が置かれている状況を確認した。
自分は確か、大親友の高町なのはを探していたはず。それが、いつの間にか気を失っていた。
そして、気がつくと知らないおっさん(なんかだめそう)が横にいて……。
瞬間、気を失う前に見た光景……フリフリの服を着て、レイハを手にしていたおっさんの姿が蘇る。
そう、横にいたのはまさに昨晩の……。

「ひっぎゃあああああああああああああああああ!!」

フェイトは叫んだ。

「お、おい……どうしたんだ?俺は悪い人間では……」
「ゆ、昨夜の変態ィィィィィィィィィィィ!!!!」

ずどてばた。マダオはずっこけた。

「いや、俺は変態などでは……」
『マスター(暫定)、昨日の今日ですから……』

確かに、昨晩マダオは(仕方ないこととはいえ)あんなフリフリの服を纏っていた。
神楽やお妙といった美少女が纏うならまだしも、オッサンがあんな格好をしていたのだ。
変態扱いされても仕方がない。

おまけに、レイハまで……許さない……」
『Ms.フェイト。少し落ち着いてください。昨晩も言ったと思いますが、彼はたまたまMs.レイハが支給されたのです……
それに、あの格好はきっと……いや、絶対にバリアジャケットです』
「そうだ。あんたの持ってる金色のいう通りだ。違うんだ、お嬢ちゃん!あれは所謂ひとつの……!!」
バルディッシュは諌め、そして、マダオは必死に抵抗する。
しかし、憤怒に燃えるフェイトにはそんな声など聞こえない。

「……バルディッシュアサルト、セットアップ」
『……Ms.フェイト……』
「セットアップって言ってんだよ!!!」
『……す、すたんばいれでぃー……せっとあっぷ……』
フェイトの気迫に圧倒され、バルディッシュはその身を光らせる。
黄金色に輝くその光はやがてその一帯を覆い尽くし始めた。

その異空間では紫色の稲光が走っていた。
その中で、フェイトの衣服が衣服、下着の順で霧散消失していく。
全裸状態となった彼女は自らの相棒を宙へと放る。
やがて、聞こえ出す金属音。
『魔法少女』というジャンルでは本来無縁なはずのその音を立てながら
それは金色の宝玉を、金属質の軸、そして黒いボディを持った杖へと変形していった。
杖を手に取る。同時に黒いアンダースーツが、同色の上着が、銀色に輝く手甲が、スカートが、
長めのソックスが、靴が装着される。
髪形も、ロングから、黒いリボンがはためくツインテールとなった。
そして、最後の仕上げ!といわんばかりに白いマントが装着される。
完全なる魔法少女の姿となった、フェイトは愛機を構えながら、地面に降り立った。
なお、こちらの変身シーンも1分近くあるが実際の経過時間はそれほどではない。

「……はへ……」
その為、一瞬で『かっこいい姿』になったフェイトにマダオは目を丸くした。

「……変態は吹き飛ばす……」
なのはStS第8話で高町なのはが見せたようなおっそろしい顔を見せるフェイト。
フェイトの愛機、バルディッシュも彼女の気迫に圧倒され何も言えずにいた。

「話を聞いてくれー!!」
一方、マダオは必死に叫ぶ。
だが、現実とフェイトは非情だった。

「これが、私の全力全開……!」

……黄金色の魔力光とともに反響する盛大な爆音。

「水樹奈々たん、紅白3年連続出場おめでとォォォォォォォォ!!!!」

同時に、マダオの断末魔が響いた。



 「そうだったんですか、すみませんでした!!」
ようやく当人……フェイトの頭が冷え、マダオとバルディッシュの話を聞き入れたフェイトは必死に謝った。
「まあ、別にいいんだけどね……」
すっかりズタボロ状態なマダオである。
「……ところで、君は殺し合いには乗っていないのかい?」
「とんでもないです!こんな殺しあい、なのはと……機動六課のみんなと一緒にぶち壊します!」

きどーろっか?新たなるキーワードの登場に頭を捻らす、マダオさんなのでした。

「でも、なのはがどこにいるのか……」
表情を曇らすフェイトに、マダオは言った。
「安心してくれ、フェイトちゃん。俺も『なのは』ってやつを探すのに付き合うからさ」
「あ、ありがとうございます!」

フェイトの顔が明るくなる。

「申し遅れたが……俺は長谷川泰三っていうんだ。よろしくな」
「はい!あ、でも……」
「……?」
「なんか、まるでだめなおっさん……略して、マダオっぽいんで、マダオって呼んでもいいですか?」
「ヘコー!!」

再びずっこけるマダオであった。


【一日目・9時23分/日本・岐阜県高山市】


【長谷川泰三@銀魂】
【状態】 ズタボロ、ずっこけ
【装備】レイジングハートエクセリオン@魔法少女リリカルなのはStS(待機状態)
【道具】支給品一式
【思考】基本;銀さん達に会いたい。殺し合いには乗らない
1:ひどいよ、フェイトさん!

【フェイト=T=ハラオウン@魔法少女リリカルなのはStS】
【状態】やや疲労、魔力消費(最大)
【装備】バルディッシュアサルト@魔法少女リリカルなのはStS(待機状態)
【道具】支給品一式
【思考】基本;なのはと合流。殺し合いには乗らない
1:マダオさん、よろしくお願いします
最終更新:2011年12月06日 00:29