(コロシアイ、だと?)
男は森の中を歩いていた。主催の女が言ったその言葉の意味を考えて。
彼にとってはこのようなことは珍しいことではなかった。今までも幾度と無く「殺し合い」の場に呼び出されて、奇跡を巡る戦いを続けていた。
それが彼が世界と交わした契約だったからだ。
が、今回のそれはどうも意味合いが違うようだ。
普通なら七人しか召還されないはずのサーヴァントが、どうやら三十人以上は集められている。
それも、このような閉鎖された空間で殺しあえなどとは通常の聖杯戦争とは全く違う。
一体ここで何が行われようとしているのか……理性を失ったその心でも、思うことは一つだけ。
(わがマスターを守らねば)
が、彼は気が付かなかった。自分の背後に巨体が迫っていたことを。
気が付いて振り返った時には、その巨大な生物の足が彼の頭の上に振りかざされていた。
サーヴァント、バーサーカーは声も無くその命を絶った。
「すまんのう。こうするしかなかったんじゃ」
バーサーカーの無残な死体を前にして、緑色の小さな生物は心の底から謝罪した。
いくら詫びても仕方が無いことはわかっている。自分がしたのは、マスコットキャラとして、愛と自然保護の伝道師として、最低のことだ。
だが、彼には他に選択肢が無かったのだ。愛する孫を守るためには。
「キッコロ。待っておれ、おじいちゃんが助けてやるからな」
あの非力な孫が殺し合いの中で生き残れるとは思えない。ならば、自分が他の参加者全てを殺すしかない。
彼に渡された支給品がかつての仲間であったのも、何かの因縁なのかもしれない。
「キッコロ、そして愛知県のみんな。このワシを許してくれるかのう……」
緑色の小さな老人は、巨大な象を連れて次の獲物を探して歩き始めた。
【モリゾー@愛知万博】
状態:健康
装備:支給品一式
武器:ユカギルマンモス@愛知万博
思考:キッコロを優勝させるため、他の参加者を皆殺しにした後自殺する
【バーサーカー@Fate 死亡確認】
最終更新:2007年07月31日 16:20