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「答えなさい。真の主催者は誰? なんで熊岡県を落としたの?
 ウザイ連合とは何者? あなた達は、こんなことをして何が楽しいの?」
「あっ…ががぁ……! わ、わかった! わかったから……!」

アフリカ地方のとある小島に、二つの影があった。
『執行者』の一員であるハイジ。
そしてレジスタンスの一員である弱音ハクが。
傷だらけにもかかわらず、その左手一本でハイジの首を掴み、宙にぶらさげている。

この小島には、ハイジと同じく『執行者』の面々も乗り込んだ。
熊岡爆破を担当した仲間と合流するためだった。

しかし今は、もう誰もいない。
そこにいるが、全員がもはや元が誰であったのか判別できない程バラバラに刻まれている。

【ネロ・ダース@フランダースの犬 】死亡確認
【マルコ・ロッシ@母をたずねて三千里】死亡確認
【コゼット@レ・ミゼラブル 少女コゼット】死亡確認
【ナナミ・シンプソン@七つの海のティコ】死亡確認

一瞬だった。
仲間との合流地点に現れたのは、仲間の首を持った弱音ハクで、それに驚愕した瞬間には切り刻まれていた。
一切の情けも容赦もない、冷酷過ぎるほどの剣技だった。

熊岡爆破組の熊岡脱出方法が、飛行ポケモンに乗って離脱というのが不味かった。
熊岡の大地が裂け、同行者たちともはぐれてしまったハクは、落下中にその姿を確認。
崩れ落ちていく熊岡の欠片を蹴り続け足場代わりにし、それに飛び乗り、自分もろとも海に叩きつけたのだ。
ハクの衝撃吸収材かわりにされた二人の『執行者』は当然即死である。

【スターリング・ノース@あらいぐまラスカル】死亡確認
【トム・ソーヤー@トム・ソーヤーの冒険】死亡確認

「……そう、真の主催者のことはわかったわ。次、なんで熊岡県を落としたの?」
「あ、あんたが、熊岡に向かったから……」
「模倣【天覇風神脚】」
「ぐぎゃあぁぁ!?」

答えるハイジの体に、強烈な蹴りが叩き込まれる。
元はハクの同行者が使っていた技だ。

そう、熊岡にはハクだけでなく、もっともっと多くの参加者がいたのだ。

「げほっ……げほっ……!」
「ならば、私だけを狙えばよかったじゃない?」
「あんたが、化物だからじゃない……!」
「私は普通の人間よ? バズーカ……いやロケットランチャーでも持ち出されたら多分死ぬわ」

そこでバズーカを否定するあたりがもう普通じゃないとハイジは思いつつ、心底震えた。
今のハクの表情はとてつもなく冷え切り、目は光を失っている。
それはやはり、熊岡を落とされ仲間の安否がわからないこともあるのだろうが……

「……問い3。ウザイ連合は何者?」

びきりと、ハクの腕によりいっそうの力が込められたのがハイジには嫌でもわかった。
この細腕のどこにそんな力がと思うが、ハイジにそんなことを考える余裕はない。
何故なら、ハイジはウザイ連合のことを知らない、答えられないのだから。

「し、知らない……! 本当に……! わかるのは、あいつらと私達は無関係ってことだけ……!」
「そう……」

そういうとハクは腕の力を僅かに緩め、悲しげに顔を伏せた。
その行動に、ハイジは思わず疑問符を浮かべる。

(……わかる。あの連合は……)

そんな中、ハクの頭の中では連合の構成員の大体と目的が予測できてしまっていた。

(永遠の2番手、日陰者、誰からも注目してもらえない……だからひたすら、脚光を浴びたい。目立ちたいと思い続ける。
 飽くなき自己顕示欲が歪んで、今脚光を浴びている奴らがいなくなれば自分が脚光を浴びれると勘違いしている……
 典型的に救いようのない連中……)

ハクもかつては荒れていた。どんなに頑張っても家族に歌で叶うことはなかったから。
だが彼女は途中で歌を諦め、別の道を歩んだ。
諦めなければいつか夢は叶うということばがあるが、彼女はそれを否定する。
努力が足りない場合もあるが、どんなに努力しても無理なものは無理ということだってあるのだ。
引き際を見極め、新しい夢を見つけてその道を歩んでいく。これもひとつの道であり、人間の持つ可能性。
事実ハクはそれで正解だった。確かに歌では勝てないが、少なくとも剣だったら家族に勝てる自信もついた。

あの連合は、別の道を模索するということを破棄した。ただ対主催で目立つことばかりに固執した。

主催者を倒すと口にしておきながら、やっていることは主催者と全く変わらない。
むしろあの公開処刑などの放送は、主催者ですら行っていないおぞましい行為だ。

滅ぼされたレジスタンスは『主催を倒す』ために動き、結果として『目立った』。
連合は『目立つ』ために動くから、『主催を倒す』本来の目的を見失う。
『目立ちたい』という俗な願望を持つ者は、そもそも根本的に対主催に向いていない。
仮に最初は真っ当であったとしても、いつかいずれその欲望が暴走するからだ。

たとえどんなに地味であっても、一歩一歩確実になにかを成していけば、おのずと注目される。
自分の場合、あまりいい例ではないが、同じことを繰り返し続けた結果東、京都知事に目をつけられたわけだし。
もし連合が目立ちたいというのなら、彼らも最初から地道に行動を起こしていればよかっただけのこと。
大したこともせずに、自分が目立てないのはあいつらのせいだと口汚く罵るのは、お門違いというやつだ。
悔しいなら、同じことをすればいい。それでも駄目なら、別の角度からせめればいい。それだけのことなのに。

「問い4。死人を一杯出して、何が楽しい?」
「た、楽しくないわよ……! 上から命じられたら、仕方がないじゃない……!」
「……嘘ね。あなたも連合と同じ。『成果をあげて昇格、目立ってやろう』ってのが見え見えよ?」
「ひっ……お、お願いよ助けて! 助けてくれたら……そう、主催者側は金輪際あなたやあなたの仲間に近寄らない!
 ちゃんと上層部にも――」

「それも、嘘」

ぼぎりと音をたてて、ハイジの首はあらぬ方向へとだらりと垂れ下がった。

【ハイジ@アルプスの少女ハイジ】死亡確認




「……仮に本当だとしても、私から近寄りにいくわ」

ハイジの死体を海に叩き込み、ハクは歩き始めた。
共に行動していた霊夢達の安否も気になるが、無事なのを祈ることしかできない。
レンを殺害した犯人も斬りたいが、情報がまるで足りない。
主催者の情報を聞き出したが、だからといって敵地もわからない。
今、できることは……

「レジスタンスの生き残りがいればいいけど……まずはあの思い違いをしてるくだらない連合を消してやる……」

各地で虐殺を繰り返している連合だ。
どこかでカブトボーグを手に入れれば、勝手にむこうからうじゃうじゃと近寄ってくることだろう。

「……」

レジスタンスの一員だからではなく……『弱音ハク』個人の怒りが、今まさに爆発していた。

二日目・17時00分/アフリカ・小島】
【弱音ハク@VOCALOID派生】
【状態】健康、決意、ダメージ(中)、激しい怒り
【装備】オルテガのマスクマント@ドラクエ3、斬鉄剣@FFシリーズ
【道具】支給品一式 、アグ○スの支給品、『執行者』一行の支給品
【思考】
基本:家族を救い、徹底的に抗う
0:ウザイ連合関係者は見つけ次第斬り捨てる
1:レジスタンスの生き残りがいれば接触したい
2:シャウトモンを信頼する
3:がくぽが言っていた妖夢と黒い服の女に少しの興味
4:バグラモンが気になる
5:霊夢達の安否が気になる
※8期とは別人
※ハイジより、ゼロ、マスターハンド、クレイジーハンドの存在を知りました
最終更新:2012年02月19日 17:26