「ふむ……内乱フラグに虚無たちの戦力減少、闇脳墜つ……か。
なかなか、おもしろい展開になっておるみたいじゃのう」
伏羲は満足げに街を歩いていた。
辺りに転がるのはボーガーの死体の山。
いや、本当にボーガーだったのかは怪しいが。
連合は、ボーグ擁護派は勿論、ボーガーの親族や友人まで殺しているのだ。
内乱が起こるのは最早必然事項といっても過言ではないだろう。
「それにしても、レジスタンスの連中も諦めが悪い……
わしに用意された舞台装置だとも気づかず徒に仲間を集め、そしてその者たちを死に至らしめる。
同じ過ちを繰り返すつもりかのう……」
伏羲の耳には、レジスタンスは未だに各地で残党が動いているということも伝わっていた。
とはいえ、所詮はくたばりぞこないの舞台装置。
伏羲は今はそれよりも、アンチボーグ連合の勢いが気がかりだった。
先に述べた通り、主催の戦力もなんだかんだで減っている。
強力な参加者が集まるD・Cは健在だが、2TOPであるバグラモンは負傷、闇脳には天罰が下った。
レジスタンスは主力及びアジトのほとんどを失い問題外だ。
そんななか、アンチボーグ連合の戦力増加スピードは恐ろしいものがある。
確かに反乱のフラグはあるが、規模が規模だけに反乱を起こすのも容易ではないだろう。
(少し、手を加えてやるとするかのう……)
伏羲は丁度目の前に、アンチボーグ連合の幹部の姿を見つけたところで行動を決意した。
相手はこちらに気がついておらず、背後から一撃だろう。
「よぉ、『レジスタンスのリーダーさん』? 私を殺そうってか?」
(なっ!?)
伏羲は僅かに動揺した。
突然相手が振り向いたかと思えば、そんなことを口にしたからだ。
内心で彼は、馬鹿なと呟く。
彼がレジスタンスのリーダー(を演じていた)と知っている人間は、数えるほどしかいない。
初期のレジスタンスメンバーもこのロワで次々に息絶え、確実に生存しているとわかるのは八雲紫ぐらいである。
「仲間のかたき討ち……ってとこかい? まさか、リーダーが一人でこんな堂々と出てきてくれるとは思わなかったぜ。
あー……そう考えると紫の奴、本気でなにやってんだろうな……?」
帽子越しに頭を掻きながらため息をつくのは霧雨魔理沙。
(違う、八雲紫が情報を流したわけではない……!)
その顔を見て、伏羲は紫が自分の正体をばらしたわけではないことを悟る。
彼女はおそらく、全参加者の中でも特にアンチボーグ連合に怒り心頭だろう。そんな相手と取引などあるわけがない。
だがそうだとすると余計にわからない。
どうやって、自分がリーダーだとつきとめたのか。
「なんで自分がレジスタンスリーダーとばれたんだって顔してるね?」
すると反対側……伏羲の背の方から火焔猫燐が現れた。
移動の最中にもせっせと辺りに転がる死体を回収しているが、中々死体の数は減らない。
「いやー大量大量……さて、メインの死体……レジスタンスリーダーの死体を頂くとしようか?」
「くっ!」
気がつけば、四方八方からアンチボーグ連合の兵士が現れる。
これはもはや偶然気づかれたわけではない。完全に罠に嵌められたのだ。
しかし伏羲は、これまでの自分の行いを振り返ってもまるで落ち度、ミスがわからなかった。
紫が違うなら虚無かもしれないが、それはないだろう。
あれは妙なところで律儀だからである。
一体、どこから情報が漏れたんだ……?
「いやー、それにしても驚いたよ。
あのオルテガの装備が無駄に頑丈で処理に困ったからとりあえず脱がせてみたら……
まさかパンツの中からレジスタンスリーダーの顔写真がでてくるとはねぇ……」
「妙に表面がかぴかぴしてて、私としては悪夢だったんだぜ……」
「オルテガアアアアアアアアアアァァァァァァァァァァァァッッッ!」
伏羲は未だかつてないほど全力で叫んだ。それこそ、喉が裂けんばかりに。
認めてたまるか。
そんなところからでてきたそんなもののそんな理由のために、殺されてなるものか。
まさか舞台装置ごときに身を危険にさらされるとは夢にも思わなかった彼は、じりじりと後退を始める。
しかし、前後左右、全方位が囲まれていて逃げ場がない。
「おいおい、どうしたリーダー? まさか一時でもレジスタンスだった私とは戦えないってか?」
「ま、待つのだ。戦う気はない。わしはお主らに従うことにする……」
さすがの伏羲も、この圧倒的に多勢に無勢の状況は不味いと判断し、表面上は降伏の意を示した。
だが……
「……なんだよ、それ? レジスタンスのリーダーともあろうものが何を言ってるんだ?
知ってるぜ? マミたちレジスタンスの生き残りがまだ諦めずに方々で頑張ってるってこと。
仲間にはそんなことさせといて、自分だけ助かろうってのは……ちょっと虫がよすぎるんじゃないのか!?」
「待て! 本当は――
魔理沙が叫ぶのと天に飛ぶのは、ほぼ同時だった。
そして高空から伏羲めがけて発射されるのは、マスタースパークよりもさらに強力な、ドラゴンメテオ。
近くの兵士は慌てて巻き添えを食わないように逃げるが、伏羲は逃げ場がない。
「ま、まだだ! まだわしはカオスロワを―――
最後まで言葉を発することなく、伏羲の身体は光に飲み込まれ、跡形もなく蒸発した。
【伏羲@封神演義 (漫画)】 死亡確認
「ちょっとちょっとー! あたいのために死体は残しといてっていたじゃんー!」
「あ、わり。なんか随分と腰抜けなリーダーでむかついてさ。
やっぱりレジスタンスより連合の方が正しいって改めて実感できた気がするぜ」
「一応今のも録画しといたけど、どうする? リーダーが討ち取られたなら残党も諦めるんじゃないかな?」
「いや、無駄だな。前に2回映像流したけど、残党はそれでも全然諦めていない。どころか遺志継いでやろうって奴ばっかだぜ?
あいつらを説得するには、カブトボーグの危険性を見せつけて、納得してもらうしかないんだ」
「ビッグバンのえげつない映像は、機材もなにもかも全部根こそぎ吹っ飛ばされちゃったからねぇ……」
「くそ……カブトボーグめ……」
カブトボーグへの悪態をつきながら、二人は去っていき、その後ろに兵士がつき従う。
圧倒的な戦力を有しながらも、それでも魔理沙は妙な胸騒ぎがあった。
(……レジスタンスのリーダーは倒した。D・Cて奴らもリーダーの一方が倒れたらしい。
うちのリーダーも、そんなことにならなければいいが……)
【
二日目・20時15分/イギリス】
【霧雨魔理沙@東方Project】
【状態】各部火傷
【装備】拳銃、ガスマスク、その他殲滅に必要なアイテム、ミニ八卦炉
【道具】 支給品一式
【思考】基本;人造昆虫カブトボーグ V×V関連を滅ぼす
1:各地のボーガー殲滅
2:若干リーダーの心配
【火焔猫燐@東方Project】
【状態】健康
【装備】棺桶×100、拳銃、ガスマスク
【道具】支給品一式
【思考】基本:カブトボーグ殲滅
1:ボーガーや反抗分子の死体を処理する
2:ビッグバンの死体が欲しい
3:レジスタンスリーダーの死体ほしかったな……
最終更新:2012年02月21日 19:48