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「う~、この!この!早くとべですぅ~!くぅ~・・・、故障したんですか~・・・?本当に使えねぇ道具ですぅ~・・・。」
翠星石が憤慨する。それは翠星石にとっては想定外の出来事だった。タケコプターの電池が切れたのだ。
電池切れの原因は簡単な理由だった。タケコプターを長く使いすぎたせいで、電池の燃料が底を尽きたのだ。
彼女がタケコプターを使うのには訳があった。本来なら翠星石は自力で飛行する事は出来たが、ここでは何故かそれが出来ない。
どれほど頑張っても、1㍉でも浮き上がる事すら出来なかった。しかし、そのまま歩いて探索するにしても途中でジャンクにされる可能性がある。
スイドリームが無い彼女は今や裸の王様も同然だった。それを考えると、彼女は動くことすら出来ない。
しかし、タケコプターがあればロケットランチャーで吹き飛ばされない限り落ちるわけが無い。電池切れを除けば、だが。
しかしその事に翠星石は気付かない。そもそもタケコプターの説明書に目を通さなかった翠星石がその事に気付くわけが無かった。
翠星石はヒステリックになりタケコプターを投げ飛ばした後、そのまま公園のブランコにうな垂れた。
しばらくして落ち着きを取り戻した翠星石は、月の光が映し出すうっすらとした人影に気付き、音を立てる事も無く草むらに隠れた。

(えーっと・・・、あの人に後ろから殴られてから俺は一体どうなったんだ?)
公園を目指して歩を進めるのは衛宮士郎。セイバーのマスターであるこの少年は、つなぎの男に襲われて以降の記憶を思い出せないでいた。
衛宮士郎は自分があの後、阿部高和にケツの穴をファックされたという事実を全く思い出せないでいた。
いや、知らないほうが衛宮士郎にとっては幸せなのかも知れない。
彼は自分の記憶を辿っている内に、公園の入り口にたどり着いた。人影が草むらに隠れたが、今の彼にはどうでもいい事だった。
「あー、疲れたなぁ・・・。ここで少し休むか・・・。」
彼はその後ベンチに座り、再び自分の記憶を辿り始めた。
しかし、彼の記憶探しはすぐに終わりを迎える。衛宮士郎は気付いてしまった。生々しい血の匂いに。

衛宮士郎が後ろを振り向く。しかしそこには誰もいなかった。彼が不審に思いながらも前を振り返る。
そこには、見知らぬ少女の姿があった。少女が棒状の物を振り下ろす。それは、彼の頭を直撃した。
少年が前のめりに倒れる。しかし、それでも少女…竜宮レナは彼に金属バットを振り下ろし続けた。
骨の砕ける音が公園の空間を支配する。やがて衛宮士郎は動きを止め、彼の体は自らの血の海に沈み、二度と浮き上がらなかった。
衛宮士郎の生命活動のつ停止を確認するとともに、竜宮レナは衛宮士郎の体にバットを振り下ろすのを止めた。
そして、竜宮レナの虚ろな目が翠星石の投げ捨てたタケコプターを見つめる。
しまった、と言わんばかりに翠星石が口を覆う。それは彼女の短気な性格が引き起こした、彼女自身の史上最大のピンチ。
もし竜宮レナが翠星石の存在に気付けば、翠星石はジャンクと化すだけだ。しかし竜宮レナはタケコプターを手に取り、
「かぁいいよぉ…。お持ち帰りぃ…。」
と呟くと、そのまま公園から何処かへ去ってしまった。

「ア…アァ……。」
竜宮レナが立ち去った後も、翠星石が草むらから姿を現すことは無かった。
竜宮レナに対する恐怖心が彼女を支配し、外へ足を踏み出す事を翠星石の本能が許さなかったのだ。
翠星石が力なくしゃがみ込む。挙句、誰にも気付かれないように、声を押し殺して泣き出した。

【竜宮レナ@ひぐらしのなく頃に】
状態:発狂
思考:アハハハハハハハハハハ!!!!!!
武器:悟史のバット@ひぐらしのなく頃に
所持品:壊れたタケコプター@ドラえもん不明

【翠星石@ローゼンメイデン】
状態:精神不安定
思考:蒼星石…チビ人間…
武器:無し
所持品:ウォッカ、傘

【衛宮士郎@Fate/Stay Night 死亡】
最終更新:2007年08月01日 11:17