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「……納得がいかないね」

奇妙なフォルムの銃を片手に、不満げな顔で呟く青年がいた。
彼の名は海東大樹。仮面ライダーディエンドである。

「どいつもこいつも、人の顔を見るなりホモだのヤンデレだのヤンホモだの好き勝手言ってくれて……」

先日、歴代ライダーとスーパー戦隊が一同に介す機会があった。
ディエンドもまたその場にいたのだが、色々あって少しはっちゃけた結果、彼はホモのレッテルを貼られることとなってしまった。
いやまあテレビシリーズ終盤の時点ですでにホモ臭いとは言われていたのだが。

「あの一件以来、士たちの態度もなんだかおかしいし……」

『よ、よう……海東』

もやしこと門矢士は、目に見えて海東への態度がよそよそしくなり。

『海東さんと士くんですか……』

夏メロンこと光夏海は、時折妖しげな視線を海東たちに向けるようになり。

『海東……お前はいいよなぁ……。お前は士に友情を感じられてるんだもんなあ……どうせ俺なんか……』

小野寺ユウスケに至ってはなんか地獄兄弟と化していた。

「やっぱり、どうにかこのイメージを払拭しないといけないな」

普段は他人にどう思われようが気にしない海東だが、今回ばかりは許容範囲を越えていた。
自分が士に対して抱いている想いは、もっとピュアで穢れなき感情なのだ。ホモと一緒にされてはたまらない。

「幸い今はバトルロワイアルだしね。襲われてる女の子でも助ければ、ホモのレッテルなんてすぐに払拭できるさ」

と、そこまで海東が考えたとき、黄色い悲鳴が辺りに響き渡った。
具体的には釘宮ボイスのその悲鳴に、海東はちょうどいい、と笑みを浮かべる。

「変身ッ!」

『KAMEN RIDE DIEND!』

妙にテンションの高い声が銃から発せられ、蒼の装甲が海東の身体を覆っていく。
ディエンドへの変身を完了した海東は、悲鳴のした方向へと駆け出した。


「た、助けてくれてありがとうございました……いきなり襲われて、びっくりしちゃって」
「気にしないでくれたまえ。人類の自由と平和のために戦うのが、僕たち仮面ライダーの使命だからね」

暴漢をディエンドライバーの銃撃で難なく撃退し、海東はしれっと心にもない台詞を吐く。
被害者は小柄な体格からして小学生か、中学生くらいだろうか。
襲われたことで緊張しているのか表情は固いが顔はとても可愛らしく、三つ編みにまとめた金色の髪がよく似合っていた。

「君、名前は?」
「ハス太です」

海東は知らない。
目の前の可憐な美少女が、人智を超えた力を内に秘めた邪神であることを。
というかそもそも少女ですらないことを。

「ハスタちゃんか。安心したまえ、君のことはこの僕、仮面ライダーディエンドが守ってあげよう!」
「は、はい……!」

自分が色々な意味で泥沼に沈みつつあることに、海東大樹はまったく気付けていなかった。

【一日目・00時15分/日本・埼玉県】

【海東大樹@仮面ライダーディケイド】
【状態】健康
【装備】ディエンドライバー@仮面ライダーディケイド
【道具】支給品一式
【思考】
1:謂れなき汚名を払拭する

【ハス太@這いよれ!ニャル子さん】
【状態】健康
【装備】
【道具】支給品一式、その他不明
【思考】
1:ニャル子ちゃんたちは大丈夫かな
最終更新:2012年07月27日 10:36