衛宮士郎は死ぬ。
本編で死ぬ。
二次創作で死ぬ。
バトルロワイアルで死ぬ。
もちろん今回だって死んだ。
正義の味方を目指す彼は、何も成さず、尻を掘られ、ただ、死んだ。
しかし、何も残さず死ぬ訳ではない。
例えば支給品。
誰かが発見したならば、喜び勇んで持って行くに違いない。
例えば衛宮士郎の首に巻き付いた首輪。
対主催者、正義に燃ゆる若人達への重要な鍵になりうる逸品だ。
そして衛宮士郎を次元の彼方から見下ろすプレイヤーや書き手への経験値。
一人の「衛宮士郎」の死によって助かる、別の「衛宮士郎」だっているんだ!
衛宮士郎、君の死は決して無意味じゃないんだ!
良かったね、衛宮君!
さあ、今日もプレイヤーや書き手の知識血肉となるべくいつもの場所へレッツらGOだ!
「ハッ!」
あまり広くはない何処かの一室で、衛宮士郎は目を覚ました。
「ここは……」
フローリングの床の上に乱雑にばらまかれた書類の束。
壁際にきっちりとくっつけて配置された大きなベッドとデスク。
デスクの上にはノートPC、横には地球儀がそれぞれ配置されている。
明らかに室内である。
「どうなってるんだ、これは」
さっきまで俺、外にいないっけ?
そう思いながら士郎は辺りを見回した。
部屋には窓は無く、外の様子は伺えない。
部屋の出入りに使えそうなのは、ベッドの近くから伸びている一本の通路だけだ。
ただ、何処に繋がっているのかは先が暗くなっているため分からない。
一応彼は特技の構造解析で全体の構造を見渡そうとしたが、自身から魔力が感じられず不可能だった。
「なんか知らないけど、人の家に勝手に上がりこんだみたいだな」
士郎は状況からそう結論付けた。
「不法侵入ならこんな所にいたらマズいよな」
呟きながら、服に付いていた埃をはたき落として士郎は立ち上がった。
目線の先には一本の通路。
「あそこから出られる、かな?」
【一日目 ヴェネツィアホテル】
【衛宮士郎@タイガー道場】
状態:LV1 HP15
思考:とりあえず部屋から出よう
武器:なし
所持品:ネアポリスのピッツァ
最終更新:2007年09月03日 11:40