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「こ……こんな馬鹿な……お、俺の『真・ネガタロス軍団(仮)』が、こうもあっさりと……」


黒づくめの鬼のような怪人・ネガタロスは、目の前で起こった惨状が理解できず混乱していた。
このバトルロワイアルに乗じて参加者の一部を勧誘し新たに作り上げた自身の悪の軍団。
先の第一放送までに集めた決して弱くない精鋭達が、本格的に動き出そうとしたその矢先に
『全滅』したのだ。
それもたった二人の手によって。
自分の目の前には先ほどまで部下だった者達の無残な死体が大量に横たわっていた。
(死体と言っても大多数は爆☆殺されて五体四散したものなのだが)


【ヒトデヒットラー@仮面ライダーX 死亡確認】
【コマサンダー@仮面ライダースーパー1 死亡確認】
【サイ怪人@仮面ライダーBLACK 死亡確認】
【ピンクラビットイマジン@仮面ライダー電王 死亡確認】
【シュバリアン@仮面ライダーディケイド 死亡確認】
【親子丼ドーパント@仮面ライダーW 死亡確認】
【イカジャガーヤミー@仮面ライダーオーズ 死亡確認】
【野球仮面@秘密戦隊ゴレンジャー 死亡確認】
【リザードダブラー@宇宙刑事ギャバンTHE MOVIE 死亡確認】
【ショッカー戦闘員×大量@仮面ライダー 死亡確認】


「貴様ら……一体何者だぁ!?」
怒りに震える声で叫ぶネガタロスの前に白煙の中からゆっくりと姿を現したのは―――

「警視庁秘密捜査官警視正、機動刑事ジバン!!」
「新米婦警、音無キルコです!!」
ヘビーメタルな装甲に身を包んだロボットと、トンファーブレイドを構えた眼帯の女だった。


「刑事に婦警だと……貴様ら警察の連中か!」
「対バイオロン法第1条、機動刑事ジバンは、いかなる場合でも令状なしに犯人を逮捕する事が出来るッ!」
「あァ!?」
ネガタロスの質問も意に反さず、ジバンは腹部から出した電子手帳を構えて妙な法律を読み上げ始めた。

「第2条、機動刑事ジバンは、相手がバイオロンと認めた場合、自らの判断で犯人を処罰する事が出来るッ!」
「おい、誰がバイオロンだ! 俺はイマジンだ!!」
部下達を殺された怒りと苛立ちを抑えきれず、ネガタロスは大剣ネガタロスォードをジバンに振りかざす。

「はァッ!」
「ぬぅっ!?」
だが振り下ろされた剣はジバンの寸前でキルコのトンファーブレイドに受け止められた。
「(こ、この女俺の剣を軽々と……人間なのかこいつ!?)」
「第2条補足、場合によっては抹殺する事も許されるッ!!」
「ぐはぁっ!」
それを合図に条文を読み上げ、ジバンは困惑するネガタロスの顔面に拳を繰り出した。


「貴様っ、そんな訳のわからん法律があるか! 本当に刑事なのか!?」
「失礼ですねぇ、さっきのはれっきとした日本の法律ですよ? ですよねジバンさん?」
「無論だ!」
「嘘だッ!!」
もっともな疑問をぶつけるものの、目の前の二人はけんもほろろな回答をぶつけてきた。
内容はさておき、対バイオロン法は国家上層部によって取り決められた法律なのは確かである。
当の本人はバイオロンでも何でもないのだが、ジバン本人がバイオロン認定してしまったので手遅れである。


「さて――――それでは悪の組織のボスを『成敗』です!!」
「おいこらちょっと待て、お前ら警察だろ、逮捕じゃないのk」
「くらえぇ―――――――――――ッ!!」

ツッコミも言い終わらぬうちにトンファーブレイドを叩き付けられ、ネガタロスは地面をえぐるレベルの
衝撃を身に纏いながら華麗に宙を舞った。
だがまだ終わらない。

「エネルギーチャージ! オートデリンガーファイナルキャノン!!」
「……ッ!!」
ジバンの装備した大型火器からの砲撃をも食らい、オーバーキルと言わざるを得ないダメージを受けつつ
そこでネガタロスの意識は潰えたのだった。


ちょうど背後にあった東京タワーをも巻き込みながら。


【ネガタロス@仮面ライダー電王&キバ 死亡確認】

「罪もない人々を殺し合わせるだけでなく、新たな悪をも生み出すとは……恐るべしバイオロン!」
「ジバンさん、最初に会った時も言ってましたけど、そのバイオロンっていうのが殺し合いの首謀者
 なんですか?」
「おそらくそうだろう。あの野田総理もきっとバイオロンがすり替えた偽物に違いない。そもそもこの
 殺し合いが行われる原因となった日本以外の大陸の沈没も、もしかしたらバイオロンが関わっている
 可能性が捨てきれない。それを確かめるためにも僕達は野田総理の元へと向かわなければ!」
「もちろんです! 私も精一杯お手伝いしますから!!」

機動刑事ジバンこと田村直人も、本来なら警視庁所属の公務員、野田総理に従う身である。
だが彼がこの殺し合いに乗らなかったのは、実は悪法と名高い対バイオロン法のおかげでもある。

第3条 機動刑事ジバンは、人間の生命を最優先とし、これを顧みないあらゆる命令を排除することができる。

これは野田総理のバトルロワイアルに相反する条文である。
さらにジバンはこの殺し合いが始まった当初よりその開幕までの事態の不自然な部分に違和感を覚えており、
早々にバイオロンが関与している可能性を視野に入れていた為に開始から反旗を翻したのだ。

ちなみにキルコはというと、この殺し合いで最初に役職上上司であるジバンに出会っていた事もあり、
今まで彼と共に周囲の悪党もろもろを叩き潰しながら野田総理や知り合いの行方を捜していたのである。


「……で、これからどうしましょう? これ以上当てもなく探し回るのもアレですし」
「ああ。できれば先ほど放送で名前が呼ばれた二人を保護する事も考えたいが―――」

コンッ

と、その時である。
ジバンのボディーに上空から飛んできた何かがぶつかったのは。

「これは……」
「野球のボールですね、どう見ても」

ジバンファイバー製のボディーは野球のボール程度で傷つく事はない。
問題はなぜボールが飛んできたかである。

ジバンとキルコは知る由もなかったが、これは今からしばし前に渋谷109前で行われた千石うぐいすと
ティガニキの投球勝負の末にうぐいすの打った特大ホームランの球である。
あの時打たれたボールが、巡り巡ってここまで飛んできたのだ。

「このボールは渋谷の方角から飛んできた……まるで僕達を呼んでいるかのようだ」
ボールを握りしめ、ジバンはキルコに向き直る。
「キルコ君、このボールの飛んできた方角に行ってみよう。何か手がかりが掴めるかもしれない」
「分かりました、行きましょうジバンさん!」


かくして、情け無用の機動刑事と元傭兵の新米婦警は一路渋谷へと歩を進めるのだった。
この不毛な殺し合いを止める為に。


二人の後ろには、根元から叩き折られた東京タワーが朝日を浴びながら悲しそうに佇んでいた。



【一日目・7時30分/東京・東京タワー前】

【情け無用の警官コンビ】
【田村直人@機動刑事ジバン】
【状態】健康、強い決意、機動刑事ジバンに変身中
【装備】マクシミリアン、電子手帳、パワーブレイカー、ニードリッカー、オートデリンガー
【道具】支給品一式、ダイダロス
【思考】
基本:バイオロンを倒して殺し合いを止める
1:まゆみちゃんは無事だろうか……
2:渋谷方面へ向かう
3:おのれバイオロン!
※この殺し合いはバイオロンの仕組んだものだと思っています。
※野田総理はバイオロンがすり替えた偽物だと思っています。

【音無キルコ@新米婦警キルコさん】
【状態】健康、テンション高い
【装備】トンファーブレイド
【道具】支給品一式
【思考】
基本:野田総理を成敗して殺し合いを止める
1:ジバンさんと協力して悪党を成敗する
2:大活躍しちゃいますよー!
3:渋谷方面へ向かう
4:ハル先輩達、無事かなぁ?



※東京タワーが倒壊しました。
最終更新:2013年03月11日 01:25