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 そのころ、ヴィヴィオが落ち込む原因を作った当の高町なのはは。

「うっ。う”ぁ~~っ。あ”ぁ”……ひっく。えっぐ」
「な、なのは……いくらなんでも泣きすぎだよ。涙、枯れちゃうよ」

 さすが親子というべきか、
 ホテルの一室に戻ってヴィヴィオと同様に部屋の隅でうずくまっていた。
 ただしこっちはガチ泣きしている。
 さっきまで逆レイプの被害に遭っていたユーノ君が逆に心配するくらいのガチ泣きだった。

「だっで。だっでわだし、ヴィヴィオに嫌われだ~!」
「とりあえずお、落ち着いて! なんでなのはがあんなことしたのかは分からないけど、
 今のなのはは僕の知ってるなのはに戻ってるから。
 もう一度きちんと話をすれば、その――ヴィヴィオちゃん? だって分かってくれるよ。
 ……いや、それにしてもなんで……あんなことを……僕、枯れちゃうかと思ったよ」
「ぞれは……こ、この千年タウクで―――――――」


       『済まないが死んでもらうぞ、少年少女』


「――――え?」
「……どうしたの、なのは?」


    『さてあとは少女、君だけだ。残念だが逃げ場はない』


「み、未来が」
「未来?」
「未来が、見えるの」


              『――さらばだ』


「か、変わったの。未来が」
「え」
「私とユーノくんは、こ……このままじゃ、殺されるっ――!!」

 いつのまにか、なのはが千年タウクで見た未来が、変わっていた。
 それもすごく近くの未来。
 二人はこのホテルの一室に居た。
 相対していたのは戦闘用らしき奇妙な全身スーツを来た男。
 その両手は紅い血に濡れていた。
 絶望に乾いたような声で男は二人に襲い掛かった。
 ユーノ・スクライアがなのはを庇い、その攻撃をどてっぱらに受けて死んだ。
 なのはは恐怖で動けていなかった。
 男はなのはの眼前で死体の尻を蹴り、すぐになのはの方に顔を向けた。

 そしてなのはを。
 殺した。

「――この千年タウクは未来が見えるの。未来の私はやつれてた、
 だから私、ユーノ君と既成事実を作って未来を変えようとした……」
「……既成事実は出来た。だから、未来は変わってしまった。
 なのはがヴィヴィオと出会って、落ち込んで――その間に殺人者が現れる」
「そして私を殺す未来に」

 未来は変わってしまった。
 試しにユーノ・スクライアが千年タウクを付けてみたが、予知結果は同様だった。
 DEAD END。
 二人はこのあと死ぬ未来を知らず知らずのうちに選択してしまっていた。

「私のせいだ。わ、私が自暴自棄になったから。私のせいでユーノ君まで――」
「落ち着いてなのは! ま、まだ死ぬと決まったわけじゃない。
 予知結果はホテルの中だったんだ。ホテルから出ればまた未来が変わるかも」
「無理よ。もうホテルからは出られないわ」
「!?」
「え?」

 緊迫した会話に差し込まれる声。
 ドアの方からだ。なのはとユーノがドアの方を向くと、
 そこにいたのは頭から血を流している紫髪ツインテの少女だった。

「あ……自己紹介、してないっけ。はじめまして、あたし、柊かがみ
 ……覗かせてもらってたの。ごめ、んね」
「血――あ、頭から血が! どうしたの!? だ、だいじょうぶなの!?」
「ホテルから出られないって、どういうこと!?」
「窓、開けてみれば、分かる、わ」

 人指し指で、プライバシー上曇りガラスになっている部屋の窓をかがみは指す。
 ダッと駆けだしてユーノが窓を開けようとする。
 鍵を開ける。押す、引く。スライドさせる。
 開かない。
 「まるで名状しがたき何かの力を受けているみたいに」。

「あなたたちがホテルに戻って――あたし、追いかけて。
 ホテルの中で、かわいい子供と大人の男のコンビに、出会ったわ。
 襲われて――逃げて……出口に言ったけど開かなくて――もう、あたしはダメみたい」

 そこまでひと息に言いきると、柊かがみはその場にバタリと倒れた。
 なのはが駆け寄る。虫の息だった。出血が明らかに多すぎるのだろう。
 応急処置を――回復魔法を――だめだ間に合わない――なんで、どうして――!?

「うぁあ……あああああああああああ!!!!!!」

 高町なのはは慟哭した。
 その腕の中で、柊かがみの命の火は次第に小さくなっていくのが分かった。


【柊かがみ@らき☆すた 死亡確認】


【一日目・9時00分/日本・千葉県 ホテル】


【高町なのは@魔法少女リリカルなのは】
【状態】思考暴走、25歳の身体、ボンテージを着ている、激しいショック
【装備】レイジングハート@魔法少女リリカルなのは、千年タウク@遊戯王、タイムふろしき@ドラえもん、ボンテ―ジ
【道具】基本支給品一式
【思考】
1:未来なんて変えなければよかった
【備考】
※千年タウクの効果によって、高町ヴィヴィオの存在を知っています。
※タイムふろしきを使ったので、25歳の肉体に成長しました。
※近い未来、仮面ライダーに殺害されます。

【ユーノ・スクライア@魔法少女リリカルなのは】
【状態】ショック
【装備】なし
【道具】基本支給品一式
【思考】
1:どうすれば――――?
【備考】
※不明支給品はタイムふろしき@ドラえもんとボンテ―ジです
※近い未来、仮面ライダーに殺害されます。


「お”っ、げへぇっ。……は、ハルカ……ハルカは来なかった……」

 同時刻、ホテルの一室、
 胴体を仮面ライダーの鋭い手刀に貫かれながら、保阪は最後の言葉を吐いていた。
 無感動にその体から手刀を引き抜いて、
 海東大樹――仮面ライダーディエンドは動けない青年を抹殺した。

「ね、ねぇ。もうやめようよ、お兄ちゃん」
「なんで?」

 ディエンドの後ろでおどおどと彼に言葉をかけたのは、
 放送前に彼に助けてもらった少年にして、
 現在その古のハスターの力によってこのホテルの出入り口を封鎖している少年、ハス太だ。

「だって、こんなことしても意味ないよっ。
 お、お兄ちゃんが好きだったって言うその人が、戻ってくるわけでも――」
「うるせーよ!!! 士が居ない世界なんてなんの意味もないんだよ僕にはッ!!!!
 こんな……こんな世界なんてめちゃくちゃにして次の世界に行くんだよっ。
 お前、僕が助けたんだからな。当然僕を助けてくれるだろ? なに口答えしてんの!!??」
「ひぃっ」

 ものすごい剣幕でハス太を怒鳴るディエンドは、
 放送で門矢士の名前が呼ばれたその瞬間からもうこの世界に興味を失くしていた。
 いや、ほぼ全世界に興味をなくしたと言ってもいい。
 それほどに彼の中で門矢士の存在は大きかったのだ。
 もう彼の頭の中にはこの世界を「破壊」して――さっさと「門矢士の生きている世界」に行くという事柄しかない。

「まずはこのホテルの中の命を全部! いただくよ。士への備えものだ。
 その次はこの糞みたいな殺し合いを開きやがったあの男だ。あれを殺して。世界を壊す」
「ひ、ひぃっ……」
「死にたくなければその邪神の力、僕のためにつかえよ」

 ハス太は(本来ならディエンド程度封殺できる力を持ちながら)ディエンドの剣幕に声も出ずただ頷く。
 もはや、
 仮面ライダーディエンドは、世界の破壊者になっていた。


【保阪@みなみけ 死亡確認】


【一日目・9時00分/日本・千葉県・ホテル】


【海東大樹@仮面ライダーディケイド】
【状態】健康、深い悲しみ、ディエンドに変身中
【装備】ディエンドライバー@仮面ライダーディケイド
【道具】支給品一式
【思考】
1:士のいなくなったこの世界を「壊す」
2:まずはこのホテル内の命をいただく
3:そして総理を殺す

【ハス太@這いよれ!ニャル子さん】
【状態】健康、びびる
【装備】
【道具】支給品一式、その他不明
【思考】
1:ニャル子ちゃんたちは大丈夫かな
2:た、助けて……このお兄ちゃんこわいよ
※古の謎のパワーでホテルの出入り口を封鎖しています。外に出れません
最終更新:2013年03月18日 17:42