深夜。通常なら建物や街灯の明かりのおかげで、夜間でも昼間と同じぐらいの明るさを保つ街中。
しかし今は、殺し合いという異常な状況のせいか、街から明かりは消え失せ暗闇に包まれている。
そんな漆黒の中を行く影が二つ。
片方は普通そうな制服姿の少年。
肩から支給品の入ったデイパックをぶらさげ、だらしがなく口を半開きにしながら歩いている。
その顔には、やや呆れたような。というよりもうんざりしたような表情を浮かべている。
彼は普段から非日常の出来事に巻き込まれているので、恐らく疲れているのだろう。
もう片方は少女。
隣を歩く普通な少年とは違い、こちらはやや変わっている。
こんな場所で巫女装束を着用しているという所から、もう普通ではない様子が伺える。
しかも少女の頭には、角が二本も生えていた。
これだけでも十分に変人だというのに、少女は言動までもが変だった。
少女は自分のことを神様だと思っているらしい。
なんで俺の周りにはこんな奴ばかり集まるんだ。
自称神様を名乗る少女を横目で見ながら、普通な少年――
キョンはそう思った。
(やれやれ。宇宙人、未来人、超能力者だけでも多いぐらいだってのに、今度は自称神様かよ。
大体、神様ならもう間に合ってるっての)
新たなキャラの登場に、もう勘弁してくださいといった状態のキョン。
少女はそんなキョンの様子に目敏く気付いたらしく、顔だけをキョンの方に向ける。
その顔には何故か人を小馬鹿にした笑みが浮かんでいる。
「あぅあぅ。どうかしたのですか、キョン?」
「何でもない。先を急ごう」
言いながら歩調を早めるキョン。
角の生えた少女――羽入は、軽く首を傾げた後、キョンのスピードに追い付こうと歩きだす。
二人は殺し合いが始まってすぐに出会った。
お互いに争う意思がなく、尚且つ人を探しているという共通の目的をもっていたので、
一人でいるよりは安全だという理由から、二人で行動することにしたのだ。
キョンは
SOS団の団員を。羽入は古手梨花という少女を探している。
キョンは仲間を集め終えたら、最終的には殺し合いを止めようと思っている。
しかしそれを羽入に話してみたところ、
『あぅあぅwwwwww運命に逆らっても無駄なのですよwwwwwww
期待が裏切られた結果、疲れるだけなのですwwwあぅあぅあぅあぅwwwwwww』
と言われ、折角の決意に水をさされ、この時点で精神的に疲れかけていた。
溜息を吐きながら、キョンは歩く速度を元に戻す。
そして羽入が隣にきたのを確認してから、駄目元である考えを聞いてみることにした。
「なあ、羽入さん。あんたが本当に神様だってんなら、俺達の知り合いの場所を特定できたりしないのか?」
「あぅあぅ。それができたらとっくの昔にやっているのです。
本来なら梨花の場所ぐらいならわかるのですが、今は何故かそれもできないのです。
……そもそも聞くまでもなく、それぐらいわかるでしょう、この馬鹿キョンがwwww」
期待した俺が馬鹿だった。
キョンは質問したことを後悔した。
【一日目・深夜 愛知県名古屋市】
【キョン@涼宮ハルヒシリーズ】
状態:精神的に疲労。身体的な疲れはなし。
装備:支給品一式
武器:不明
思考:
1:まずはSOS団の仲間を捜す。
2:最終的には殺し合いを止めたい。
3:羽入うぜぇ
【羽入@ひぐらしのなく頃に】
状態:健康
装備:支給品一式
武器:不明
思考:
1:古手梨花を捜す。
2:運命には逆らえないのですwwwww
備考:
※主催者側からの妨害工作か何かが原因で、持っている能力をほとんど使えません。
※当然、不可視状態になったり、物理的な障害物をすりぬけることもできません。
最終更新:2007年11月24日 22:29