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「……」

何故かロン毛の青熊、魂の裁断者はもくもくと作業を続けていた。
勿論、都庁のリフォームである。

ピーンポーンパーンポーン♪

「……!」

その時、定時放送が流れ、やがて凄まじい閃光と爆音が轟いた。




「…………」

裁断者の野生の本能が、主催者の危険性を知らせる。
本人も言っていたが、今の行為はデモンストレーションなのだ。その気になれば、都庁にも攻撃は可能だろう。

――急がねば

裁断者だけでなく、集った魔物たちが全員同じ事を考え、作業のスピードを速める。

そもそも、何故魔物たちは都庁を占拠したのか。
共通思考は、協力し合っての生存。
これは揺るがぬ思考ではあるが、実はもう一つ、大きな目的を持っていた。

――大地の再生

それを成すために、まずは人間を滅ぼす。
愚かな人間は自分達の利益のみを考え、科学に頼り、大地への感謝を忘れ去った。
過剰な森林伐採、大気汚染、猛毒化学物質の垂れ流し……環境破壊はとどまるところを知らない。
陸・海・空、世界の自然環境はもはやどこも修復不可能なレベルだ。

裁断者たちは、身勝手な人間に住処を奪われ、滅びてゆく沢山の生物を見てきた。
帰りたい、あの頃へ。自然が豊かであった頃の時代に。

この殺し合いが開かれた時、ただ生き延びるだけであれば、世界樹の迷宮と称されるグンマーにでも逃げればよかったはずだ。
しかし彼らはグンマーには向かわず、あえてこの都庁に、都会のど真ん中へと進撃した。
グンマーの民に迷惑をかけないために。
グンマーの民は、大地をとても大切にしている。彼らは人間ではあるが、仲間でもあった。
滅ぼしたいの願う人間は、あくまで大地を想わない穢れた人間のみ。

「……」

もしかしたら、グンマー以外の地にも、とても大地を大切にする人間がいるかもしれないが、極少数だろう。
できることなら、そんな理解ある者にも手伝ってほしい、助けて欲しい。それが本音だ。
だがそれはできない。


都庁を狙った理由。それはこの都庁の地下深くで復活のときを待つ、大いなる森の守護者がいたからだ。

それが目覚めさえすれば、穢れた人間も、平気で環境破壊をしそうな主催者連中も、滅ぼせる。
欠点をあげるとすれば、守護者は悪意無く人間を喰らい尽くしてしまうこと。
たとえ大地への感謝を忘れないグンマーの民であっても、容赦なく喰われてしまう恐れがある。
守護者に会ったことはない。どこまで話が通じるかもわからない。だからグンマーには協力を求められない。
最終的に自分も滅ぼされるかもしれないとわかっていながら、魔物の手助けをする人間などいようはずがないだろう。
守護者を都庁に迎え入れるのは、あくまで最終手段。自分達で戦力を集め、人間を滅ぼせればそれにこしたことはない。
だからこそ魔物たちは、魔物のみの編成で、独力で大地の再生を目指していたのだが……
先ほどの主催者の攻撃で確信した。やはり、守護者を都庁に迎え入れねばならないのだと。

「……!」

都庁の外装を大体リフォームし終えた頃。
裁断者は予想外の来客に出会った。

「Эцгёдб%ω……?」
「!?」

紫色の巨大な球体、人間とも魔物とも違う、未知の存在と。




【一日目・14時30分/日本・リフォーム都庁】

【魂の裁断者@新・世界樹の迷宮 ミレニアムの少女】
【状態】健康
【装備】無し
【道具】長くて丈夫な木の棒、支給品一式
【思考】
基本:都庁を住処にしたモンスター達で協力して生き残る
1:目の前の物体に対処
2:都庁を住み良くリフォームし、森の守護者を迎え入れる準備を整える
3:人間は見つけ次第殺す。ただしグンマーの民、あるいはそれに匹敵する人間は殺さない。
※東京都庁の外装リフォームがほぼ終了しました
※グンマーと親交があったようです


【セプテントリオン・ミザール@デビルサバイバー2】
【状態】健康
【装備】ミザール触手×2
【道具】不明品、支給品一式
【思考】
基本:視界に人間及びその仲間が入ったら殺す。相手によっては戦略的撤退
1:目の前の熊に対処
2:都庁の屋上からぶらさがってリフレッシュしたい
※超速再生無限増殖能力には制限がかかっています
最終更新:2013年10月11日 19:07