大阪にいる拳王連合を喰らうべく、ガオウライナーに乗って埼玉を経ったテラカオス・ディーヴァ。
その道のりは未完成の
テラカオスには険しく、埼玉から静岡までで電車強盗に二回、怪獣に一回、やたらに強い男に一回襲撃を受けることになった。
されど襲撃した者達の奮戦虚しく、誰ひとり彼女を討つことはできなかった……
「ハァ…ハァ……他の連中はまだしも、さっきの男は異常に強かったな。
この私が世界救済の使命も成し遂げられぬまま、危うく死ぬところだった……とても生身の人間とは思えん」
最後に襲撃してきた男にはかなり苦戦したらしく、あちこちから流血し、大ダメージを受けたテラカオス。
「だが良い教訓だった……まだまだ自分が弱いことを痛感させられたよ。
世界を救うためにもっともっと強くならねば……」
先ほど殺害した者の、体から抉りとった腸を取り出し、ソーセージにでもかぶりつくように食らっていく。
食べる際に惚けるような顔をしているが、これは彼女のベースとなった風鳴翼の好物が腸だったため、テラカオスの好物も腸だからである。
そして腸を食べると、ものの数秒で全ての傷が回復してしまった。
彼女は肉さえあれば、ぼのぼのから授けられた再生能力ですぐにダメージを回復してしまうのである。
「楽園は犯罪者だろうと怪獣だろうと拒まない……安心して召されるがいい」
自分を襲撃し、手傷を加えたものであろうと関係なく、テラカオスは新たに自分の腹にある楽園に加えられた者達を祝福する。
その顔は―――食人行為をしていると知らなければ―――慈愛に満ちた聖女そのものであった。
【ラッド・ルッソ@BACCANO! 死亡確認】
【トレバー・フィリップス@Grand Theft Auto V 死亡確認】
【ムートー@GODZILLA-ゴジラ- 死亡確認】
【スティーブン・セガール@現実? 死亡確認】
「この様子だと思ったよりも大阪への到着は遅れそうだな。
まあ、薬物中毒者や怪獣を食べたら新しい耐性は得られたようだし、収穫はあっただけ良しとするか。
今なら薬漬けでもウランでも何でも食べられそうな気がする」
テラカオスはジャンキーのトレバーを食らったことで薬物に対する耐性を少しばかり、核物質を主食とする巨大怪獣ムートーを捕食したことで核物質に対する強い耐性を手に入れていた。
新たな耐性を手に入れたことを実感し、テラカオスは大阪へと電車を進める。
「アハハ、さてと、気分が良くなったところで新曲いくぞ。
電車で電車で電車で 暴! 暴! 食! 食! ♪
電車で電車で電車で 暴! 暴! 食! 食! ♪」
相変わらず物騒な歌を歌いながら、ノリノリで突き進むテラカオス。
テラカオスの気分に呼応するように、ガオウライナーの速度は上がって行き現在は静岡と山梨の県境に入ろうとしている。
「電車で電車で電車で 暴! 暴! 食! 食! ♪
電車で電車で電車で 暴! 暴! しょ……!」
しかし、テラカオスの歌は唐突に止み、ガオウライナーも山梨に入ろうとしたところで静岡へUターンしてしまった。
「この細胞が痺れる感じは……同族のピンチ?!」
彼女が急に静岡へ引き返そうと思った理由―――それは、彼女の中にある四条化細胞からの警告によるものだ。
かつての翼やぼのぼのと同じく、四条化した仲間がピンチであると細胞が告げているのである。
「いかねば……!」
先ほどの上機嫌な様子から一変、緊張した面持ちでテラカオスは仲間がいるであろう現場へと急行する。
――静岡の樹海――
「ハァハァ……なんとか勝てたぜ」
「ぐふぅ……」
フリーザ軍の残党であるキュイと、四条化細胞により魔人となった多木との遭遇戦の行方は、キュイの勝利で終わった。
お互いに満身創痍であり、途中まで互角だった彼らの勝負を決定づけたのは支給品の差であった。
キュイの支給品の中には劣化ウラン弾を打ち出すバズーカが入っていたのだ。
対する多木は体の殆どが焼けたミンチと化している。
「ひ…卑怯だぞ……『あ! 後ろに豚骨ラーメン!』とか嘘をついて、振り向いた瞬間を狙うなんて……」
「うるせー! 勝てばいいんだよ、勝てば!」
バズーカの弾速ぐらいなら四条化細胞で強化された多木でもよけられたハズだが、キュイはだまし討ちを巧みに使い、隙をついたらしい……
キュイの汚い戦法はともかく、劣化ウラン弾の威力と焼夷性は凄まじく、テラカオス化が進行している魔人とて直撃すれば特大級のダメージを受ける。
まだ辛うじて生きてはいるが劣化ウラン弾は毒性も強く、特に核物質や放射線に対する耐性を持っていなかった多木は酷く苦しんでいる。
元々、美鈴によって大打撃を受けていたのも重なって、極限まで弱っていた多木はこのまま放置しても死んでしまうだろう。
「へへ、核兵器か、地球人も良い武器を作る……俺はこれが気に入ったぜ」
威力はエネルギーボールには劣るものの、それらでは見られない相手が汚染で苦しむ姿を見てキュイは悦に浸っていた。
「それに……ちょうどベジータ達に野球でやられた怒りが治まらなかったところだ。
ウサ晴らしにもう一発ぶち込んでやるぜ!!」
……キュイは殺虫剤を巻かれた毛虫のように悶え苦しむ多木を嘲り笑い、そしてダメ押しと言わんばかりにトドメを刺さんとする。
腹いせの対象を超人血盟軍ではなく、手頃に倒せそうな相手に向けようとしているところが、この男の小物っぷりを物語っているが、そこは置いておこう。
キュイはゆっくりとバズーカの砲身を多木に向け――
『電車で電車で電車で 暴! 暴! 食! 食! ♪』
――引き金を引く寸前で、奇怪な歌と共に牙のついた黒い電車―――ガオウライナーがこちらに向かってきた。
「な、なんじゃありゃあ!?」
あまりの突拍子のなさと珍妙さにキュイは面食らう。
そして、直感的に危険を感じた彼はバズーカの砲身を電車に向け、すぐさま劣化ウラン弾を撃ち出した。
劣化ウラン弾は直撃し、爆炎を上げ、ガオウライナーを粉々した……ハズだった。
『電車で電車で電車で 暴! 暴! 食! 食! ♪』
「全く効いてないだとぉ!?」
爆炎の中から無傷のガオウライナーが現れた。
テラカオスの持つ耐性は本人のみならず、彼女が搭乗しているガオウライナーも影響を受けている。
すなわち、彼女が核物質に耐性をもっている以上、ガオウライナーにも核は通用しない。
もちろん火水土風木電聖闇といった魔法や攻撃は尚更、この電車には通用しなかった。
そして。
∩ .' , ..
⊂、⌒ヽ .∴ ' ';*;∵
⊂( 。A。)つ ←キュイ・.;,;ヾ∵..:
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.´ ハx'´ハ`ヽ ,.-'''"~..。--'''"",.:´――─ii――――─――ミヽ ∴ ';*;∵; ζ。∴
.. X _Vi'二ニ!-''''"^ |l |6|6|6| || [ ガオウライナー ] || .∴'
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: _ー....... ..:i:::l:::|| |.|「|| | l||] || || ハ,,ハ .||
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"u.l:_|讐讐|:| l:::|:::::| ~||⊂^ニニji.|ニニニニニニニ=======ニニニニニニ|
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テラカオスの影響によって出力が増大し、カタログスペック以上の速度を出していた電車をキュイは回避できず、衝突して空に投げ出された。
今期二度目の電車による人身事故である。
「ぶべらッ!!」
さらに電車の衝突による強烈な運動エネルギーがキュイの身体を駆け巡り、空中にて爆発四散した。
いわゆる「汚ぇ花火」である。
【キュイ@ドラゴンボール 死亡確認】
「あれ? 今、何か轢いた?」
なお、轢いた本人はキュイの存在に全く気づいてなかったりする。
同族のピンチでかなり焦っていたため、キュイが視界に入らなかったらしい。
更に余談であるが、爆発四散したキュイの血肉は静岡県の特設球場―――かつてフリーザ軍と超人血盟軍が争った場所に落ちた。
そして……特設球場に儀式が成し遂げられたという意味を思わせる呪印が現れる。
超人血盟軍が一人撃ち漏らしたことによって未完のままだった決闘の儀式の一つが、図らずもテラカオスの手によって完遂させられたのだ。
だが、テラカオスにそのような事情など知りもせず、特設球場の呪印も目に入っていなかった。
彼女はそんなことよりも同族の救助が最優先なのだ。
敵がいないことを確認し、大急ぎでガオウライナーから降りて、瀕死の多木の下に駆け寄る。
「おい、大丈夫か!? しっかりするんだ!」
「あ、あんたは放送で呼ばれていた風鳴翼……そうか、あんたも俺達と同じ四条の細胞で変異した同族だったのか……」
「おまえをこんなに痛めつけた敵は今どこにいる?」
「大丈夫だ……(あんたがたった今)倒したよ……」
「そうか……」
念のため、異常に強化された嗅覚とエコロケーションを使って周囲を索敵するが、多木の言葉どうり救うべき食材(敵)は周囲にいないと見ると、テラカオスは警戒を解き、引き抜こうとした刀を収める。
そして、憂いを帯びた眼差しで心配そうに多木に語りかける。
「ひどい傷だ。待っていろ、今ガオウライナーに残してある食料を持ってくるぞ」
「む、無理だ……自分の体の事は自分で解る……俺はもうじき死ぬ……」
「そんな……」
テラカオスは食料を分け与えて多木を回復しようと考えたが、手遅れであった。
多木にはテラカオスが持っているような捕食による超回復能力は持ち合わせておらず、加えて核による蝕みによって肉体は限界を迎えている。
せっかく細胞と志を共にする同族に会えたと思ったのに遅かった、もっと早く駆けつけていれば―――そんな後悔の念を抱いたテラカオスの瞳には涙が浮かんでいた。
「た、頼みがある……俺の肉でラーメンを作って喰ってくれ……」
「らぁめん?」
らぁめんは四条化細胞の起こりである四条貴音の頃から縁の深い料理である。
このテラカオスの全ては貴音でナノマシンの影響で狂い、同僚をらぁめんにして食べたところから始まっている。
今でこそ直接的な捕食の方が多くなったとはいえ、テラカオスを育てたのはらぁめんであると言っても過言ではない。
「ひと目見てわかった……あんたは四条貴音と同じく、ラーメンを愛してると……そんな人にラーメンとして食われるなら本望だ……」
「わかった、おまえで作ったらぁめんは残さず食べてやるから安心しろ」
「さ、最後に俺は……ラーメン三銃士、具の専門家……多木康、この名前を覚えていてくれよ……」
「ああ、忘れないさ……」
「ありが、とう―――」
混沌の歌姫の返答に満足し、彼女の手の中で多木は安らかに逝った……
【多木康@美味しんぼ 死亡確認】
「くッ……すまない。
私がもっと強く、そして早く駆けつけていればおまえを苦しませずに救うことだってできたハズだ……被爆はとても痛かっただろうに」
彼女は手遅れなほど、歪み狂いきっている。
それでも人々を救いたいという彼女の願いは本物であった。
途中の襲撃者をもっと早く倒していれば、ガオウライナーでもっと早く駆けつけていれば、多木は核で苦しむことなく救い出せたであろう、そう思うとテラカオスは力の至らなさを恥じた。
そして彼女の中の力への飢えが加速する。
「私はまだまだ弱い、全ての人々を救済するためにも、もっと強くならねば……!」
既にチート級レベルの参加者では相手にならない強さを持っているが、レストの件もあって、この程度の実力で満足も過信も彼女はしない。
自分はまだまだ弱く、なお強さを追い求めるべきだとテラカオスは確信したのだ。
「そのためにもまずは……」
手始めにテラカオスは遺言通りに多木の骸でらぁめんを作り出す。
擬似的な高速移動でらぁめんはすぐに完成した。
「いただきます。
……む?! これは……今までで最高のらぁめんだ!」
そして、頂いた。
ラーメン三銃士の血肉で作ったラーメンはテラカオスが感動で涙を零すほどの旨さであった。
耐性を持っているため、核汚染などなんのそのである。
「ごちそうさまでした……感謝するぞ多木、とても美味しいらぁめんだった。
それに旨いらぁめんに体が呼応するかのように、力が溢れてくる!」
加えて多木はテラカオス候補者。多木で作ったらぁめんを食らったテラカオスの力が増大するのは必然であり、完成にまた躍進した。
ラーメンは世界を救う……多木の所属していた日本ラーメン総合開発研究所の掲げていたスローガンは、らぁめんを愛する歪んだ救世主の力となったのだ。
「さて、救済の旅に戻ろうか」
いつまでもここで立ち往生してはいられない。
大阪では拳王連合が自分を待っている。待たせ過ぎは失礼というものだ。
そう思ったテラカオスはガオウライナーに戻り、コクピットのバイクに跨り、出発進行する。
「うおお!? 速い!!」
テラカオスが驚いたのは明らかに速度を増したガオウライナーである。
多木を食らって力を増したため、影響を受けていたガオウライナーも合わせて加速スピードが上昇したのだ。
速度は十傑衆走りの何倍も早く、静岡の樹海をあっという間に抜けてしまった。
この速度ならば多木救出のために途中で脱線した分の時間的ロスも十分に補えるだろう。
「脱線したことでむしろ、速くなったか。道草も無駄ではなかったな」
旨いらぁめんに力の上昇……得たものを考えれば、脱線は大正解であったとテラカオスは納得するのであった。
「景気づけに歌うぞ!」
電車で電車で電車で 暴! 暴! 食! 食! ♪
電車で電車で電車で 暴! 暴! 食! 食! ♪
電車で電車で電車で 暴! 暴! 食! 食! ♪
電車で電車で電車で 暴! 暴! 食! 食! ♪
これまた物騒な歌を垂れ流しつつ、西への電車旅行を再開するテラカオス・ディーヴァ。
速度を大幅に増したガオウライナーは、何事もなければ次の放送前には大阪に到達すると思われる。
【テラカオス・ディーヴァ@テラカオスバトルロワイアル十周目】
【状態】損傷なし、首輪解除、厨二病全開、火水土風木電聖闇核耐性(強)、薬物耐性(弱)、嗅覚と聴覚強化、ガオウライナーを操縦中
【装備】シンフォギア・天羽々斬?(異常に禍々しく変化)@戦姫絶唱シンフォギア?、ガオウライナーキバ@仮面ライダー電王
【道具】支給品一式 、スマホ
【思考】基本:世界をカオスにする
1:世界から全ての者を救い尽くす(喰い尽くす)
2:大阪へ向かい、拳王連合軍を救う(喰らう)
3:何故皆救済を拒む? まるで意味が分からんぞ?
4:私はまだまだ弱い、もっともっと強くならねば……!
※風鳴翼・佐村ガウスフレミング02・天海春香・はるかさんの能力を継承しました
※テラカオスとしては未完成のため、テラカオスバトルロワイアル十周目の死者の能力は現在使用不能、進化すれば使えるようになるかもしれません
※風鳴翼の容姿や人格を色濃く受け継いでいます、ただし、進化するにつれて失われる可能性があります
※ダルメシマンの人間の1京倍の嗅覚、ゼブラの聴覚と音操作能力を特に強く継承しました
※テラカオス候補者の一人である多木を食らった結果として力を増し、その影響でガオウライナーの速度が上昇しました
道中で何もなければ、次の放送までには大阪に到達できます
最終更新:2014年11月30日 09:35