「世界を守るため」フォレスト・セル殲滅を決定した第10期主催陣営。
多くの者が戦いの準備を進めていた。
九州ロボのメインルームでは、ジャック、紫、メフィラスがあーでもないこーでもないと、作戦を練り上げている。
「大量の狂信者が港区に集まり出している。
狂信者による三回目の都庁攻略作戦があると考えるべきか」
モニターには目視ではとても数え切れない数の狂信者がぞろぞろと港区に集まっていた。
本拠地のビックサイトからだけではない。
他県の、日本中からクラウザーさんを信望していた(または鞍替えした)狂信者が港区に集まっている。
「数だけで都庁に勝てるかは疑問だけど、私たちにとっては都合が良いわね」
「狂信者と挟撃する形でフォレスト・セルを殲滅、もしくは戦いで双方が疲弊した瞬間を狙って漁夫の利的にフォレスト・セルを撃破した方が得策でしょう」
狂信者が三度目の都庁襲撃作戦を企てているなら好都合。
九州ロボを取り戻した主催陣営でも真正面から都庁と戦うには危険なため、他方から別の勢力が攻めてくれれば、非常に戦いやすいのだ。
狂信者そのものも、大災害を防いだ後の日本には確実に邪魔になるため、都庁または主催の手で殲滅されても都合が良い。
「しかし、都庁や狂信者以外にも懸念材料がいくつかあるな……」
「拳王連合軍、イチリュウチーム、黒き獣ね」
考えの読めない拳王連合軍。
アナキンも潜伏しているイチリュウチーム。
この世界に取って絶対の敵である蒼の精霊、黒き獣。
今は横浜に留まっているが拳王連合軍がいつ、我らが主催含む他の勢力に挑んでくるかわからない。
それでフォレスト・セルを倒してくれるのならば嬉しいが、それは取らぬ狸の皮算用だろう。
イチリュウチームは純対主催チームであるが、都庁に騙され(または都庁自身もセルの危険に気づかぬまま)、都庁の味方になってしまう危険は多いにありうる。
アナキンだけでは止められるか怪しい上、そもそもアナキン自体も知らないまま、味方する可能性があるのだ。
そして沖縄の黒き獣。
どういうわけか沖縄から全く動く気配がないが、いつ動き出して本州に攻めて来るかわからない。
仮に気が変わって本州に攻め込もうものなら、蒼を纏っている以上
テラカオス以外の誰も黒き獣を止められないのだ。
「机上の空論的に話しますと、他はまだ融通が効くようにも感じられますが
黒き獣だけはイチリュウチームに捕らえられているテラカオス・ディーヴァぐらいしか対抗ができませんね」
「その貧乳歌姫も一度黒き獣に敗れて大きく弱体化している」
「だが、我らの手元にテラカオスがない。
どれだけ策を弄しても火力を有してもコイツだけはどうにもならん。
さりとて放置するわけにもいかんが、どうしようもないな……」
この盤上にとって例外中の例外、それが蒼を行使できる黒き獣なのだ。
対抗できるのは蒼を吸収できる体質のテラカオスのみ。
だが肝心のディーヴァはツバサに転生する際に弱体化し、サーシェスと安倍は既に死亡済み。
草加は候補者止まりで覚醒にはほど遠く、他は死亡または治癒されてしまった。
ユーノはテラカオスへの進化にリーチがかかっているが、ギムレーの内部にいるので生存は望み薄だ。
貴重な四条化細胞のカプセルはアナキンに渡してしまったし、主催陣営に即興でテラカオスを手に出来る手段はなかった。
「大変よ、みんな!」
そこへ九州ロボのファクターに戻ったココが、作戦会議中の三人に慌てたような声で呼びかけた。
彼女はセル撃滅作戦に役立つ情報を手に入れるために、ついさっきまでモニターと睨めっこをしていた。
「どうしたのココ?」
「今、情報が入ったんだけど、第四のテラカオスが覚醒したわ」
「!!」
「ユーノ・スクライアがとうとうテラカオスに至ったか」
「いえ……違うわ」
「なに?」
ジャックたちはユーノがテラカオスに進化したのだとばかり思っていたが、ココがそれを否定したことに目を丸くする。
「テラカオス化したのは彼と行動を共にしていた高町なのはの方よ。
ユーノの方は、突然テラカオス化がなくなったから、ディーヴァに治療されたのかもしれない」
「高町なのはって……彼女はどれだけストレスを与えてもテラカオス化しない陰性の参加者だったじゃない?」
「詳しい理由はわからないけど近くにアナキンもいたからおそらくは……」
「そうか、彼が四条化細胞のカプセルをなのはに与えたのか」
なのはのテラカオス化についてはアナキンが四条化細胞を入れたカプセルを彼女に飲ませたのだろうと予測する。
実際は違うのだが、今はそんなことはさして重要ではない。
大事なのは新しいテラカオスが生み出された事実である。
「イチリュウチームから離脱したところからして、単純な戦闘力は貧乳歌姫を凌駕しているみたいね。
ナノマシンから発信されたエントロピー計測値も大したものよ」
「それは良い……しかし、イチリュウチームから離脱した彼女は今、どこにいるのですか?」
テラカオスが生まれただけならココがこんなに焦る必要はない。
普段冷静な彼女が焦るのはそれだけの理由があるはず。
メフィラスはそう睨んだ。
「……なのは、そして彼女に囚われたユーノの現在地は伊豆諸島よ」
「なんですって!?」
「すぐに伊豆諸島基地にいるヤンとメディアに繋ぐんだ!」
部屋のモニターが、伊豆諸島基地に繋がる。
通信に出たのはメディアと、微妙に似合っていないシスの暗黒卿の服とヘルメットを着たヤンだ。
「二人共まだ無事か」
『ええ、まだ向こうはこちらに気づいてないみたい』
『いつかはどこかの勢力がここに攻め込んでくると思っていましたが、いや~まさかたった二人で乗り込んでくるとは思いませんでしたよ』
ヤンは飄々としているが、伊豆諸島基地は戦略的に意味がなくなっただけに主催の戦力は引き払っていた。
残っているのはサーヴァントであるヤンとメディア、雑用のクローンヤクザ数十人程度で、後はTIEファイター一機すら置いてない最小限の戦力だ。
テラカオスと化したなのはを相手にするにはどう考えても足りない。
「見つかれば戦闘になる可能性が高い。どうにか隠れてやり過ごせ」
『ええ、彼女らを刺激しないようにどうにか――』
その時、モニターの奥から爆音が響いた。
『……気づかれてしまったみたいね』
『あちゃー……ダメだったが。
仕方あるまい、例によって機密情報は全て破壊した後、迎撃行動に移ります』
どうやらなのはに感づかれてしまい、先制攻撃を受けたようだ。
「行けません! あなたたちの戦力ではタカがしれている! ジャック、すぐに救援を」
ヤンとメディアはサーヴァントとしての契約上、伊豆諸島から出られない。
魔力供給もできないので戦力的にも大したことはできない。
メフィラスはジャックに救援を頼むが、拒否されてしまう。
「ダメだ、今からでは間に合わん。犠牲になる戦力の見積もりを考えても伊豆諸島基地に救援を回すのは割に合わん」
「そんな!」
『残酷なようだけど、ジャックの判断は正しい。
伊豆諸島基地は定時放送を行うためのTVスタジオ程度の価値しかないからね』
メフィラスは不服であったが、現場にいるヤン側は本陣が戦力を回せない理由を理解していたため、覚悟をしていた。
ヤンとメディアは伊豆諸島で果てるつもりなのだ。
『まあメフィラスの気持ちはありがたいが、あなたたちにはまだ生きてもらわねば困る。
な~に、我々サーヴァントは誰しも一度は死んだ身だ。
死んだところであるべきところに帰るだけだよ』
『とはいえ、ただでは死にません。
せめてテラカオスの成長を促す薪ぐらいにはなりますわ』
『そうそう、ここにいる彼女と一緒にフォレスト・セルに関する攻撃プランを考えたんだ。作戦に役立てて欲しい』
『あと敵に立ち去った後にセイバーの模型が無事だったら回収しておいてね、力作だから』
「ヤン、メディア……」
これから死ぬ身でありながら、画面の中のヤンとメディアは笑っていた。
メフィラスから思わず声が漏れる。
『じゃあ、ジャック、ココ』
『あちら(冥府)で会いましょう』
「ええ」
「いつか必ずいく、待っていてくれ」
二人が迎撃に向かう映像を最後に、通信は途切れた。
同時に二人が考えたフォレスト・セル攻撃プランの概要がデータで転送された。
10分後
「くう……参ったね、クローンヤクザは3分持たずに全滅、我々も既にボロボロだ」
「むしろ、これだけの戦力で良く10分も持ったわ。さすがはコマンダー、魔術師ヤンと言われたことだけはある」
ヤンが口にした通り、基地にいたクローンヤクザは全滅済み。
二人のサーヴァントも既にボロボロであった。
伊豆諸島基地は一時は主催陣営の重要拠点だっただけに、侵入者を阻む罠や策が敷かれていた。
アナキンたちが去った後でもそれは機能し、裏切りの魔女メディアと銀河自由同盟の魔術師であるヤンの手によって一山いくらの参加者では突破できない要塞となっていた。
目の前の少女はメディアとヤンの罠を10分かからずに魔力のゴリ押し一つで突破してきたのだ。
テラカオス化、そして鬼である伊吹萃香の妖力を喰らい、魔力を増大させた魔法少女・高町なのは――またの名をテラカオス・リリカル。
「こんなところに隠れていたとは思わなかったわ、ダース・ベイダー!!
よくもユーノくんや私をこんな体に! フェイトちゃんと、ヴィヴィオの仇!」
地獄を支配する冥王の如く、ケモ耳魔法少女の表情は般若のように歪んでいた。
ヤンの今の姿はダース・ベイダーの格好にマスク、ボイスチェンジャーも外していないので、主催の顔とも言えるベイダー卿さながらである。
ベイダーはなのはの視点ではこの殺し合いを起こした憎っき存在であり、テラカオス化を誘発する瘴気をばらまき、親友と未来の娘を殺した元凶である。
幾多もの惨劇を殺し合いの中で味わったからこそ彼への憎しみはユーノ並、もしくはそれ以上であった。
ちなみに気絶していたユーノは戦闘に巻き込むと危険だったため、伊豆諸島の安全そうな洞穴に隠した。
(どうしてベイダー卿の服を着てきたの?)
(この姿のまま死ねばベイダー卿の死亡を偽装し、イチリュウチームにいるアナキンの安全を確保できると思って)
ヤンがベイダーの姿のまま戦いに挑んだのは、一重にベイダーの影武者として死ぬことで潜伏しているアナキンに目を向けさせないためだ。
少なくとも目の前のなのはにだけはアナキンの正体を悟らせないことに繋がる。
「絶対に殺してやる、殺してやるの!!」
目論見どおり、少女の殺意はヤンに向き、今まさに必殺の一撃を放たんとしている。
(元々、死ぬつもりで、テラカオスの成長を助けられるならと思って、このまま瞬殺だと成長の糧にもならんな。
せっかく死ぬなら、それじゃ面白くないな)
「メディア、アレを使う。余に合わせろ!」
テラカオスを成長させるのは殺し合いのストレス……すなわち死闘の中でしかありえない。
このまま簡単にやられてしまうと+にならないと思ったベイダーに扮したヤンは、策のためにキラキラ輝く粉のようなものをディパックの中からなのはに向けてバラ撒いた。
「粉!? こんなもの……」
『いけません! マスター!!』
なのはは構わずに敵に向けて魔法攻撃を行わんとするが、その瞬間、彼女の周囲で大爆発が起こった。
「ゼッフル粒子……敵であったキルヒアイスが得意とした戦法だ」
ゼッフル粒子とは、レーザーやビーム砲くらいの高温で発火・爆発する特殊粒子、爆弾のようなものだ。
撒かれた粒子がなのはの魔力に反応して爆発を起こしたのである。
「ゴホッゴホッ、だけどこんな目くらましなんて!!」
テラカオスに進化する前のなのはならまだしも、今のなのはの防御力の前ではかすり傷一つつけることもできない。
僅かな時間の攪乱で精一杯であった。
「いや、目くらましで十分だ、メディア!!」
「破戒すべき全ての符(ルールブレイカー)!!」
しかしなのはが爆炎で目がくらんでいる瞬間に、メディアが歪な形状の剣を手に持って吶喊し、なのはを斬りつける。
彼女が手に持っていたのはクロエがルルーシュの絶対尊守のギアスを破戒した者と同じ……というよりこちらがオリジナルの魔法殺しの刃である。
そしてその刃が『彼女』を殺した。
一閃の後、なのはの甲冑が解除され、豊満な裸体をヤンやメディアに晒した。
「あ、ああ……」
『マ、ス、ター…――』
「レイジングハートッ!?」
破戒されたのは高町なのはの愛杖にして親友の一人とも言えたレイジングハート。
メディアの刃はなのは自身ではなくレイジングハートに振るわれ、宝具ならぬデバイスである彼女を破壊したのだ。
こうなるとレイジングハートは修復不能、ただ赤い宝石として地面に落ち、そして粉々に砕け散った。
(できればユーノ・スクライアの方が効果的だったが近くにいないなら仕方あるまい。
可哀想だが世界のためにも犠牲になってもらうよレイジングハート……)
「レイジングハートまで……いくつ私の大切なものを奪ったらあなたたちは気が済むのッ!!!
ウオオオオオオオオオオオオーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーッ!!!」
なのはがもう一人の親友の死に叫ぶと、彼女の憎しみの心に呼応するように獣化が始まった。
ヤンの目論見通り、テラカオスの成長は更に進行したのだ。
それもレイジングハートによる魔法少女への変身が足枷になるレベルまで。
サーヴァントたちはそれを肌で感じていた。
「コマンダー……」
なのはが巨大フェレット似の怪物になった瞬間、メディアの肉体は爪のひと振りでバラバラになり、肉片を地面に撒き散らしたあと、魔力として消えていった。
彼女は殺される寸前に振り返ってヤンと視線を合わせたが、これから殺されることを理解していながらも、やり遂げたような微笑み顔を向けていた気がした。
そして、ヤンも完全に怪物となったなのはが放った魔力の弾丸で腹をえぐられる。
腹に風穴が空いたヤンの口から血の塊が吐き出された。
「ぐわッ!」
「シネェ、ベイダァーーーーーーッ!!!」
「やれやれ……」
急接近したなのはは爪の一撃でヤンにトドメを刺そうとする。
「そこまでです!」
瞬間、なのはとヤンは照明に照らされ、動きを止めた。
気がつくと伊豆諸島にはいなかった、主催の兵士たちに囲まれていた。
その兵隊の中心にいたのがメフィラス星人と八雲紫であった。
それだけならなのはが手を止める理由にはならず、これだけの戦力ならばなのは単体での殲滅も容易であった。
「そのまま暴れても良いけど……ここにいる彼が死ぬことになるわよ」
「な、のは……」
「ユーノクンッ!?」
洞穴に隠したハズのユーノは引きずりだされ、主催に捕まって人質となっていた。
防御面では最高クラスの魔術師であるユーノであるが、それはデバイスがあればの話。
丸腰状態の彼が人間より遥かに強い宇宙人や妖怪に勝てる道理はない。
「動かず、できるものなら怪物化を解いてもらいたい。
流石にあなたの魔法弾や爪より私たちの攻撃が彼を貫く方が早い。
もし従えないのであれば、こちらの彼には死んでいただく」
メフィラス星人はあくまで紳士的に、なのはに降伏勧告をする。
「ダメだ、なのは! 僕に構わず……」
「ダメ……ユーノくんが死んだら私生きていけない……」
「なのは!」
ユーノの言葉を聞けず、なのはは怪物化を解いた。
恋人の身柄を最優先にしたのだ。
そして紫はなのはが変身を解いて、元の美女の姿になったのと同時に二人に首輪をつけた。
「特別性の首輪よ、狸組の連中が見つけた方法では絶対に取ることはできないわ。
片方が逆らった瞬間、二人共は死ぬことになるわ」
「くッ……」
ユーノとなのはにとっては屈辱的敗北であった。
多くの者を不幸に巻き込んだ存在に再び首輪をつけられつつも、今度は逆らうことも許されなくなったのだ。
「僕となのはをどうするつもりだ……!」
「何か勘違いしているようだけど、私たちはあなたたちを迎えに来たのよ」
「なに?」
紫の言葉にユーノとなのはは驚く。
「私たちはあなたたちをスカウトしにきたのよ、我々主催陣営プロジェクト・テラカオスの仲間にね」
「どういうことなの?」
「あなたたちも知らない、この世界と殺し合いの真実……それも教えてあげる。
さあ、生きたいのならば知りたいのならば、このどこでもドアに入って……ついでにずっと裸じゃ寒いでしょうから服も一式ずつ容易したわ」
なのはとユーノはを互いに手を握りあった後に幾人かの主催兵士と共にドアの中への入っていった。
逆らえば死しかなく、真実を知り主催の目的を探るチャンスでもあったため、二人に残された道は進むしかなかった。
九州ロボへ連行された二人の参加者を尻目に、メフィラスは傷を負い倒れたヤンの下へ駆け寄っていた。
「救援はありがたいが、少し遅かったね。
この傷じゃとても助かりそうにないな……」
「すみません、準備やジャックを説得するのに時間がかかってしまって……」
「いいんだ……」
ヤンが負わさた怪我は致命傷であり、もう数分も生きてはいられない。
にも関わらず、ヤンは余裕そうな口調でメフィラスに返す。
「座に帰る前に聞きたいことがある。
……なのはとユーノを主催陣営にスカウトするって、誰の発案だい?」
「私です」
「君か……なるほど、よく考えたね」
テラカオスは蒼から世界を救う力があるとはいえ、基本的に制御不能。
以前の貧乳歌姫、サーシェス、安倍がそれを証明している。
ユーノが絡むとなのははしばらく正気に戻るようだが、それもいつまで続くかわからない。
理性を保ったままテラカオスであり続けるツバサが例外中の例外であったのだ。
そんな危険な存在をあえて手元に置こうとする意味は――?
「――テラカオスとなったなのはと、沖縄の黒き獣とぶつけるつもりだね?」
「さすが、魔術師ヤン、もう考えを読まれましたか」
これからフォレスト・セルを討伐し、救済の予言を完遂した上でテラカオスを完成させねばならないのにシャドウだったもの――黒き獣は大きな障害だ。
その理由は拳王軍や狂信者よりも融通がきかず、どれだけ強かろうともテラカオス以外は蒼の汚染により問答無用でやられてしまうことになる。
だがテラカオス・ディーヴァは敗れてしまった。
黒き獣を止める手段はないと思われた。
そこへ盤上にテラカオス・リリカル(なのは)の存在が現れる。
彼女は歌姫以上のエントロピーを持ち、かつユーノから受け継いだ魔力反射能力を持っているらしく、ディーヴァ以上に黒き獣への勝ち筋が見えるのだ。
最悪、リリカルが敗れてもツバサは残り、逆にツバサが殺し合いの中で死んでもリリカルが残る可能性も出てくるのだ。
両方生き残ったら戦い合わせてどちらかを完成に導く。
「だがどうやって説得するつもりだい?
真実を教えると言っても、少なくともなのはの方は生き残れないよ。
彼女自身はもちろん、ユーノの方がそれを認められるかな?」
テラカオスは暴走した源泉から莫大な蒼を吸収した後、自身が世界の驚異とならないために自壊するようナノマシンにプログラミングされている。
テラカオスになったら最終的には助からないのだ。
依存と言えるまでに愛し合ってるなのはとユーノが事実を許容できるとはとても思えない。
「真実は教えますが、同時に嘘も教えます」
「具体的には?」
「計画の中にある、テラカオスに自殺プログラムがある点は隠蔽。助かる可能性を見せる。
エックスの遺した記録についても、テラカオスゼロが大災害を止めて散ったのではなく、後の騒乱で死んだことにしました」
なのはとユーノに改竄した計画と古代の記録を見せることで、あたかもテラカオス化しても助かる見込みがあるように見せかけるのだ。
希望が見えてくればこちらの指示にも従いやすくなるだろう。
「メフィラス、良い死に方はできそうにないね」
「尊き人類と世界を守る……その覚悟の上です」
悪質とまで言われたメフィラス星人のやり方と、強い覚悟にヤンはマスクの下で苦笑する。
その時、ヤンは自身の力が急速に抜けていく感覚が襲った。
身に覚えがある感覚だ。
「お……っと……お迎えがきたようだ……」
「ヤン提督…」
「穴が空いてしまったが…ベイダー卿のマスクとスーツはお返しする…
放送はモブ兵士にでも着せて……続けたまえ……」
アイコンタクトで後は任せたという視線をメフィラス星人に送り、コマンダーことヤン・ウェンリーは光となって消えた。
人間から見ると表情がわかりづらいメフィラス星人と、人間に近い見た目だが特に悲しい表情は見せてないように見える八雲紫。
しかし、ヤンやメディアを喪った感情に関しては、紫の手にセイバーの模型が握られていたことと、メフィラスが譲られた黒づくめの衣装をギュッと握り締めていたことが答えであろう……
「うッ……」
「ここは……」
「ようこそ、我らが主催陣営へ。ここは九州ロボの中だ」
なのはとユーノの二人がどこでもドアを抜けた先は九州ロボの格納庫。
そしてはやてより教えられた五大幹部の生き残り、ジャック・Oがいた。
ジャックの横には一台のTVが用意され、それは対主催二人にとって最も欲しい情報が映し出されていた……
なのはが最終的に死なねばならないという事実を除いて。
【ヤン・ウェンリー@銀河英雄伝説 死亡確認】
【メディア@Fateシリーズ 死亡確認】
【主催共通】
※予言の真実や古代に起きた出来事を知りました
※予言に必要な鎮魂歌を得ました
九州ロボがミヤザキ産の器足り得る巨像であると知りました
手元にはありませんが勇者が『ツバサ』、巫女が翔鶴とまどか、最良の九人が野球チームだと確信しました
※都庁同盟軍が予言や蒼、フォレスト・セルの罠について知っていることに気づいていません
※カオスロワちゃんねる管理人の存在にも気づいておらず、自分たちの手で掲示板を支配していると思い込んでいます
【ジャック・O@ARMORED CORE LAST RAVEN】
【状態】リンクスに改造
【装備】フォックスアイ(ネクストに魔改造)@ARMORED CORE、拳銃
【道具】ヒトマキナ・MS・TIEファイター×100、オーバードウェポン一式、古代のメモリーチップ
【思考】基本:世界滅亡を阻止するためにテラカオスを成長させ完成に導く計画を遂行する
0:都庁にいるフォレスト・セルを撃滅する作戦を立てる
1:0の前に(改竄を加えた)プロジェクトテラカオスとエックスの記憶を見せて
ユーノ、なのはを我々の手駒に加える
2:計画のために殺し合いを促進させ、計画の邪魔をするものは抹殺する
3:アナキンの回収は後回し、後で何らかの方法での情報共有を行いたい
4:フォレスト・セルの撃滅が終わったら残滓(ツバサ)と翔鶴も回収したい
鎮魂歌に最適な歌い手も見つけたい
【ココ・ヘクマティアル@ヨルムンガンド】
【状態】健康、九州ロボのファクター、ショタコン
【装備】九州ロボ、ライトセーバー@STAR WARS、拳銃
【道具】商品(兵器)、、ダークスパーク@ウルトラマンギン、スパークドールズ(ダークザギ)、スパークドールズ(八坂真尋)、モブ兵士×950、
主催倉庫から持ち出した無数の支給品、力を失ったドラゴンボール
【思考】基本:ヨナ達を奪った大災害を防ぐべくテラカオスを成長させ完成に導く計画を遂行する
0:都庁にいるフォレスト・セルを撃滅する作戦を立てる
1:計画のために殺し合いを促進させ、計画の邪魔をするものは撃つ
2:不足の事態に備えて予備のテラカオスを作り出すことも念頭に入れる
3:真尋キュンprpr(死んだニャル子の分も愛でてあげる)
4:ヤン、メディア……
※スパークドールズ化した八坂真尋、ユーノを元に戻すにはダークスパークもしくはギンガスパークが必要です
【メフィラス星人@ウルトラマン】
【状態】健康
【装備】なし
【道具】支給品一式、タイム風呂敷、ビックライト、ダース・ベイダーの服とヘルメット、ボイスチェンジャー
【思考】
基本:アナキン達に従い、世界滅亡を防ぐ
0:改竄を加えたプロジェクトテラカオスとエックスの記憶を見せてユーノ、なのはを仲間に加える
1:尊い地球人が死ぬのは不本意だが、全滅回避のために多少の犠牲は止むなしと考えている
2:なるべく暴力は使いたくない
3:ところで遺跡の前のバサルモスの死体は結局なんだったのでしょう?
4:ヤンさんとメディアさんの犠牲は無駄にはしませんよ……!
※ユーノとなのはに見せるプロジェクトテラカオスの全容とエックスの記憶は
完成したテラカオスの結末が生きている形に変わります
【八雲紫@東方Project】
【状態】健康
【装備】傘、扇子、スペルカード@東方Project
【道具】ソロモンの指輪、仙豆×55@ドラゴンボール、ネビュラスチームガン@仮面ライダービルド、ギアエンジン@仮面ライダービルド、セイバーの手作り模型
【思考】基本:幻想郷を守る為に主催を手伝う。
0:都庁にいるフォレスト・セルを撃滅する作戦を立てる
1:どのような事をしても幻想郷を守る
2:仲間と認めた存在の犠牲を無駄にはしない
※境界を操る能力に制限がかかっています
【テラカオス・リリカル(元 高町なのは)@魔法少女リリカルなのは?】
【状態】19歳の身体、ケモ耳、すごい罪悪感、テラカオス完成度50%
一時的に正気を取り戻している、特別性の首輪
【装備】千年タウク@遊戯王
【道具】なし
【思考】基本:ユーノの安全を最優先
0:ユーノくんの身が危ないので今は主催に従う
1:ユーノを傷つけたギムレーは信用しない
イチリュウチームに戻りたくない
2:レイジングハートまで失ってしまった……
※千年タウクの効果によって、高町ヴィヴィオの存在と日本に世界を襲った大災害が起こる未来を知っています
※ユーノの精液(四条化細胞+キングストーンの一部の力)を全身で受けた結果、テラカオス化汚染が譲渡されテラカオス候補者に。
さらに風鳴翼の右腕を食べたことで完全にテラカオス化しました。
特効薬でもフォレスト・セルやツバサの治療でも治せません。
※テラカオス化したユーノから受け継いだ能力として
あらゆる攻撃を防いでエネルギーを吸収し、威力を数倍にして返す魔力の塊を発射できます
ただしほぼ暴走状態に陥っており、ユーノ以外の敵味方に関係なく襲い掛かります
またTCを扱うシャドウの危険を本能的に察知できるようになりました
※ユーノを通してツバサから奪ったキングストーンの能力として「ゲル化」ができるようになりました
「ロボ化」は不明
【ユーノ・スクライア@魔法少女リリカルなのは】
【状態】疲労(大)、19歳の身体、特別性の首輪
【装備】なし
【道具】なし
【思考】基本:大災害による世界滅亡を防ぐ……?
0:なのはの身が危ないので今は主催に従う
1:全てにおいてなのはの安全を優先する
2:なのはを絶対に護るためにも、もっと力が欲しい
3:救済の予言の謎を解く
4:野田総理の死の原因を探りたい
5:いかなる理由があってもなのはを悲しませた主催者たちは絶対に許したくないが……クソッ!
※タイムふろしきを使ったので、19歳の肉体に成長しました
※PSP版の技が使えます
※TC値と救済の予言の内容を知りました
※特効薬を使ったことでユーノ自身のテラカオス化は完全に浄化されました。
最終更新:2019年06月13日 22:53