日が昇る。
地平線の彼方からゆっくりと太陽が顔を出す。
血塗られた日本列島を明るく照らしだす日の光りは、暗く沈んだ人々の顔を白く染めあげる。
朝の景色はいつもと変わらない。
だというのに、どうしてこの国は一夜にしてここまでの変貌を遂げてしまったのだろう。
頭頂部に毛が一本だけ生えた禿頭の老人。磯野波平は、今の日本の有様を見て深くため息をついた。
「全く、こんなろくでもないことを考えた奴には、たっぷりと説教をしてやらんとな」
こんなことが続けば、間違いなく日本は滅びてしまうだろう。
手遅れになる前に主催者を説得して殺し合いを止めさせなければいけない。
日本を正しい道へと導く。これは国民としての義務。
そしてこの行動は、国の何処かに居る自分の家族を守ることにも繋がる。
つまりこれは、一家を支える大黒柱としての義務でもある。
「『国をあるべき姿に戻す』。『家族も守る』。両方やらなきゃいけないのが大黒柱の辛い所だな」
波平は苦笑しながら呟いた。
「キャー! 助けてー!」
突然、絹を裂くような女性の悲鳴が街中に響いた。
なんだか投げやりな悲鳴である。
「いかん! こうしてはおれん!」
こんな馬鹿げた殺し合いに乗った奴が、誰かを襲っているのかもしれない。
そんなことをさせてたまるか。まずはそいつから説教をしてやろう。
波平は全速力で走りだした。
波平が現場に着いたとき、そこには二人の人間が居た。
一人は制服姿の女子高生。
もう一人は仮面を着けた妙な男だった。
女子高生の方は、心底脅えた様子で尻餅をつきながらも懸命に仮面の男から離れようとしている。
対する仮面の男は、全身から殺気を漲らせながら女子高生へと歩を進めていた。
「女子高生は死ね!」
そして、おもむろに片手を振り上げると、女子高生の頭に手刀を叩き込もうと全力で手を振り下ろした。
たがが手刀などと侮ってはならない。
この手刀は長年に渡って強いたげられてきた男の魂の一撃だ。
人間の頭蓋骨ごとき軽々と粉砕してみせるだろう。
波平はそれを瞬時に悟る。
「ばっかもーん! やめんかー!」
すんでの所で、波平が後ろから仮面の男を羽交い締めにする。
手刀は女子高生に届くことなく空を切るだけに終わる。
「くっ! 離せ!」
「暴れるんじゃない! そこのお嬢さん、ここはわしがなんとかするから逃げなさい!」
波平が男を抑えながらも、女子高生に逃げるように促す。
しかし、女子高生は既に逃げた後だった。
逃げ足が早いこと早いこと。
「くそ! 逃がしてたまるか!」
仮面の男は、波平を振りほどこうと必死で抵抗する。
波平は男を追いかけさせてたまるかと、しっかりと男の体にしがみつく。
お互いに一歩も譲らないといったところか。
だが、歳老いた波平のほうが限界に達するのが早かった。
あっというまに形勢は逆転。
波平を引きはがすことに成功した仮面の男は、獲物を追う豹のごとく駆け出す。
「ふははは! 逃がさん、逃がさんぞ!」
「こら待てー!」
高い笑いを上げながら走る仮面の男。
それを捕まえようとする波平。
なんとも不毛な鬼ごっこが今始まった。
ちなみに逃げた女子高生――西園寺世界は、逃げる途中で誰かが仕掛けた地雷を踏んで死んだ。
スイーツ(笑)
【一日目 朝/東京都のどっかそこらへん】
【磯野波平@
サザエさん】
[状態]:健康
[装備]:不明
[道具]:支給品一式
[思考]:
1:仮面の男(ハクオロ)を捕まえて説教する。
2:主催者に説教をする。
【ハクオロ@
うたわれるもの】
[状態]:キャラ崩壊
[装備]:マンハンター証明書@ランス6ゼス崩壊
[道具]:全世界女子高生名鑑@カオスロワ、他いろいろ
[思考]
1:逃げた女子高生を追う
2:女子高生を殺す
3:他の参加者に対しては普通
【西園寺世界@スクールデイズ 死亡確認】
最終更新:2007年12月02日 13:17