「おのれ、我らの神聖なる地がなんという惨状か」
いまだ殺し合いが続いている日本の片隅、大きな神社の広い境内。そこに、鎧兜姿で佇む一人の侍がいた。
この関東最古の神社に縁の英雄の一人、源頼朝である。
「確かに神仏の力の衰えたこの末法の世で、若人達に自発的に神へ参詣する機会を与えたことは評価しよう。
また、人が集まることで回りに暮らす民が豊かになるのも大変喜ばしい。しかし……しかし……」
頼朝は、そこに飾られている沢山の絵馬を見て刀も抜かんばかりに怒りを露にした。
「神聖なる絵馬に、『こなたは俺の嫁』などとたわけたことを書きおって!! こうなったら……」
頼朝は懐から筆を取り出すと、新しい絵馬を手に取った。
【北条政子は俺の嫁】
「ふむ。これでいい」
頼朝は満足し、その絵馬を一番目立つところに飾った。よく見ると、他にも『静御前は俺の嫁』『乱丸は俺の婿』などといった絵馬もある。
流石は歴代の英雄に崇敬された神社。彼らもきっとオタ絵馬に触発されたのだろう。
「さて、してこれからどうするべきか」
いまだ殺し合いは続いている。頼朝は、関東の武士の棟梁として、このような愚行を行う首魁を打ち滅ぼすつもりでいた。
それには兵がいる。自分の才覚があれば、十分な数の兵さえいれば敵の主将と会い争っても楽に勝てる自身がある。
だが今は自分が生きていた時代とは何もかもが違う。鎌倉幕府どころか武士さえもない。
主君のために命を投げ打とうとする者など容易には見つかるまい。
「挙句、絵馬に『俺の嫁』か……まさに世も末だ」
頼朝が深いため息をついた時だった。
「甲冑のコスプレ……アリっす!! 本当なら女の子のほうがいいんですけど、これはこれで!!」
突然眼鏡の女子高生がもの凄い勢いで走ってきたかと思うと、頼朝の着ている鎧や兜に勝手に触り始めた。
「ひかえい、無礼者!! 我こそは……」
頼朝は咄嗟に、この時代でもっとも通りが良いであろう名を名乗る。
「鎌倉幕府初代将軍、源頼朝なるぞ!!」
「頼朝……」
少女は顎に手を当てて何やら悩んでいた。そして突然、
「やっぱり頼朝×義経が基本ッスよね!! 義経の誘い受けで!!」
「なんと!!」
「でも北条義政×頼朝も捨てがたいッスね~。あと、幼少期限定で清盛×頼朝も……
でみ基本はやっぱ義経総受けッスよね。頼朝さんは鬼畜攻めですかね?」
「えええええい!! 黙れ馬鹿者、切り捨てるぞ!!」
少女のおぞましい妄想は、歴戦の頼朝すら戦慄させるものだった。
「あれ、それよりも弱気攻めのほうがいいですか?」
「違うわ!! 俺の嫁は政子だけじゃあ!!」
【一日目・午後五時/埼玉県鷲宮神社】
【源頼朝@歴史】
[状態]健康
[装備]生前の武装一式
[所持品]支給品一式
[思考]
1:「兵」を集め、主催者に合戦を挑む
2:目の前の眼鏡の女を黙らせる
3:北条政子は俺の嫁
※この時代に関する基礎的な知識は持っています(笛糸のサーヴァント
みたいなもの)
【田村ひより@らき☆すた】
[状態]錯乱、現実逃避
[装備]少女セクト
[所持品]支給品一式
[思考]
1:色んなカップリングで妄想を膨らませる
2:ツンデレコンビを捕まえて友人を生き返らせる
※放送で何人もの友人達の死を聞かされたため、いつにも増して頭がおかしいです
最終更新:2008年01月11日 16:49