フラウの田代砲で吹き飛ばされた>>
やおいは、何とか気絶しないですんでいた。
「痛っ……!」
痛みが脳に覚醒を促していて、それはまだ生きている証でもある。
痛みすら感じなくなってしまえばそれでお終いなのだから。
とは言えども痛みは凄まじい。
もし後ろの大臣がクッションになっていなかったらどうなっていたかは分からない。
もっとも>>やおいは大臣がクッションになっていた事など知らないのだが。
その大臣は遥か遠くへ吹っ飛んでしまったのか>>やおいの近くには姿が見えない。
大臣にとっては不幸中の幸いとも言えるだろう。
もし>>やおいに見つかってしまったら、危篤の身体を押してでも大臣を犯しただろうから。
「……これは、流石に…………やば、い……な」
やおいは自分の身体の様子を見てそう呟いた。
全身打撲に切り傷もある。
「……終わる、のか? まだ、ぜん……っぜん、犯って、ない……のにっ! がはっ……!」
咳とともに血の塊が吐き出される。
内臓の方にも傷がついてしまったのだろう。
鋭い痛みが>>やおいの身体中に響き渡り苦悶の表情を浮かべる。
「なんっ……なんだよっ!」
両目からは涙を流し、動く事も敵わないのか仰向けになりながら空に向かって叫ぶ。
「なんでこんな目にっ…………くそっ……くそおおおおおおおおおおお!!!!!」
始めはただ感想を書いただけだった。
ちょっとしたネタに突っ込むという、こういうスレではよくある感想だ。
『捨てキャラかよww』
ただその一行の取りとめもない感想のはずだった。
だけどそこは、そんなちょっとした事も許されないのか。
それともただの神の気まぐれなのか。
そんな事はどうでもいいけど、兎に角彼は突然殺し合いの場にいたのだ。
前触れもなく、唐突に。
いや、前触れというのならあっただろう。
何しろ原因となる感想を書いたSSが、まさしく『感想を書いた人間がロワに参加させられる』SSだったのだから。
だけど、だからといって、実際に感想を書いただけで参加させられるなど誰が思うだろうか。
やおいは感想を書いたことを悔やみ、それでも死にたくない一心で少女を殺し、男を掘りまくった。
その代償が来たのだろう。死にたくないためとは言え命を奪い去った事には変わりが無い。
何かを奪うのなら、奪い返される事も覚悟しなくてはならない。
殺したのなら殺される覚悟を負わなければならない。
掘りはする。掘られるのも構わなかっただろう。それは>>やおいの趣味なのだから。
だけど命のやり取りについてのそれは、突然殺し合いに巻き込まれた>>やおいには備わっていなかった。
やおいを責めるのは酷というものだろう。
だけど人を殺してしまった>>やおいが命を奪われてしまうのもそれは仕方がない事だった。
そして>>やおいの命を奪おうとする死神が一歩一歩、音を立てて近づいてくる。
「そこな雑種、貴様の事だ」
金色に光り輝く死神はつまらなそうに>>やおいを一瞥する。
やおいはその男のオーラに呑み込まれ一言も発する事ができない。
ただその表情が絶望の色に染まっていた。
「雑種、貴様の行為見ていたぞ。
王の御前でそのような下衆た行為に勤しむとはなんたる無礼。
我を不愉快にさせた所業万死に値する」
金色の男は不愉快な顔をして>>やおいにそう言った。
やおいは動かない。ただ恐怖に震えていた。
沈黙が辺りを支配する。
「俺は―――」
「黙れ雑種。我は貴様に発言を許していない」
やっとの事で開いた口を、すぐに金色の男が閉じさせる。
その一言により>>やおいの顔は殊更青くなっていく。
血が足りなくなってきたというのもあるのだろう。
その上恐怖により汗も尿もだらだらと流れ出ていく。
血が体温が、命をつかさどる大切な要素が次々と>>やおいの身体から離れていく。
殺し合いに巻き込まれた時も、ゆたかに殺されそうになった時も感じなかった濃厚な死の気配。
誰が見てももはや助からないだろという事はわかる。
自分の身体なのだから>>やおいにもそれは分かっていた。
だけど>>やおいにも心残りがあった。
生んでくれた両親。いつも一緒にいる腐れ縁。愚痴を聞いてくれる飼い犬。
誰にでもいるであろう大事な人達だ。
そして何より――――――
「……し……ね…………」
「ん? 何か言ったか雑種」
身体中から糞尿を筆頭とした色々なものを垂れ流している>>やおいを見て、金色の男は嘲りながら聞き返した。
「全然犯したりねぇって言ったんだよ、金ぴか野郎ォォォォォォォォォォォォォォ!!!!!!!!」
やおいは渾身の力を込めて立ち上がり金色の男に向かっていく。
まさか動けるとは思ってもいなかったのだろう、男は咄嗟の事に反応ができないでいた。
金色の男の言葉と同時に後方の空間が捻じ曲がり、そこから大小様々な武器が顔を覗かせる。
しかしそれを見てなお>>やおいは足を止めずに男に走りよっていく。
男は数々の財宝を放つが間に合わない。
「よもや貴様そこま――――アッー!」
◆ ◆ ◆ ◆ ◆
やおいは倒れ付した金色の男を見下ろして呆然としている。
「俺、勝ったのか……」
やおいが気付かないうちに怪我は全快していた。
でも、そんなの関係ねぇ!の掛け声と同時に、傷なんか関係ないかのようにかききえたのだが、それは知る由もない。
金色の男の姿が光に包まれて消えていく。
その現象も相まって>>やおいは自身の勝利を信じられないでいた。
ただ夢中で、策もなく我武者羅に突進しただけだった。
だから自分の得意技のように瞬殺されて終わるだろうと思っていたのだ。
「何をしている、我に勝ったのだぞ? もっと誇らんか」
男の声に>>やおいは挙動不審に辺りを見回す。
すると>>やおいの直ぐ後ろに金色の男の姿が見えた。
「やややややっぱ、ゆゆゆ夢だったのかあああああああ!」
やおいはくずおれる。
「参加者としての我は貴様に殺された。
今ここにいる我は貴様のサーヴァントとしての我だ」
「へっ……」
その発言に疑問の声をあげる。
「貴様が奪ったのは貴様のような雑種が手にするもおこがましい、至高の穴であるぞ。
だから返せ――――――それは、我のだ。
なに、貴様が優勝した時の願いとして、我の尻を処女に戻してもらうように願えばそれでいい。
それまでの監視だ」
「そ……そんな」
やおいに先程とは別の絶望が襲い掛かった。
「べ、別に貴様に惚れた訳じゃないんだからね!
ただ我のお尻の穴の処女が大事なんだからっ!」
やおいはその言葉にちょっとキュンとしてしまうのであった。
【一日目 午後七時/埼玉県陵桜高校】
【>>やおい@現実】
[状態]:ゆたかの返り血がついています
[武装]:
チェーンソー(ゆたかからルート)、ギルガメッシュ
[所持品]:支給品一式、しんのすけの上半身右側 (ゆたかからルート)
[思考]:
基本:名前に忠実にやおい的な行動をとる。
1:ギル……やばすギルw
2:メスとのプレイなんて嫌だ
3:男を犯しつくすまで殺し合いを止めさせない
4:ツンデレコンビを捕らえて願いをかなえるのもいいかも
※【特殊能力・でも、そんなの関係ねぇ!】
あらゆる事象を関係無くす事ができる
【ギルガメッシュ@Fate/stay night 死亡確認】
最終更新:2008年01月20日 11:40