「ああもう!! なんでこんなところで動けなくなっちゃうのよ!!」
千葉県の某夢の国の入り口ゲート前で、一匹のドラゴンが腹立たしそうに叫んでいた。
やっと某夢の国にまで辿りつき、いよいよ会場内に突入しようとした途端に流れてきた
『
柊かがみ、秘湯混浴刑事エバラ。ついでに太公望、動くな!』
という放送を聞いた途端、どういうわけか体が全く動かなくなってしまったのだ。
「ここに6/がいるかもしれないってのに……!!」
「まあまあ、落ち着きなよかがみちゃん」
「せやせや。こんな時こそ美味いメシでも喰って落ち着く。これ、エチケットやで~!!」
グッチさんとエチケット爺さんは、機嫌を悪くしたかがみの火で焼き殺されてはたまらないので必死に宥めにかかった。
「うう……そうよね、折角食事禁止ルールも無くなったんだし。何か食べないとお腹が空いて仕方が無いわ。
何かあるの?」
「それが、僕達の支給品に入ってた食料はもう残ってないんだよねえ。ダイヤさんが初日に全部食べちゃったから。
そうだジャーニー、その辺で何か探してきてくれない?」
「ええ~、僕がああ?」
納得いかない顔をするジャーニー。こんな時に単独行動なんて誰でもイヤだろう。
「何よー!! それくらいちゃっちゃと行ってくればいいじゃない!!」
かがみはなかなか6/に会えないのでイラついていた。
「言っとくけど6/だったらそれくらいすぐにやってくれたわ!!」
それを聞いて、ジャーニーから迷いが消えた。
単独行動の危険さも、かがみの評価を上げられるという見返りと比べればいかほどのものだというのか。
「待ってて下さい!! すぐに探してきますから!!」
「あ、ジャーニー、そんなに慌てて……」
グッチさんの制止も聞かず、ジャーニーは走り始めた。
(絶対にかがみさんに気に入られなくちゃいけないんだ!! かがみさんが一番喜ぶ食料ってなんだろう?
そうだ、かがみさんはダイヤさんを食べていた……人間の肉が一番いいんだ、きっと!!)
某夢の国内部には、某世界的に有名なネズミのグッズなどを売っている店が数多くある。
一回の来園でその全てを回るのは不可能だろう。
その一つ、主にお土産用の菓子などを売っている売店に四人の一家が揃っていた。
一度全滅したものの老賢者の魔法で復活した、柊ただお・柊みき・柊いのり・柊まつりの四人である。
奇跡的に合流できたとは言え、嬉しいことだけでは無かった。
放送ではつかさが呼ばれていたし、かがみは主催者に名指しで捕獲対象に指定されている。
そのかがみを助けるには、四重のプロテクトがかかっている首輪を解除しないといけないらしい。
「一体、どうすればいいんだ……」
「放送では、アニロワとかギャルゲロワとか言ってたけど、何のことだかさっぱりね」
こうしている間にもかがみの身に危険が迫っているかもしれない。
そう思うといても立ってもいられなかったが、何をすればいいのかもわからないというのが実情だった。
「ねえ、とりあえずパソコンで調べてみない? 何かわかるかもしれないし」
まつりは支給品の中にあったノートパソコンを開いてインターネットに接続した。
家族三人が後ろで見守る中、検索サイトで『アニロワ』『ギャルゲロワ』『漫画ロワ』などで検索をかける。
するとすぐにそれらしいサイトが出てきた。しかし……
「……ダメみたいね」
「どういうこと?」
「アクセスが禁止されてるのよ。多分主催者の圧力で、ね」
いのりが気落ちした顔で説明した。
その後、巨大掲示板サイトなどで情報を探してみた。殺し合いに関する多くの情報が集まっている。
が、首輪の解除に関する情報だけは全て削除されていた。
「そんな……これじゃあどうしようもないじゃない」
再び四人の間に重苦しい沈黙が流れた。
掲示板にはかがみと6/という男の居場所を特定しようとする人間からの書き込みが溢れていた。
遠からず、この中の誰かがかがみ達を捕まえてしまうかもしれない。そうなったら……
その後のことは考えたくもない。
「……ちょっと待って。このパソコンはひょっとして……」
「どうしたの、まつり?」
「
ごめん、ちょっと黙ってて!! だとしたらもしかして……」
突如ノートパソコンのマウスを震える手つきで動かし始めたまつり。
このパソコンは彼女にとっては見覚えのあるものだった。
そして、記憶の奥底に僅かに残っていた記憶があったのだ。
確か妹が前に『アニメや漫画のキャラが殺し合いをする小説』の話をしていたことを、今ようやく思い出した。
(だとしたら、あの子の性格上……)
万に一つの可能性でしかないかもしれない。でも今はそれに賭けるしかない。
「……あった!!」
それは、パソコンの中に保存されていた四つのロワの(現時点での)全文だった。
「これを全部読めば、首輪を外す方法がわかるはずだよ!! みんなで手分けして調べよう!!」
「本当なんだな!? でかしたぞまつり!!」
「ねえ、お母さんの支給品の中に確かUSBメモリーがあったよね」
「ええ」
まつりはみきからUSBメモリーを受け取るとノートパソコンに差し込む。
このデータさえあればかがみを助けることが出来るのだ。これさえあれば……
「ん?」
ただおの素っ頓狂な声とは裏腹に、四人の間に緊張が走った。
店の中のどこかから物音がしたのだ。
「ちょっと、そこに誰かいるの?」
いのりが立ち上がり、物音のしたほうにゆっくりと歩いていく。
「戻りなさい、いのり!!」
「あ……」
物陰から刃物を持った男が飛び出してきて、いのりの左胸を突き刺した。
いのりは胸から鮮血を吹き上げながら仰向けに倒れた。
「まずは一人……!!」
ジャーニーは息絶えたいのりには目もくれず、残りの三人に向き直る。
その目は、説得や交渉を受け入れる人間のそれでは無かった。
「いのり!!」
「やめろ、みき!!」
いのりの傍らに駆け寄ったみきの背中に、ジャーニーは包丁を柄まで突き刺した。
悲鳴も上げられずに絶命したみきの背中を踏みつけて包丁を抜く。
「おねえちゃ……おかあさ……」
へたり込んで震えるまつりの肩にただおが手を置く。
「まつり、それを持って逃げなさい!!」
「え……」
「早く!!」
まつりを立たせると、出口に向かって突き飛ばした。そこに積まれていた土産用の菓子が音を立てて崩れる。
ジャーニーは包丁を腰に構えて突進してきた。
「うああああああああああ!!」
獣のような、まるで意味の無い咆哮。それが彼の全てだった。今の彼を突き動かすのは動物的な感情でしかない。
ただおは身をひねって最初の突撃をかわす。ジャーニーは土産物の陳列棚に突っ込んだ。
「お父さん!!」
駆け寄ろうとするまつりを手で制する。
「まつり。かがみを助けてあげるんだろ?」
「……うん。わかった!!」
決然と叫ぶと、踵を返して駆け出した。
笑顔でまつりを見送ったただおは、すぐ背後に刃物を手にした殺人者が迫っていることに気がつかなかった。
ジャーニーはそれを躊躇無く振り下ろした。
【柊いのり@らき☆すた 死亡確認】
【柊みき@らき☆すた 死亡確認】
【柊ただお@らき☆すた 死亡確認】
※柊かがみのパソコン@らき☆すたは某夢の国の売店に放置されています。
(お姉ちゃん……お母さん……お父さん……)
まつりは日没後の薄暗いテーマパークの中を走っていた。たった一つ、USBメモリーだけを握り締めて。
これはかがみを助けるための唯一の武器だ。これだけは失くすわけにはいかない。
パソコンは置いてきてしまったのでどこかで新しいのを手に入れないといけない。
「どこか……どこか……」
ああ、それにしても、
どうしてここは、こんなにも油の匂いがするんだろう……?
「え……?」
あまりにも無我夢中で走っていたからだろうか。目の前に大男がいることに気がつかなかった。
その大男は何故か全身に赤い染みをつけていて、しかも何故か自分に向かって金属バッドを振り下ろしていて……
痛み、というのは無かった。感じたのはそれよりも、『潰された』というもっと直接的な感覚だった。
信じられないことに、自分の頭蓋骨が陥没しているということがはっきり感じられたのだ。
そして、頬に感じるアスファルトの冷たさとか、自分の血の匂いとか、こめかみに伝う涙の感触とかが
瞬く間に全部霧散していった。
(かがみ……ごめんね……)
カーネルは戯れに殺した女を早速から揚げにするために厨房に運び込んだ。
その時、女の手から白いUSBメモリーが零れ落ちた。
「これはなんでしょう? まあ、あとでじっくり見てみましょうか。幸いパソコンはありますしね」
「ったく、ジャーニーったら何やってんのよ!! どれだけ待たせる気よ!!」
「まあまあかがみちゃん、もうちょっと待ってあげようよ」
某夢の国の入り口付近に残った三人はなかなか戻らないジャーニーをやきもきしながら待っていた。
特にかがみの焦燥はますます募っていった。
もし6/が自分達よりも先に誰かに捕まってしまったら。
いや、それ以上に……もし、自分がドラゴンになっている間に他の女の子といい感じになっていたら……
(って、何考えてんのよ!! そんなのどうでもいいじゃない!!)
いけない。どうもこういうのは自分らしくない。早くジャーニーが戻ってきてくれればいいのに。
そう思ってきょろきょろとジャーニーの姿を探すと、意外な人物の姿が目に映った。
「さあて、ネットの情報を頼りに某夢の国までやってきてみたが……6/とかがみ、まだ無事かなあ?」
そう呟きながらだだっぴろい駐車場を横切っていた>>
やおいは突如声をかけられた。
「>>やおい!! >>やおいじゃないの!!」
「ああ? その声はかがみか? 無事だったの……か……」
かがみの姿を見た>>やおいは流石に硬直した。
「なるほどねえ、変化の杖でその姿にか。本当にまともな格好出来ないヤツだなお前は」
グッチさんたちと合流した>>やおいは、かがみからいきさつを聞いて苦笑した。
「う、うるさいわねえ!! 別に好きでやってるわけじゃないんだからね!!」
「せやせや、見た目で人を判断しない。これ、エチケットやで~!!」
「あーはいはい。そんじゃあいつもの行っとくか。はい、『そんなの関係ねえ!!』」
それを聞いた途端、かがみはドラゴンの姿からもとの姿に戻っていた(全裸で)。
「やった!! 長かったけどやっとまともな体に戻れたわ!! あれ? でもまだ動けないの?」
「そっちも解除しとくか。『そんなの関係ねえ!!』」
これでかがみの行動制限も解除された。
「>>やおいさんのその能力は便利だねえ。ねえ、もし良かったら僕達の味方になってくれない?」
グッチさんが>>やおいの肩に手を置く。その手首を>>やおいは硬く握り締めた。
「構わないぜ。ただし、ヤラせてくれるならだがな!!」
「ヤ、ヤラ……」
顔を真っ青にして逃げようとするグッチさんを組み伏し、早速自分の名前に忠実な行動を始める>>やおいだった。
「ったく、そんなことは一目に付かないところでしなさいよね……」
「せやせや!! 人前では節度を持ったお付き合い!! これ、エチケットやで~!!」
「二人ともそんなこと言ってないで助けてアーッ!!」
(ああ、そういえば前に6/も>>やおいにこうやって犯されたんだったっけ……
6/を犯していいのは私だけなのに……>>やおいは6/が好きなのかしら?
だったら……って、だからそんなこと私には関係ないじゃない!! 別にあんなヤツどうでもいいってば!!
何よ……なんでこんなに気になるのよ……なんで……>>やおいを、殺したくてたまらなくなるのよ!!)
そこへようやくジャーニーが戻ってきた。
「みんな、沢山食べ物見つけてきたよー」
「遅いっ!!」
かがみはジャーニーを蹴り上げると、倒れこんだジャーニーの顔を踏んづけた。
「いつまで待たせんのよ!! あんまり遅いから私なんて元の姿に戻っちゃったじゃない!!」
怒りと空腹で錯乱してワケのわからないことを言うかがみだった。
「いててて……(気持ちいい……)。そんな、一応食べ物見つけて来たのに。かがみさんが好きな人肉とか」
「ハア? そんなもの私が食べるわけ無いじゃない」
「なんだ、そうだったのか」
ジャーニーは三人分の人肉をゴミ箱に捨てた。
「……それよりジャーニー」
かがみはジャーニーを抱き寄せるとそっと耳打ちした。
「あいつ、新しく仲間になった>>やおいって言うんだけどさ。
―――隙を見て、あいつ殺してくれない?」
「え……?」
ジャーニーは信じられないといった顔でかがみを見上げる。
さっきかがみのために人を殺したのは自分の判断だ。かがみが自らそんなことを言うとは信じられなかった。
「あいつ、前に私達を襲ったことがあるのよ。だからまた裏切るかもしれないわ。
あいつは厄介な能力持ってるから、私には殺せないの。でもジャーニーなら出来るでしょう?」
そういいながら、かがみは無意識ながらも自分の裸の胸をジャーニーに押し付けていた。
「いいでしょ? 私のためにあいつ殺してよ、ジャーニー?」
【
二日目・午後七時/千葉県某夢の国(入り口前)】
【柊かがみ@らき☆すた】
[状態]:全裸
[装備]:なし
[道具]:へんげの杖@ドラクエ(変身時は使用不可)
[思考]
1:早く◆6/WWxs9O1s氏に会いたい べ、別に心配してるわけじゃないんだからねっ!!
2:◆6/WWxs9O1s氏と再会して自分の非は謝る
3:ジャーニーに>>やおいとかウザイヤツはみんな殺してもらおう
4:まつりやつかさたちの仇を取りたい
5:放送を信じない味方を集め、主催を倒す
※
第一回放送を聞いていません
※
第四回放送も聞いてません(自慰行為のため)
※
第六回放送も聞いてません(6/氏をレイプ中だったため)
※
第九回放送とその補足も聞いていません
※へんげの杖でドラゴンになってます。丸二日経つか凍てつく波動を受けないと戻れません
【グッチさん@ハッチポッチステーション】
[状態]:健康
[装備]:不明
[道具]:支給品一式
[思考]
1:アー らめえええ
2:かがみに協力するフリをする
3:6/氏を探し、かがみと一緒に主催に突き出す
【エチケット爺さん@ハッチポッチステーション】
[状態]:健康
[装備]:不明
[道具]:支給品一式
[思考]
1:かがみに協力するフリをする
2:6/氏を探し、かがみと一緒に主催に突き出す
【>>やおい@現実】
[状態]:ゆたかの返り血がついています 大臣からの危機にはまだ気付いてない
[武装]:
チェーンソー(ゆたかからルート)、ギルガメッシュ
[所持品]:支給品一式、しんのすけの上半身右側 (ゆたかからルート)
[思考]:
基本:名前に忠実にやおい的な行動をとる。
1:かがみたちと行動をともにする
2:メスとのプレイなんて嫌だ
3:男を犯しつくすまで殺し合いを止めさせない
4:いい男を殺す人間は殺す
※【特殊能力・でも、
そんなの関係ねぇ!】
あらゆる事象を関係無くす事ができる
最終更新:2008年03月02日 22:39