動きが慌ただしくなってきた船内で、また信長の声が聞こえてきた。
「ワシじゃ。言い忘れておったがこのセプテントリオンには武器や便利な道具の他に、時価数十億の物凄いお宝も沢山積んであるぞ。
もともとこの船はな、かつてナチスドイツが誇った潜水艦Uボートを改良して作った船じゃ。
それゆえ、この船にはナチスがユダヤ人からふんだくったお宝や金塊でいっぱいなのじゃ。
もっといえばこの船は今、そのお宝の数々の重みで沈むようにできているのじゃ。
死にたくなければ、それらのお宝を一つでも多く探し出してから、救命ボートに乗り込むのじゃな。
この船で冥土への土産を選ぶというのも、なかなか乙なモンじゃぞ?
それともう一つ。
既にお気付きの連中もいるかもしれんが、この船は救命ボートに乗らずとも脱出は可能だ。
デッキから海に飛び込んだり、空を飛んだり、様々な方法で脱出することができる。ただしテレポートは使えないことになっておるぞ。
もちろんそのような脱出を禁止するようなことはしない。これなら24時間が過ぎようとも脱出は可能だからな。
だが、救命ボートを使わずに脱出する場合、半径百メートル以上離れても会場まで戻すことは我々はしない。
つまり、自力で会場まで戻って来いということだ。
今現在この船は千葉県沖約10キロの海上にある。天候は晴れ、やや強い北北西の風が吹いている。
約10キロ、冷たい海を自力で岸まで泳ぎきる自信がおありなら、やってみるがよかろう。
以上じゃ。では各々方、改めて健闘を祈るぞ」
【沈没まであと23時間15分】
最終更新:2008年05月07日 13:13