~2009年10月某日~
『あぁカミサマお願い二人~だけの~』
梓「それにしても…」
梓「ライブの時だけはみなさん、凄い演奏しますよね」
律「ほーう? 言うようになったなこのー!」グリグリ
梓「きゃー!」
和「盛り上がってるところ悪いんだけど」ガラッ
律「おお、和。どうしたの?」
和「どうしたのじゃないわよ。…これ!」ピラッ
和「学祭の講堂使用届、まだ出してないでしょ」
和「明日までによろしくね。それじゃ」バタン
澪「去年にもこんな事あったな…?」
律「あぁ~、あれは部活申請…」
澪「」ゴォォォォ…
律「いたいっ」ゴチン!
律「あー、じゃあ梓、書記な」
梓「私ですか?まぁいいですけど…」
梓「えっと、『使用者』は“軽音部”っと…」
梓「あのっ、『名称』って…?」
律「バンド名でいいんじゃない?」
梓「はい。 …そういえば、バンド名って何でしたっけ?」
律・唯・澪「『恩那組だろ?』『スイーツスマイル!』『ちょこれーと☆めろでぃだよ?』」
梓(バラバラだ!!)
紬「決めてなかったね」
律「それじゃあいい機会だから、今決めるか」
唯「『
平沢唯とずっこけシスターズ』ってどうかな?」
律「私らはオマケかい!」
澪「『ぴゅあ☆ぴゅあ』とかどうかな?」
律「もうネタはいいから真面目に考えようぜ」
澪「割と本気だったのに…」シュン
律「ムギ、何かいいのない?」
紬「『充電期間』とかどうかしら~?」
律「縁起わりー!!」
唯「『タンスの角に薬指』は?」
律「なんでそんな変な…って薬指!? 器用だなおい!?」
ガク「…わかった! もう僕が決める!!」カキカキ…
『セッ○スジャパン』
律・澪・唯・紬・梓「もう少しみんなで考えよー」
ガク「団結したっ!?」ガビーン
澪「やっぱり『ぴゅあ☆ぴゅあ』よくない?」
律「却下」
唯「『にぎりこぶし』は?」
律「何か演歌っぽい…」
さわ子「……」イライラ
澪「じゃあ『ぽっぷこーん☆はねむーん』は?」
律「何でそんな甘々のばっかなんだよ!?」
さわ子「貸しやがれー!!」ブチッ
律「今度はあんたかー!?」
さわ子「ゆっくりお茶もできやしない! こんなの適当に決めりゃあいいのよ!!」カキカキ…
『放課後ティータイム』
律・澪・唯・紬・梓「…まぁいっか」
ガク「……」
~すうじつご!!~
律・澪・梓「ええっ!? 唯(先輩)が風邪を引いた!?」
憂「そうなんです…お姉ちゃん、学祭で着る衣装が気に入ったみたいで、昨日一日中それ着てて…」
律「マジかよ…こんな時期に」
澪「梓…今日からリードの練習もしておいてくれ」
梓「えっ…」
澪「万が一を考えてな…」
梓「嫌…です」
澪「えっ?」
梓「唯先輩が出られないなら、辞退した方がマシです!!」
律・澪・紬「梓(ちゃん)…」
ガク「……」
ガク「梓。……やっておけ」
梓「っ!? そんな…!?」
ガク「別に辞退することを止めてるんじゃない。
ただ…今後の為にもな」
梓「…はい」
ガク「澪も、ボーカルの練習をしておくように」
澪「え゛っ…?」
ガク「当然だろ? 唯が出られたとしても、歌えるような喉の状態じゃなかったら、誰がボーカルをするんだ」
澪「…わかりました」
本番前のアクシデント…この子達がこれをどう乗り越えるか楽しみだ。
乗り越えたときには、きっと一回り成長してるんだろうな。
~学祭当日~
紬「唯ちゃん…来ないね」
梓「携帯は…」
紬「『絶対間に合わせる』ってメールは来てたんだけど…」
澪「12時半か…」
律「おさらいしておくか? 唯抜きの演奏も…」
梓「嫌です! このまま唯先輩抜きで演奏しても、意味ないです!!」
ガク「唯なら大丈夫だよ。 きっと間に合う」
律・澪・紬・梓「先生…」
ガチャ!
律・澪・紬・梓「!?」
さわ子「チョリーッス」
律・澪・紬・梓・ガク「空気読めよ!!」
律「っていうか今まで何してたんだよ? みんな大変だったのに」
さわ子「もちろん今までボーッと過ごしてた訳じゃないわよ。」
さわ子「あの浴衣の防寒バージョンを作っていたのです!! そして…」
さわ子「カモン!!」
唯「失礼しまーす…」
律・澪・紬・梓「唯(先輩)!?」
澪「来てたんなら真っ先にここに来い!」
梓「…最低です。こんなにみんな心配してたのに…」グスッ
律「まぁとにかくこれで無事に、全員揃ってライブできそうだな!」
澪「だな」クスッ
紬「うふふ」
唯「…ってあれ!? ギー太は!?」
一同「何ぃー!?」
ガク「仕方ない! 今すぐ僕が家まで車で送ってあげるから…」
さわ子「もし間に合わなかったら、到着するまで私が代わりに演奏しておくわ」
唯「先生…ありがとぉ…」
最終更新:2011年05月20日 22:54