◇次の日◇
唯「りっちゃん部室いこー」
律「おー」
紬「ふふ、すっかり元通りね」
澪「喧嘩するほど仲がいいってやつか、まったく」
律「ほんとお調子者だな唯は」
唯「むぎちゃんのケーキ食べられなくなると思ったらねー、私にブレーキがかかって」
唯「このままじゃまずい~!って、ふふ、焦っちゃったよぉ、だからもう仲直りだよ」
律「ははは」
律「・・・」
律「ん?」
唯「失礼しまーす」ガチャ
梓「・・・」
唯「あー♪あずにゃんはやいねー、ぎちにゃんぎちにゃん♪」
唯「どう?取れた?相当固いから苦戦したでしょー、うふふ、むぎちゃん私チョコケーキと紅茶と、あ、あとクッキーある?お願いねー」
唯「あーおいしい、これがないと毎日が充実しないよぉ」
唯「あずにゃん、あれ?今日なんか髪型おかしい?ラー○ンマンみたいだね」
梓「先輩」
唯「あーでもかわいいよ?あずにゃん、そういう髪型もありなんじゃない?おいし」パクッ
梓「一体どんな結び方したんですか?」
唯「え?固結びだよ?ただの固結びだよ?」
梓「そうですか、取れませんでした」
唯「ぶっwwww」
紬「あら唯ちゃん、お行儀悪いわよ・・・噴き出しちゃって」
澪「おい唯・・・私の紅茶にお前のケーキが・・・」
唯「げほっwwwwごほっwwwひひwwwwあははははwwww」
梓「・・・」
唯「取れなかったってwwwwwあずにゃんwwwwwみせてみせてwwww」
梓「・・・」
唯「あwwwだからこんな髪型なんだねwwwごまかしてるんだねwwwひひwwwふふふwwwお腹痛いwwww」
律「なんだなんだ、なにをそんなに腹を抱えているんだ?」
唯「いやね聞いて聞いてー、あずにゃんの髪、結局取れなかったってー、おいし」モグモグ
律「えっ」
紬「あら・・・」
澪「なんだって?梓本当か?」
梓「ええ、頑張ったんですけど固すぎて取れませんでした」
唯「これってすごくない?」
梓「・・・」
唯「普通とれるよね、私固結びの才能あるのかなぁ、ふふ、あーむぎちゃんこのチョコケーキあのメーカーの廉価版じゃない?」フンス
紬「あ、ごめんなさい貰いものがそれしかなくて」
唯「あーそうだったね・・・むぎちゃんは貰いものの余りを持ってきてるんだよね」
唯「あのケーキのほうがおいしいよむぎちゃん」
紬「そ、そう?」
唯「明日からあのケーキ食べたいよ、今日貰ったりする?」
紬「え、ええとそうね、なかったら買ってくるわね」
唯「わーい♪」
梓「・・・」
梓「あの、先輩固結びとるの手伝ってくれませんか?」
唯「え?」
梓「できれば二つ結びに戻したいんです、今日変わった髪型とか言われて恥ずかしかったので」
唯「無理だよ、すごい固いもん」モグモグ
梓「・・・」
律「唯~、昨日約束しただろ~」
澪「そうだぞ、唯」
唯「したっけ」モグモグ
梓「・・・」
澪「・・・」
律「・・・」
紬「・・・」
唯「あれはいくらなんでも固すぎだよ~、っていうか散発すればいい話だと思うけど」
律「散髪って・・・相当短く切らないといけないじゃないか」
澪「だな、それは無理だろう」
唯「でも取るのも無理なんでしょ?じゃあ切るしかないね」
梓「いやですよ、そんなの、責任とってください」
唯「そんな責任とってって言われても・・・」
梓「・・・」
唯「謝ったじゃん」
梓「・・・」
紬「?」
梓「怒っていいですか?」
唯「んもぉそんなに熱くなっちゃだめだよぉあずにゃん、はいあーん、廉価版のケーキだけどあーん」
梓「怒りますよ?」
唯「あーん」
梓「ふざけんなです」
唯「えっ」
澪「・・・」
律「・・・あら」
紬「・・・」
唯「・・・」
梓「そろそろ私ぶちきれます」
唯「・・・」
梓「いいですか」
唯「い、いやだめ」
唯「タンマタンマ、ちょっとタンマだよあずにゃん、だからまだ怒っちゃだめだよ?いい?」
梓「はい、なんですか」
唯「いきなり怖いよ・・・どうしたの・・・」
梓「だって先輩が私の髪結んでほどけなくしたんじゃないですか」
唯「うん、でもそれは謝ったじゃん」
梓「いやだから、謝っただけではこの髪型のままじゃないですか」
唯「散髪すればいいじゃん・・・えっどうしたのこわい・・・なんで怒ってるの・・・」ソワソワ
梓「だから・・・私は髪を切りたくないんですよ・・・もとのツインテールな私に戻りたいんですよね・・・」
梓「先輩が意味不明な事をしたせいで、私怒ってます、これで伝わりましたか?」
唯「・・・」
唯「えっ・・・だから・・・ごめんっていったじゃん・・・だよね?私何回も謝ったよね?じゃあもう一回謝るね、すみません」
澪「・・・」
律「・・・」
紬「・・・」
梓「んっ・・・もう一回いいますよ、この固結びをとってください」
唯「無理だよ、それすっごい固いもん・・・」
唯「無理なものは無理なんだよあずにゃん・・・とりたい気持ちはわかるけど、そういうわがままが必ず実現すると思うのは間違っていると思う・・・」
唯「あきらめよう?ね?そうすればあずにゃんは怒らなくてすむよ」
梓「は?」
律「ストップストップ・・・うん、また喧嘩になっちゃうぞ?もう喧嘩はしないっていったろ・・・?」
唯「そうだよあずにゃん・・・私たち仲良しでいようよ・・・」
梓「律先輩、やっぱりこの人おかしいです」
澪「唯っ、梓の固結びとってやれ」
唯「だって無理なんだもん・・・」
澪「やってみたらとれるかもしれないだろ?」
唯「無理だよ・・・絶対・・・」
紬「み、みんなでとりましょう!はい梓ちゃん後むいて」
梓「・・・唯先輩がとってくださいよ」
紬「ちゃんと唯ちゃんにとらせるわ、私たちはそれをサポートするだけだから」
唯「えぇ・・・うーん・・・」
律「ほら、唯こい」
唯「はいはい・・・」
澪「時間経ってるから取れるかも」
唯「・・・めんどくさ・・・はぁ」ボソッ
梓「・・・」
律「・・・」
澪「ほ、ほらやるぞっ」
唯「わかったよもう・・・やってみればいいんでしょ・・・」
最終更新:2011年08月25日 22:32