呪われた館! 妖怪肉人形その3

呪われた館! 妖怪肉人形その3




 髪 の 毛 針 っ !!!


ババババババババババッ!!!

肉人形『ぐあっ!!』ズズッ
???「霊毛ちゃんちゃんこ!、蒼星石を頼む!」バッ

蒼星石「あ……」ヒュー、ストン

スィー、ギュッ

肉人形『だ、誰だ!?』
???「……。」

鬼太郎「… ゲ ゲ ゲ の 鬼 太 郎 」
蒼星石「鬼太郎さん…右手が…」
鬼太郎「けがはないかい?」
蒼星石「へっ!?…あ、はい!」カアァッ
鬼太郎「そうか、良かった」
肉人形『ふん!、生きておったのか…』
鬼太郎「肉人形!、これ以上お前の好きにはさせないぞ!!」
肉人形『減らず口の子供が、だが、わらわの呪いはもう発動しておるようだな…そ奴を救ったのにも関わらず人形になるとは腑抜けなやつじゃ!』
鬼太郎「右手が人形のように硬くなったって、お前と戦うのは変わらない!。蒼星石は、父さんと安全な場所へ」
蒼星石「ハイ!」
目玉おやじ「気をつけろ鬼太郎!」ピョコン

蒼星石「………。」

蒼星石「鬼太郎さん、僕の鋏を使ってください!」
鬼太郎「ありがとう!」

ジャキンッ

鬼太郎「行くぞ肉人形!!」ダッ
肉人形『小癪なァ!!』カァァァァ!!

鬼太郎「おっと!!」ピョン

鬼太郎「リモコン下駄!!」

ビューン、スコン!スコーン!

肉人形『ぐぅっ!、何の!!』ズリズリ

肉人形『くらえっ!』カァァァッ!!

鬼太郎「このっ!」

ブオンブオンブオンブオン!!

ガキンッ!

バキンッ!

鬼太郎「ハアァッ!!」ブオン

ザクッ

肉人形『ぬぅぅっ…無駄だ!、わらわは肉でできておる、何度でも動けるのでな!』カァァァッ!
鬼太郎「(だめだ……奴の身体はすべて肉ができている…いくら斬っても再生してしまう…どこかに本体があれば…)」


蒼星石「鬼太郎さん……」グッ

 肉人形がまた再生し始めた、このままだと…鬼太郎さんが…
何か、奴の弱点があれば……

目玉おやじ「おや?、蒼星石。鬼太郎が戦っている後の人形の胴体が動いとるぞ」
蒼星石「え…もしかして…あの胴体が…」

ダッ

目玉おやじ「胴体が肉人形の動きを合わせとる」
蒼星石「となると…これが本体…」

 一か八か…鬼太郎さんと、この館の人たちを救うためだ!。

蒼星石「レンピカ!、ナイフを!」
レンピカ「……。」ヒュンヒュン
蒼星石「……」スチャッ

 これを刺せば、肉人形は動かなくなる!
 やられる前に……やるんだっ!!!。

蒼星石「えーーーーい!!」ビュッ


 ドスッ、ザクッ!

肉人形『うっ…!!』グッ
鬼太郎「な、何だ?」
肉人形『うあああああああああああああ!!!』

蒼星石「肉人形が…」
目玉おやじ「おぉ奴が苦しみはじめた!、やはりこれが奴の本体だったのか!。今じゃ、鬼太郎!」
鬼太郎「ハイ!父さん!」バチ…バチバチ

肉人形『ま、待て鬼太郎!、わらわの負けじゃ!話を聞いてくれ!』
鬼太郎「話だと?、じゃあ聞くぞ。何故死人の肉を集めるお前が、何でこんなことをし始めた?」
肉人形『わらわも、本当はここの人間たちを人形にしたくはなかった…だが、ある時にこの双子が来た時に、兎の頭をした妖怪が現れて、そそのかされたんだ』
蒼星石「なんだって!?、ウサギの頭をした妖怪!?」

鬼太郎「その兎の頭をした妖怪は……」ピンッ

鬼太郎「あ い つ の こ と か !?」

ビュッ!

パシッ

???「おやおや、誰にも話してはなりませんよと言ったはずですよ?」

 特にそこにいる幽霊族の末裔には…

蒼星石「ラプラスの魔!!」
目玉おやじ「何じゃと!?」
鬼太郎「こんなことをするのは、ぬらりひょんかお前しかいないんだよ」
ラプラスの魔「フフッ、流石にあなたには敵いませんね…「墓場の鬼太郎」」
蒼星石「墓場の…鬼太郎?」
ラプラスの魔「知らないのも無理はありません、そこの少年のもう一つの名ですよ。しかし惜しいものです、あなたたち親子は私と同じだと思っていましたのに」
鬼太郎「お前と僕たちを一緒にするなよ。それより、何故真紅たちを狙うんだ?…何の目的だ?」バチバチ
ラプラスの魔「目的?、誤解されては困ります…やはり日本の妖怪というものは下品だから困りますね」
目玉おやじ「何じゃと!!、いつもわしら日本妖怪をバカにしおって…!」
ラプラスの魔「まぁ、これ以上立ち話も何ですが…あなたたちが始末しなかったこの肉の塊…」
肉人形『や、やめろ…!わらわはまだ…』

ラプラスの魔「私が 始 末 してあげましょう」パチン

 ボッ!!

肉人形『ぐあああああああああああああああああああああああ!!!』
鬼太郎・蒼星石「あっ!!」

ドサッ

蒼星石「ひどい…」
鬼太郎「ラプラス…っ!!」
目玉おやじ「何ということを…!」
ラプラスの魔「逆恨みされては困ります、狂ったのを戻しただけです。それに私は貴方たちのような日本の妖怪というものは大嫌いでして…」

ラプラスの魔「弱く、貧相、そして風格が無く意地汚い。トリビァル!」
蒼星石「その口癖は…お父様が近くにいるんだね?」
ラプラスの魔「そう、とても近くに…でも貴女には会えない」
鬼太郎「これ以上蒼星石に、変な嘘をつくな。それにお前はまだ日本の妖怪の恐ろしさなど知らないからそう言える…」
ラプラスの魔「私は嘘など言ってはおりません、すべては本当。彼はアリスしか会えない。だからこそ観客席でお待ちになっているのです」
目玉おやじ「たわけたことをぬかすな!、自分の子に顔向けできん父親は父親失格じゃ!!」
鬼太郎「父さんの言うとおりだ!。これ以上こんな事をしてみろ……僕も次は容赦しないからな…」
ラプラスの魔「そう言うのも時間の問題です、それでは…御機嫌よう」スッ
蒼星石「あっ、逃げていく!」
鬼太郎「待て!!」

………

鬼太郎「父さん、困った奴ですね…」
目玉おやじ「奴め、今度は何をたくらむつもりじゃ…」
蒼星石「ラプラスの魔、あれが奴の嘘だとしたら…今度会ったら切り刻んでやる…」

ゴゴゴゴゴゴゴゴッ

ガシャン、ドガシャン!

鬼太郎「な、何だ!?」
蒼星石「地震!?、うわっ!」グラッ
鬼太郎「危ないっ!」ダキッ
目玉おやじ「いかん!、肉人形の力が弱くなったせいで部屋が崩れはじめるぞ!」
蒼星石「お父様、早く僕の帽子に乗って!」スッ
目玉おやじ「うむすまん、鬼太郎!肉人形はもう動かぬようじゃ!、妙子さんの繭を持ってこの部屋から早く出るんじゃ!」
鬼太郎「蒼星石、父さんと一緒にこの部屋から早く出るんだ!」
蒼星石「鬼太郎さん!!」
鬼太郎「僕は大丈夫!早く!!」
蒼星石「鬼太郎さん…。行きましょう!お父様」ダッ
目玉おやじ「うむ!」

ガラガラガラガラ……



 ~朝・人形館の玄関前~

チュンチュン…

目玉おやじ「いやーみんな元に戻ってよかったのぅ!…しかし恐ろしく哀しい妖怪じゃったわい」
鬼太郎「でも、これでもうあんな酷い風習は無くなりますね」
小百合「鬼太郎さん、私や、妹を助けてくれて…本当にありがとうございます」
鬼太郎「僕を呼んだのは、貴女だったんですね?」

鬼太郎「あ、そうそう、妙子さんには蒼星石がこう伝えてほしいって言われてました」
妙子「蒼星石ちゃんが、私にですか?」
鬼太郎「「3人仲良く、元気でいてください。またいつか会いに行きます」って」
妙子「えぇ、私や姉さんと兄さんも待っているって伝えてください」
目玉おやじ「じゃ、そろそろ行くとするかのぅ」
鬼太郎「そうですね、それでは」カランコロンカランコロン



 ~人形館の林~

カランコロンカランロコン…

鬼太郎「言われた通りに、言ってきたよ」
蒼星石「ありがとうございます」
鬼太郎「いいのかい?、彼女に会わなくて?」
蒼星石「いえ、いいのです…みんなが元気でいてくれるだけでいいのです」

蒼星石「…鬼太郎さん」
鬼太郎「?」
蒼星石「また、僕のわがままを…聞いてくれますか?」モジモジ



 ~妖怪横丁・妖怪長屋~

ねこ娘「♪ねーんねーんおころりよーヒーナは良いー子よ、ねんねーしーなー…」ポンポン
雛苺「………。」スースースー

ろくろ首「ねこちゃんもヒナちゃんも可愛いわね」
砂かけ婆「心が癒されるのぅ」
アマビエ「可愛いねー、まるでねこ娘に妹ができたみたいだねー」
子泣き爺「そろそろ鬼太郎たちも帰ってくる頃じゃろ」
翠星石「お、おじじー!おばばー!大変ですぅ!」
砂かけ婆・子泣き爺・ろくろ首「しーっ!」
翠星石「あっ…」
砂かけ婆「それで、何が大変なんじゃ?」
翠星石「し、真紅がですね…」



 ~砂かけ婆の部屋~

真紅「………。」ニコニコ

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ………

子泣き爺「な、何じゃあのドス黒いオーラは!?」
翠星石「怖いですぅ!、怖すぎるですぅ!」
ろくろ首「笑いながら怒ってる…!、いつもの真紅ちゃんじゃないわ…」
砂かけ「早う帰って来てくれんかのぅ…」



 ~その頃の鬼太郎たち~

ブロロロロロロ…

ねずみ男「んで、その事件の黒幕はあのへんてこ兎の仕業だったってのか」
金糸雀「カナたちをつけまわすと同時に妖怪にひどいことをしてたかしらね!」プンプン
目玉おやじ「なぁに、安心せい。」
金糸雀「何でかしら?」

鬼太郎「あいつは全国の天狗ポリスで指名手配されているんだ。そう簡単に悪さはできないよ」
ねずみ男「それに、捕まったら1万年間の石詰めの刑だからな」
鬼太郎「それにしても、今回がんばったのは蒼星石だけどね…この子が居なかったら僕たちも人形にされるところだったよ」
ねずみ男「ふーん………その大活躍として君は蒼星石ちゃんを抱いてるってわけだね、鬼太郎ちゃん?」
蒼星石「………。」クークークー
金糸雀「鬼太郎モテモテなのかしら~!」
鬼太郎「ち、違うって…」
金糸雀「ねこ娘や真紅が見たらどんな風になるのかしら~?」
鬼太郎「うっ……そ、そうだ2人とも、帰ったら僕の家で夕飯おごるよ」
ねずみ男「おほっ!マジで!?」
金糸雀「やったー!カナね、「ごはんですよ」が楽しみかしらー!」
鬼太郎「ごはんですよなら、たくさんあるから」
金糸雀「わーいわーい!!、あまーいあまーい卵焼きの次に好きなごはんですよかしら!。…でも」
目玉おやじ「どうしたんじゃ?」
金糸雀「蒼星石の寝顔、物凄く幸せそうに笑いながら寝てるかしら…」
鬼太郎「そういえば…彼女のこんな笑顔…はじめてだな」
蒼星石「………。」クークークー

ブロロロロロ……

ゲッゲッゲッゲッゲッゲッゲッゲッ……

    おわり

ゲゲゲのローゼン

鬼太郎「蒼星石の推理はすごいよ」
蒼星石「そ…そんな…」
目玉おやじ「よっ!名探偵!」
ねこ娘・雛苺「探偵蒼星石かっこいい!」
翠星石「双子の姉として鼻高々ですぅ!!」
蒼星石「そ、それほどでも……」
ねずみ男「じゃあ俺は刑事だな!」
鬼太郎「オイオイ…」
真紅「危ないセリフはやめなさい」

シルエットに妖怪の姿が映る

サブタイ:「水の妖怪! 水虎!」

ねこ娘「雛苺の様子が最近おかしいの…」
真紅「一体どうしちゃったのかしら、雛苺」
目玉おやじ「雛苺の身体の中に何かがとりつかれてるようじゃぞ」
ねこ娘「雛苺しっかりして!」
鬼太郎「どうやら、水の妖怪の一種のようだ…」

妖怪:水虎
最終更新:2009年04月05日 07:23
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