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鏡爺と花人形その2

鏡爺と花人形その2


「さあ、上がってくれんか」
 一同は鏡爺の家に案内された。そこはこのフィールドの平地の村の外れ、田畑の脇に位置していた。他の無人の家と同様、木造の古い造りで横開きの扉を開けると囲炉裏や釜戸がすすをかぶったまま放置されているのが確認できた。
「何ですかこれは!汚い家ですぅ~」
「申し訳ない。わしも昨日まで長い間ここへは帰ってきておらんかったからな。とりあえず茶でも飲んどくれ」
と、家の主は桶の中の水を鉄瓶に入れ、囲炉裏の中でお湯を沸かし始めた。その周りを一同が取り囲む。
「わざわざこんな所まで…。紅茶はないの?まったく早く帰りたいものだわ」
 帰りそびれた真紅が不満を漏らす。蒼星石がなだめた。
「まあまあ、お爺さんが僕達には是非、って言ってくれたんだし」
「あっ!鞄があるのー」
 ここは昨晩金糸雀が運ばれて来た場所なのだろう、雛苺が奥にあった鞄を指差した。その言葉に反応した鏡爺は申しわけなさそうにぼそっと質問した。
「お主達、じょうせんめいれいと言う人形は皆あのつづらに入っているのかな?」
「ローゼンメイデン、よ。つづらって何?私達は確かにあの鞄で寝ているのだけど…」
「つづらって言うのは昔の収納箱の事だよ。鏡爺は鞄そのものを知らないみたいだね」
 真紅の質問には鬼太郎が答えた。
「そうなのか。わしが知りたいのはそのかだんとか言うつづらを持っているお主ら人形の事なんじゃ。何か関係があるとしか思えん」
「? 私達の事って?」
「それにはいろいろわけがあっての…」
 目玉親父が鬼太郎から飛び降り、とことこと鏡爺の前に歩み寄った。
「では、お主のわけとやらを聞かせてもらえるかな」
「どこから話そうか…」
 鏡爺は記憶を確認しながら、ポツリ、ポツリと語り始めた。

わしはこの世界で暮らしている妖怪じゃ。本体は昨晩そこの男が見た鏡。そこから現世へ出入りをし、この世界を通して他の鏡へと移動する事も出来る。一人でいるのは退屈での、鏡より表の世界、人々の生活を見るのが好きじゃった。
 中でも人間の子供は良い。あいつらが無邪気に遊んでおるのを見ると、わしまで元気になれる。女の子なんかが鏡を見つめると、中で年甲斐もなく照れてしまう。子供を見守る事、それは無常の喜びじゃった。

「なんかいやらしいですぅ~。こいつはロリコンですか!」
「まあまあ。で?話を続けなさい」

子供達が困っている時、手を貸しやる事があった。山の中で迷子になった子供を水溜りなどからここに呼び込み村の鏡から帰してやっ たり、長雨などで遊び場がないと嘆いていたらこの場所で遊ばせてやったり。まあ、わしのことをはっきり教えるわけにはいかなかった がな。

「えっ、じゃあ人を神隠したって話は…?」
 鬼太郎が驚いて鏡爺を見る。
「神隠し?何の事じゃ?人間を招いた事はあったが帰さなかった事など一度もないぞ」
「あの子泣きのジジイ!ガセネタ掴ませやがったですぅ~!」

 変わり映えのない生活じゃったが楽しく暮らしていた、そんなある時じゃった。
 言い様のない感覚に襲われてわしは表に出た。
 すると近くの丘に、眩いばかりの光りが集まっておった。あそこで何か起こってる、そう確信したわしはそこに向かった。普段何もないこの場所に異様な空気が満ち満ちておる。そこで一瞬のつむじ風が吹き、思わず手で顔を隠した。
 再びこの場所を見ると、丘一帯が花畑に変わっていたんじゃ。花は紫色の綺麗な薔薇じゃった。唖然としたわしに再び突風が吹きぬける。それは花弁を舞い上げて空に撒き散らしおった。
 一瞬、何も見えなくなったが風が収まり、後の光景がわしを驚かせた。宙を舞う花吹雪、渦を巻くように押し倒された草、その中心に花に包まれてその娘は横たわってた。
「に、人形…?」
 わしは近寄ってその娘を抱き上げた。
その人形は見たこともない白と黒の異国の服を身に纏い、白く輝く長い髪で、頭には花畑と同じ色の薔薇をつけた黒い布切れを被り、透き通るような肌をしておった。
「これは…一体?ん、涙?」
 人形は目を開かんかったが泣いておった。更に驚いたのはその人形が喋ったのじゃ。
「お父様…どうして…私を…」
 そう、確かに呟いた。その娘には魂が入ってたんじゃ。魂入りの人形なぞさほど珍しくもないが、こんな場所に来るなんてただごとではない。

「真紅」
 話を遮って鬼太郎が真紅に目を向けた。真紅は軽く頷く。
「そうね…私達と同じでその姿の人形と言ったらあの子しかいないわ…」
 皆の脳裏に浮かぶのは冷酷な笑いを浮かべるあのドール。
「うん、それって水銀燈なのー」
「これはたまげたですぅ!あのヤローめ、何でこんな所に出てきやがったですか」
「分からないわ…。でもこのフィールドは普通のものではないわ。水銀燈があの状態のまま動き出したことを考えると、イレギュラーなもの同士何か反応したかもしれないわね」
 一斉に話始めたドールズを諌めるように蒼星石が言う。
「まだ話の途中だよ。お爺さん、続けてください。」

「おい、お主は誰じゃ。何故ここにいるんじゃ。お父様とは誰じゃ。おーい!」
 その人形に呼びかけて必死に起こそうとしたんじゃが、遂に目覚めんかった…。
 このまま放り出しておくわけにもいかんし、わしはその人形を家に連れて帰る事にした。その体はとても軽く、すぐ壊れそうで大事に大事に運んだんじゃ。とりあえず座敷に布団を敷いて、その娘を寝かしつけた。
「なんとまあ不思議な事があったものよ。おい、お主はどうしてここに来たんじゃ?」
 無論、返事はなかった。それから丸一週間、この娘は目覚めんかった。この娘の顔を見るたびに、あの涙が忘れられない。
 わしはこれからどうするかを考え、結論を出した。この娘を、起こしてあげよう。次の日から目覚めさせるための手がかりを、あちこち探し歩き回る日々が始まった。
 ある日は人形作りの達人、ある日は霊媒師、人間、妖怪を問わずいろんな奴に聞きまくった。しかし効果的な方法は何一つ見つからんかった。
「…まだ起きんのか。まあええ、ずっと待っておるぞ」
 そうこうしている内にわしは、この娘の名前さえ知らん事を思い出した。一緒に生活するうえで呼び名がないと不便じゃ。わしはこの娘に名前をつける事にした。

「その名前とは…まさか」
 目玉親父がそう言った後、皆は息を飲んだ

 花畑から現れた人形。そうだお前は「おハナ」じゃ!
「おハナ、おはよう」
「おハナ、行ってくるぞ」
「ただいま、おハナ」
「おハナ、おやすみ」
 やはり名前があると便利じゃ。

…………………………………………………………………………
一陣の風がひゅーと間を通り過ぎた。
「おハナ~!?」
「まあ、百年以上前の事だからの…。当時の日本では普通の名前だったはずじゃ」
 目玉親父がいちおうフォローを入れるが、おハナと言う響と水銀燈のイメージのアンバランスさに皆言葉を失う。何人かは声を出して大笑い。他のメンバーもこみ上げてくる笑いを必死で堪えていた。
「みんな、笑っちゃ悪いわよ。ぷぷっ、水銀燈がおハナ…おハナ…」
 真紅も収めようとするものの、おハナと呼ばれ不機嫌そうな水銀燈を想像して吹き出した。
 鏡爺は何で笑われているのか分からず、ちょっとばつの悪そうな顔をしていたが再び話し始めた。

 いつのまにか、おハナがいる生活がわしの日常になっておった。朝目覚めたらおはようと声をかけ、夜眠る時はお休みを言う。妖怪として生まれたわしは天涯孤独の身じゃが、まるで孫が出来たような気分じゃったよ。
 目覚めの方法は見つからんままじゃったが、今思えば、あの頃が一番幸せじゃった。目覚めたらどんな顔で微笑んでくれるんじゃろう か、毎日楽しみじゃった。

ととけっこう よがあけた
まめでっぽう おきてきな
おはよう

 これは、昔から伝わる目覚めのわらべ歌じゃ。わしは毎日この歌を聞かせ待っておった。そして何十年経っただろうか……あの日がや ってきたのじゃ。

「おハナ、今日は南の方に目覚めのお札と言うのがあるらしのいので取りに行ってくるぞ」
 わしは、いつものように声をかけてから出かけようとしていた。すると玄関に行った時に、寝床から微かな吐息を聞いたんじゃ。
「!?」
 そして急いで駆け寄った。僅かばかり口元が開き、瞼が開きそうになってるではないか!
「おい、おハナ、起きるのか!返事をしてくれ!」
 待ちに待った瞬間じゃ、わしも興奮しておっての、少々乱暴に揺すってしもうた。
 ゆっくりと瞼が開いた。想像していたとおり、本当に澄んだ目をしておった。ただ今の状況が把握出来ないと見えて不思議そうな顔を しておったがな。
「…おとう…さま?」
 開口一番がそれじゃった。まあ仕方がない。わしは顔を近づけて、いきさつを話そうとしたんじゃが…

「誰?お父様じゃないわ!」
 急に叫んだかと思うと、布団から飛び出おった。更に逃げようとしたがうまく歩けんらしく、壁の方まで這いずって行きおった。がた がたと震えておって、振り向いた顔は怯えておったよ…。悲しかった…。しかし、理解してもらおうとわしは必死に話しかけた。
「落ち着きなさい。わしは確かにお前さんの親御さんじゃない。とりあえず話を聞いてくれんか」
「いや!近づかないで!助けて、お父様!お父様は何処!何処にいるの!?」
 取り乱すハナを静めようと小一時間、やっと冷静にわしの言う事を聞いてくれた。
「ようやっと落ち着いたか。おハナ、怖いことなんかありゃしない。わしはお前の味方じゃ」
「本当に…?貴方は誰なの?ここは…何処?」
「わしは鏡爺。ここは…」
 その時じゃった。
「やっと見つけましたよ。」
 聞き覚えのない男の声が玄関の方から聞こえた。振り向いてみると見たことのない妖怪が立っていたんじゃ。そいつは、鴉のような黒 い服を着て顔は兎そのものじゃった。

 ここでドールズは一斉に息を止めた。真紅がポツリと呟く。
「ラプラスの魔…?」

「いきなり誰じゃいお主は!ここはわしの家だぞ!」
「これはこれは失礼しました。私はラプラスの魔と申す者。以後、御見知りおきを。」
 そう言って奴はわしにお辞儀をした。へりくだった態度だったが目がわしをあざ笑っておった。
「名前なんぞどうでもいいわい!どうしてここにいるのかと聞いておるんじゃ!」
「おや?誰だと仰ったから答えただけなのにその言い方、野蛮ですね。ま、こんな辺境の島国で生きていたら仕方ないのかもしれません が…。この汚い家、まるでウサギ小屋ですね」
「なぬーっ!そんなこと、お主にだけは言われとうないわい!」
「やれやれ、冗談も分からないのですか。私は貴方になど用はありません。ここに来たわけはほら、そこの…」
 奴はおハナのほうを向きおった。そのやりとりを、あの娘は声を出さず見ておった。
「貴様!おハナに何をする気じゃ!」
 わしが怒鳴ると奴は鼻で笑い、無視して直接おハナに語り始めた。
「おハナ…?ふっ、ひとつ教えておきましょう。貴方の名前は水銀燈。誇り高きローゼンメイデンの第一ドール、水銀燈です」
「私は…水銀燈?」
「いやあ、見つからずに苦労しました。どうやらここは特殊なフィールドのようです。貴方が目覚めなければ、ずっと分からないままだ った」
 奴は後ろに手を組んだままで歩きもせず、すうっとおハナに近づいた。おハナが怯えとる!
「ひっ!」
「ま、待て!おハナー!」
 わしは奴に飛びかかった。が、何かの力によって弾かれてしまった。
「ぐっ!」
「…まったく無礼な。この人形は神聖なるアリスゲームに参加する身、本来ならこんな場所で長い間寝ているはずではなかった」
 奴は横目でわしを一瞥し、さらにおハナに近づいた。

「さあ、参りましょう。偉大なる貴方の父、ローゼンがそれをお望みです」
「…お父…様が?」
 その時じゃった!何処からか茶色のつづらが現れおハナを飲み込んだ!
「何!?いやーっ!」
「おハナー!」
 そのつづらは宙を舞い、家の壁をブチ破り彼方に消えおった。わしはただ、見送るだけしか出来なかった。
「おハナ…、おハナ…」
 やっと目覚めたというのに…やっと話せたというのに…おハナ…
「貴様ー!よくもおハナを」
「おや?私は狂った事象を本来あるべき姿に戻しただけです。逆恨みされても困ります」
 わしはもう一度掴みかかろうとした。が、再び跳ね返された。すると、体が金縛りにあったように動けなくなってしまったんじゃ。
「無駄だと言うことが分からないのですか。さて、用も済んだし本来なら帰るところですが、貴方の存在、このフィールドが再び面倒な事態を起こさないとも限らない」
 そう言うと奴は、一枚の札を出しおった。
「これは封印の札と言うものだそうです。とりあえず貴方には大人しくしてもらいましょう」
 奴が札を宙に放り投げるとそこから現れた暗闇がわしを包み込んだ。
「うわーっ、おハナー!」
「さようなら、そしてお休みなさい。長い眠りにね…」
 それっきり覚えていない。わしは札によって封印されたのだ。

 そこまで話が済んだところで静まりかえる一同。猫娘、雛苺、金糸雀はしくしくと泣いていた。
「そんな事って…酷すぎるわ…」
「えーん、お爺さんかわいそうなのー」
「雛苺、泣かないで、カナもカナも…」
 驚愕の事実に皆ショックを受けていた。そんな中、真紅が話を切り出す。
「お爺さん、水銀燈…いえ、おハナは目覚めた時翼は生えていた?」
「翼?翼と言うと鳥の羽ような物か?そんな物なかったよ。お主達にも生えてなかろう」
「そう…」
 そう答えを受けると、何かつらそうな表情をして下を向いてしまった。鬼太郎が声をかける。
「どうしたんだい?真紅」
「別に…何でもないわ」
 そっけなく真紅がかわす。しかし隣に居た蒼星石にはその意味が分かっていた。
「真紅、水銀燈の翼が無いってことは、その後君の…」
「わかってるわ」
 そこには触れないで、と言う様に真紅は話を遮った。

 真紅は思い出していた。水銀燈と初めて出合った日の事を。
 百年以上前、真紅はサラという娘と契約していた。同時代に目覚めた翠星石、蒼星石との戦いが続いていた中、突然水銀燈がサラの部屋に現れたのだ。
 当時の水銀燈はアリスゲームの事もローゼンメイデンの宿命も知らなかったが、自分の名前と第一ドールである事は知っていた。それは長い間疑問だったが、今の話で理解出来た。
 その後、水銀燈の身を案じ、面倒をみてやったのだが、結果的に二人の気持ちにすれ違いを起こし、確執を生んだ。水銀燈の翼はその時に生えたものだ。なぜもっと彼女の気持ちを考えてやれなかったのだろう。その件については未だに悔やんでいた。
「水銀燈のヤローは爺さんの事は覚えていたのですか?」
 今度は翠星石が話を振った。真紅はそっと答える。
「それは…多分無い。過去の事を尋ねた事があったけど、お父様の事以外覚えてないようだったわ。この出来事、ショックだったんでしょうね」
「鏡爺、そこまでは分かった。では何故お前さんは今になって蘇ったんじゃ?」
 しんみりとした空気の中、目玉親父が続きをうながす。鏡爺は語り始める。

その日もまた突然じゃった…
 ドン!ドン!ドン! ドン!ドン!ドン!
 わしはいきなりの騒音で目が覚めた。あれ以来一体どれくらい経ったのじゃろう。わしの意識が封印されていた間、体はおそらく普通の鏡として残っていたはずじゃ。
意識が戻った以上、まだ壊れてはいないのだろう。そしてわしの意識に直接語りかけてくる声がする。
「おい鏡爺!起きろ!起きぬか!」
「なんじゃい、お主は。わしを起こしてどうする?」
「ふっふっふ…目覚めたようだな。わしは妖怪の総大将、ぬらりひょんじゃ。お主に、ちと聞きたい事があってな」
 声の主はぬらりひょんと言う妖怪じゃった。評判のよくない奴で、わしも名前ぐらいは知っていたが…
「わしは伝説の鏡『照魔鏡』を探しておる。鏡妖怪の長老であるお前なら知っておろう」
「!?
『照魔鏡』とは魔を操つると言われる伝説の鏡。詳しくは知らんが絶対に表に出してはいかんと聞いている。そんな物騒な物の場所などお主に教えるわけにはいかん!」
「ほほう…では場所は知っているのじゃな」
 寝起きだったからかつい口を滑らせてしまった。じゃがあの鏡の開放は阻止せねばならん。
「教えるわけにはいかん!あんな物解放したら、何が起こるかわからんぞ」
「そうか…。では、こうしよう。お前の封印を解いてやろう。どうだ?昔のように動き回れるぞ」
 わしは一瞬迷ったが、気を取り直した。
「駄目なものは駄目じゃ!そんな事ならこのまま眠っておるわい!」
「聞きしに勝る頑固爺よ…。それじゃもう一つ。お前、おハナと言う人形はどうなった?」
「!?」
 突然起こされて忘れておったが、ハナの名前を聞いてわしは気が動転した。

「お主、おハナを、ハナを知っておるのか?」
「昔、わしの部下の蛇骨婆に相談に来たそうではないか。どうしたかと聞いておる?」
「ラッキョウと言う兎の妖怪にさらわれて居なくなってしもうた…。何か、何か知っておるのか!」
「そう…居なくなったのか。ふふふ、じゃあ今の居場所を知っていると言ったらどうする?」
「なに!本当か!本当に知っておるのか?」
「あ~あ本当だとも。どうする?『照魔鏡』の場所さえ教えてくれれば直にでも会いに行けるぞ」
 その時のわしは冷静ではなかったんじゃ。奴の約束を真に受けてしもうた。
「おハナ、おハナに会わせてくれ───────────!!!」

 わしは封印を解いてもらい、『照魔鏡』が埋まっている寺まで奴らを案内した。
「ふむ…この石碑の下に埋まっておるのじゃな」
「ああ、間違いない」
「朱の盆!やれ!」
「はい!ただいま」
 奴は朱の盆と言う手下妖怪に穴を掘らせた。暫くしてそやつの歓喜の声が上がった。
「ぬらりひょんさま~!見つけました!」
「おお!でかした。早く持って来い!」
 厳重に閉じられている箱が見つかり、ぬらりひょんに渡された。奴がその箱を開けると、中から手鏡が現れたのじゃ。禍々しい気をぷんぷんさせておった。
最終更新:2007年11月10日 11:46
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