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遠坂圭吾(青瞳) - (2007/07/12 (木) 18:42:06) のソース

*遠坂圭吾(青瞳)

名前:・遠坂圭吾(青瞳)(ACE)
要点:・長髪・黒髪・青瞳・日本刀・学生服
周辺環境:・戦場

&ref(http://www30.atwiki.jp/thecircleofdaybreak?cmd=upload&act=open&pageid=95&file=tosaka.jpg)

止まることなく砲声が轟き、その度に爆音が響き渡る。
ここは戦場音楽の世界、ガンパレード。
陰謀と血の色に染まった薄闇の中に、黒く長い総髪をなびかせた青年が立つ。
身を包むのは純白の学生服、手にするのは古風な日本刀。
青い髪の少女と隣り合わせに、どこか守るように。
刀を振るう青年、遠坂圭吾の瞳の色は。正真正銘、青色だった。

*設定文章
遠坂圭吾の瞳の色は、以前から青かったわけではない。
私たちは何故その瞳が青く染まったのかを知らない。
だが、私たちは遠坂圭吾と言う青年を、いくつかの物語を通じて知っている。

遠坂圭吾は螺旋を描く世界の五番目、私たちがガンパレードと呼ぶ世界で生まれた。
物語の有数の舞台となる熊本、その有数の富豪の子息である。
戦いの為に生まれた第六世代ではあったが、その出自からすれば生涯戦うことなく終わったであろう。
その命運が狂ったのは、何不自由なく育った良家の子息らしい、些細な過ちが始まりだった。
幻獣共生派。ガンパレードにおいて害悪そのものである幻獣を崇め、それに通じようとする社会の敵。
妹の病を治せるかもしれないと言う淡い期待から、遠坂圭吾はその団体と繋がりを持った。
(なお、彼が繋がりを持った社会の敵は共生派だけではなかったが、そちらについては紙幅の都合と彼の名誉の為に割愛する)
そして、その事実をある男に嗅ぎ付けられた。
先立たれた女の面影を求めて世界をさまよい、犬同然の卑しい汚れ役に身を落とした男。
死神のように現れたその男に誘われ、遠坂は戦場へその身を落としていく。
そこから何があったかは、いまだ語られざる物語である。
ただ、今知りうる物語の末尾には、青い髪の少女と出会った事が記されている。
ひどく惨めで、恵まれてもおらず、だがそれでも心だけは世界で一番強い。そんな少女だ。
そして、今の彼は青の青に従い、死神だった男と共に世界の為に戦っている。
それならば。遠坂圭吾の瞳が青く輝くのは、当たり前の事なのである。

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おまけSS「遠坂来訪――めぐり合う騎士」
東国である暁の円卓は、四季折々で様々な様相を見せる。
今は、流れる露に紫陽花が濡れる雨の季節。
その地を、一人の青年が訪れた。
優美な長い黒髪を総髪にまとめ、学生服を纏った長身の美丈夫。
その手に古風な日本刀を携え、深い青色の瞳をした彼の名を、遠坂圭吾といった。

「ようこそ、『暁の円卓』へ」
遠坂の前に、二人の少女を引き連れた青年が姿を現した。遠坂に劣らぬ美丈夫である。
しらいし裕。彼は暁の円卓を治める、藩王である。控える少女は王犬ミスト、そして王の剣たる騎士、風杜神奈である。
「私とこの国は卿を歓迎する。青の青に仕える、桜の騎士よ」
その言葉に遠坂は一瞬だけ眉を動かし、そしてすぐに青い瞳を安らがせた。
「ありがとうございます、異国の王。この地にしばし、逗留させていただきます」
利用され、果てに裏切られる事の多かったこの青年である。
疑心暗鬼というわけではないが、見知らぬ他人を容易く信じることも早々あることではない。
しかし、しらいしの瞳には青と同じ誇りと輝きがあった。
それは遠坂にとって、人を信じるには十分すぎる理由である。
「私に出来ることであれば何なりと。微力非才の身ではありますが、布団を干すくらいの事は出来ます」
本来の主君にそうするように剣を立て、桜の騎士は礼をとった。
それは彼にとって、最大にして最上の敬意を現している。
「ありがとう。では早速……」
王らしい威風を崩さず、しかし決して礼を失う事のない態度でしらいしが答えた……
「金の延べ棒を何本かいただけませんか。出仕者が足りなくて天領からの罰金で死にそうで」
「いきなり言う事がそれ!?」
「気持ちはわかるが空気読め」
ミストの蹴りと風杜の手打ち包丁(峰打ち)が、しらいしを直撃する。
この人をマジで信じていいのかな、と一瞬だけ不安になる遠坂であった。


(絵:まさきち)(文:時雨野椿)
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