年齢:16
性別:女
身長:174
体重:64
星座:射手座
血液型:なし
ワークス:教師
カヴァー:孤児院職員
ブリード:ピュアブリード
シンドローム:モルフェウス
コードネーム:鋼の悪魔(スティール・デビル)
外見:肩口のあたりで束ねた黒の長髪。目力が強め。
   浅黒い肌だが、服はリサイクルショップ品の為適当。

  • 設定
今から10年程前、工事現場に突如現れたクレーターの中に身元不詳の少女が一人発見された。
名前も住所もわからず、戸籍も無い彼女は孤児として処理される事となった。
実の所、彼女こそが後にレネゲイドビーイングと呼ばれる個体だったが、
当時のUGNにも彼女にも、それを知る由は無かった。

彼女は優しい院長と腕白な仲間達に囲まれ、すくすくと成長した。
自分と周りの人間との間に決定的な違いがある事なんて気付きもせずに。
『それ』が浮き彫りになったのは彼女が10歳になったばかりのある冬の日だった。
孤児院のある山にマンションの建築計画が立ち上がった。
ただそれだけの話。
孤児院の土地を売らせるべく、性質の悪い連中が孤児院にやって来た。
ただそれだけの話。
院長と連中とが口論となり、連中が手を出し院長が倒れた。
ただそれだけの話。
世界にはありふれた話。世間にはありふれた話。
ありふれた風景の中のありふれた出来事の中で、
しかし、彼女だけは『違った』
ヒーローが現れる筈であったその場に現れたのは、正しく異形。
抉れた煉瓦壁の横に煉瓦色の人型。
血管の様に全身を走る赤いラインは鼓動の様に明滅していた。
生物の様で、無機物の様で、機械の様で、人間の様で。
そう、それは正しく『鋼の悪魔』だった。
彼女は6年経った今でも覚えている。その日の惨劇を。
肉を殴る感触、飛び散る血潮の不快感、
連中の上げる悲鳴、向けられる恐怖の視線。
死人が出ない事が奇跡だった。戻ってこれた事も奇跡だった。
後悔と恐怖で泣き叫ぶ彼女を抱きしめ、院長は只一言こう言った。

「お前は人間だ」と。

彼女は6年経った今でも覚えている。その日の感謝を。
月を重ねる毎に、自分と人とが違う事を学んだ。
年を重ねる毎に、自分と人とが同じ事を学んだ。
友が出来た。笑い合った。
弟がやって来た。助け合った。
親友が出来た。ライバルが出来た。やりたい事が出来た。知りたい事が出来た。
そして、いつも其処に彼はいた。
変わらない笑顔で、変わらない優しさで。

あれから6年が経った。
彼の終わりが近い事は誰の目にも明らかだった。
それを認めようとしない彼女以外の、誰の目にも。
縋り付く彼女に彼は一つ願い事を託した。
彼のくれた愛情は山より高く、彼に受けた恩は海より深い。
彼女は走り出した。
例え忌まわしい力を使っても、例え再び『悪魔』と呼ばれても、
成さねばならぬ事が 其処にある。
最終更新:2012年06月07日 02:53