名前:カシウス・ヒエロニムス・ムンドゥス
称号:『銀剣騎士隊長』
種族:ワイト族
アルカナ:Corona=Ardor=Ventus
性別:男
生没年:960~
聖痕:手の甲、右腕、胸
特殊因果律:『友との決着』
容姿:黒髪黒眼に黒い肌の肥満体の男。ピンと張ったカイゼル髭が特徴。
   紫色の鎧兜に身を包み、傲慢そうな顔つきをしている。

経歴

 今を遡る事、西方歴900年代末にバルヴィエステ王国の名家が一つ、ムンドゥス家に生まれた貴族。
そもムンドゥス家は猛将をよく輩出することで有名な家系であり、カシウスも剣技をはじめ武芸百般軍学兵法を徹底的に仕込まれた。
カシウスはよく学び、よく戦った為、周囲の期待も厚く、成人して間もなく当時の神聖騎士団の一つで、退魔の力に優れた『銀剣騎士団』に所属することとなる。
ある日、銀剣騎士団の任務で天慧院の警護をしていた時に、若く才能と自信、そして信仰心に満ち溢れたエクセター人の青年と信仰について対立する。
この青年こそがカシウスがこの世紀における生を終えるまで、そして新たな時代に至っても続く長き因縁の持ち主。エクセター王国の名門ド・メーヌ家の若き俊英、ギヨーム・ド・メーヌであった。
この12歳離れた若者と最終的に意気投合したカシウスは、その後彼が銀剣騎士団の部隊長にまで昇進しても互いの家を行き来し、理想を語り合う親友となる。
真理を求めるギヨームと正義を求めるカシウスは共に教会改革の必要性を実感していたのだ。
しかし、改革派全体の動きは鈍く、ギヨームの姪たるマルタにも懐かれ、互いに名家の出身と言うこともあり国境を越えて家と家との結びつきが生まれた頃、ギヨームは突如謎の失踪を遂げる事となる。
挙句、銀剣騎士団に下されるギヨームの追跡命令。青天の霹靂とはいえカシウスもまた誇り高き騎士。

 任務ならばと部下十数名を引き連れギヨームを追跡するカシウス。
しかし、聖地オスティアで出会ったギヨームは狂信者を従え聖痕と闇の力をその身に宿していたのだ。
懊悩の末、友をこの手で討つ決心をしたカシウスにある人物が接触を図ってくる。
彼こそは、正真教会の忌まわしき伝説。異教より教会を護る守護の剣。『聖グラウディシア騎士団』の密偵ルイであった。
聖グラウディシア騎士団はギヨームの率いる教団の本格的な内偵を行っており、その正体を掴みつつあった。
『冷たく光り輝くモルトゥス』なるアルカイに祈りを捧げ、ギヨームを『救世母の義父』、その姪マルタを新聖母とするこの教団に対し、銀剣騎士団と聖グラウディシア騎士団は共同戦線を組み激烈な暗闘を繰り広げる。
しかし、ギヨームは特に狂信的な信者のみを連れオスティアから脱出し、見事行方を眩まして見せた。

 そして、運命が扉を叩く。
 西方歴999年、教団の移住先が北国ハイデルランドの城塞都市ローゼンブルクであることを突き止めたカシウスは信頼できる手勢を含めた銀剣騎士団のほぼ総力を用いて教団を包囲殲滅せんと準備を開始する。
機は早々に訪れた。暗天節の祝祭の最中、城塞都市に新聖母として連れ回されていたマルタが助けを求めてきたのだ。
曰く、ギヨームが周辺の村から攫った子らを贄とし暗黒の儀式を行おうとしている、と。
マルタの言を信じ、仲間を集め教団の本拠地たる寒村に突入したカシウスは変わり果てたギヨームと再会する。
魔神と化し、人ならざる異形と成り果てた友ギヨーム。
魔を狩る事を生業とする銀剣騎士団はカシウスの指揮の下、良く健闘した。人の身で魔神を退けた事は賞賛に値するだろう。しかしその代償は重く、カシウスとその揮下の勇士達は魔神の断末魔の呪詛により、硬く冷たい石の像と成り果てたのだった。

あれから長い月日が経過した。
城塞都市ローゼンブルクはシュパイヤーマルク領の一都市となり、一層の隆盛を誇っていた。
そんな薔薇の都の中心部に祈りの庭と呼ばれる領主の薔薇園があった。
そこに飾られた、いや。飾られていた石像。
背教者ギヨームを討ち果たし、その呪いで石に変えられた『祈る殉教者像』
3年前の嵐の夜に、彼らは目覚め、そしてその意味する所を理解した。

 ギヨームの解放である。

長きに渡る呪いにより、力や武具、その他多くの物を失ったカシウスは部下と共に時代の亡霊として動き始める。

ムンドゥス家の猛将の血が
 銀剣騎士の剣にかけた誇りが
  一人の青年の人生を狂わせた魔神への憎悪が

友との決着をつけろと彼を戦場へと駆り立てるのだ。
この因縁だけは忘れ去ることは無い。
この時、この時代、互いを知る者は互いのみとなったのだから。


人柄

  • かつては小規模な戦線の指揮に限れば、名将と呼ぶに相応しい実力を持っていたが石から蘇生した現在ではギヨームとの因縁以外では享楽的かつ驕慢な態度を取り続けている。
  • 部下はそんな彼を見放すことなくついてきているようだ。
  • 騎士団は下は14から上は57と幅広い年齢層の人員が揃っている。スペシャリストよりゼネラリスト。
  • 復活してから暫くは食客としてハイデルランド各地をうろつき戦場に出ていた。
  • 初めは正義を神に求めていた。次に人に求めるようになり、そして求めなくなった。
  • ギヨームとは対等なタメ口で話せる仲。マルタは娘のように可愛がっていた。

銀剣騎士団

バルヴィエステ王国聖騎士団が一つ。
元はとある聖痕者の隠れ蓑として作られた組織の一つであったが、
その聖痕者の死後、彼の遺品であった銀の魔剣を鋳溶かし12本の退魔の銀剣として作り直し、
12人の団員がそれを持つことで、非聖痕者による殺戮者対策部隊として蘇った。
12本の銀剣は元は一本の剣であった為に、決して離れることは無い。
たとえどのような任に着いていても、退魔の為に銀剣の下に集う姿を
聖都の人間が称して曰く、「銀剣の誓い」と言うそうな。

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最終更新:2017年01月12日 18:43